音楽情報サイト:HOT EXPRESSthere is music by side ホットエキスプレス・ミュージックマガジン  
 
   
 
音楽情報サイト:hotexpress トップページに戻るニュース一覧へインタビュー一覧へライブレポート一覧へ
レビュー一覧へエアプレイチャートへメールマガジンを購読する特集一覧へ
SEARCH
アーティスト検索
 
 

ACIDMAN 『ALMA』インタビュー

アルバム
ACIDMAN アルバム『ALMA』

『ALMA』
2010.12.01 RELEASE
TOCT-27005
2,800円(tax in.)

Acidman

ACIDMAN アルバム『ALMA』を購入する

▼レコチョクでACIDMANの着うたをダウンロード!

01.最後の国(introduction)
02.風が吹く時
03.ONE DAY
04.DEAR FREEDOM
05.ノエル
06.ALMA
07.真っ白な夜に(introduction)
08.レガートの森
09.Final Dance Scene
10.2145年
11.ワンダーランド

ACIDMAN アルバム『ALMA』- PV『ALMA』を視聴する ACIDMAN Music Video『ALMA』を視聴する

ACIDMAN アルバム『ALMA』- PV『2145年』を視聴する ACIDMAN Music Video『2145年』を視聴する

ACIDMAN 『ALMA』 インタビュー

--これは『ALMA』という楽曲も関係してくる話だと思うんですが、なぜ『ALMA』というタイトルにしようと思ったの?

オオキ:満天の星空を想いながら曲を作っていて、詩もある程度出来上がったときに、ふとALMA電波望遠鏡のことを思い出して。でもALMAの意味は知らなかったので調べてみたらスペイン語で“心”“魂”“愛しい人”という意味があると分かり、それが自分が書いた歌詩とすごくリンクしたんです。それで曲名を『ALMA』にしたんだけど、アルバムはその曲をずっと頼りに作っていて。で、実際にALMA電波望遠鏡のある場所へ行ったり、ALMAという言葉の美しさとか素晴らしさをどんどん感じて。更に言うと、ほとんどの曲に“心”という言葉を入れている。これはもうアルバムタイトルは……って思って。ALMA電波望遠鏡がある南米の帰り、L.A.の空港で「『ALMA』にしよう」と決めました。

--PV撮影で行ったALMA電波望遠鏡。肉眼でそれを見たとき、どんなことを思いました?

オオキ:素晴らしかったですよ。こんなことを言ったらおこがましいけど「俺の感覚は正しかった」と思った。俺が信じていたメロディとか言葉とか世界とか宇宙に関することとか、すべてが正しかった。上手く言えないけど、それをヒシヒシと感じた。一番宇宙に近い場所でそれを見て。俺が凄いということではなくて、誰もが知っているはずのことに俺はちゃんと気付いていた、っていうことが分かったんです。日々に追われて、物質に飲まれて、目に見えるものに抑え込まれているものを解き放つと、みんな同じ感覚、価値観を持っていると思うんです。

--なるほど。

オオキ:それが分かったので、すごく感動的だったというか、世界はちゃんとあって、すべてを包み込んでいて。でもその大いなる優しさっていうのは、守る優しさではなくて、包んでいる、受け入れている優しさって言うのかな。俺がそこで死のうが何も言わない。ただ、あなたが永遠に生まれ変わっていく、そこにずっと一緒に居てやるよ。そんな強さをすごく感じた。悲しみがあろうが、戦争が起きようが関係ない。その変わり、戦争が起きて滅びたあなたの命ごと全部私が受け入れていく、みたいなものを感じました。

--これまでの望遠鏡では捉えることの出来なかった暗黒が観測可能になり、太陽系や銀河系、生命の起源を解き明かす鍵になる、っていう話を聞いてめちゃくちゃトキメいちゃって。すげぇな!って。

オオキ:俺も最初に知ったときは「すげぇな!」って思った(笑)。ハッブル(宇宙望遠鏡)の10倍ですからね。俺が知ったのは深夜のテレビで、まずALMAの見た目がキャッチーだったから「宇宙基地みたいだな」と思って。で、どれぐらいの性能なのか調べてみたら「すげぇ!」ってなって。

--何が見つかるんですかね?

オオキ:一番キャッチーなものを挙げると、宇宙が始まってから137億年なんですけど、それが7億歳のときに発した電波を受け止めることが出来る。

イチゴ:キャッチーですね~。

--(笑)。

オオキ:だから目の前の137歳のお爺ちゃんがいたとして、当時の記録も何にもないのに新しいカメラで撮ると、7歳のときのお爺ちゃんの写真が出てくるのと同じ話。

--生命の起源なんて解き明かせちゃったら、世界はどうなるんですかね?

オオキ:多分、価値観がガラっと変わると思う。誰もが「戦争してる場合じゃない」ってなるだろうし、命の素晴らしさを知って常に興奮状態で。本当にスピリチュアルな世界に大突入していくと思いますね。

--ちなみに『ALMA』という楽曲はその“ALMA”にどんな想いを重ねようと思って作った曲なんでしょうか?

オオキ:満天の星空があって、それに望遠鏡を通して触ろうとするイメージ。実際に星には触れないんだけど、ずっと星を見つけようとしているロマンと「何故触ろうとするのか?」という理由にフォーカスしてて。で、その理由はきっと命の元、自分がどこから来てどこで死んでいくのかをみんな知りたいから。だから星を見上げて、自分と重ね合わせて、届かないけど手を伸ばす。それはもう何十億年レベルの果てしない旅なんだけど、その気持ちと「重ねた指のその温かさに」っていうめちゃくちゃミクロの話はすごく一緒だなと思って。そういう美しいものを信じていこうっていう歌ですね。

--今回のアルバムにおいて『ALMA』が一番最初に出来たんですか?

オオキ:そうですね。一番最初にこの曲は出来てて。前作『A beautiful greed』の制作時にもう自分の頭の中にはあって、その時点で「早くこの曲を作りたいなぁ。この曲はキーになるなぁ」ってずっと思ってたんです。

--あと、前作『A beautiful greed』は全編終末思想を根付かせたアルバムでしたが、今作『ALMA』は簡単に言うと猛烈にポジティブであろうとしていますよね。

オオキ:そうですね。ただ、今回も舞台は世界が終わる場所ではあるんですよ。それはいわゆる現実なんですけど。で、人間はきっと追い詰められても最後の最後は動物に戻って「1秒でも長く生きてやろう」と思うと思うんですけど、その美しさが好きで。今回はそれが自然と曲に流れていたんだと思います。

--「愛」や「平和」、もしくはそれを想起させるワードや音が多いのもそういった理由から?

オオキ:もちろん。動物から離れて文明を持った人間の中で一番大事なものは、やっぱり愛であり、心であり、それを無くしてしまったらもう訳が分からなくなってしまうと思うので。

--オオキさんが今回『ノエル』や『ALMA』で使ってる“平和”ってどんなイメージなんでしょう?

オオキ:平和っていうのはすごく難しいなと思うんだけど、簡単に言ったら“戦争のない世界”。争いごとはあってもいいと思う。生きる為に何かを取り合ったりするのは、生命の本質だから。ただ、戦争って実態は争いごとじゃないんですよね。国と国のくだらない利権の衝突。それに一般の人たちが巻き込まれている。信じられない。原因は1人1人の意見が1人1人の意見として成り立たない世界だからだと思うんですね。みんながみんな操られていることに気付いてないから、政党の支持率が下がれば「その政党は良くない」ってほとんどの人が思う。「No」と言える人がほとんどいない。その政党の善し悪しはともかくね。

--確かに。

オオキ:その実態には気付かなくちゃいけなくて。平和っていうのは誰もが戦争に巻き込まれない社会だから。目の前にいる人の裏側にある世界をちゃんと想像して、怒ったときは喧嘩すればいいし、喧嘩は悲しみを生むから謝ればいいし。残酷になる前の子供のような、小学校1,2年生ぐらいのような素直さを持つことが必要。すごく夢のような話を言ってるけど、そうなるしかないと思います。戦争を終わらせるには。

--あと、9曲目『Final Dance Scene』はACIDMANにとっての新境地だと感じました。そして、ライブで再現するのに骨が折れそうだなと。

サトウ:初めてチョッパーをやったんですけどね、大変でした(笑)。

オオキ:実はこういう感じの曲ってインディーズ時代によくやっていたんですよ。で、その感覚を取り戻したいなと思って作り出したんです。アルバムの全体像を見据えて当て込んだ曲ですね。

Interviewer:平賀哲雄
Page Design:佐藤恵