世界に類を見ない、究極のダンスミュージック!
これまでにも数多くの良質なグルーヴを生み出し、日本を世界を踊らせてきたソウル・フラワー・ユニオンが、遂に究極のダンス・ミュージックを完成させた!? 様々な問題を抱えるホモ・サピエンスに向け、“ダンスは機会均等”と高らかに歌い上げる最強の1枚。2年ぶりのフルアルバム『キャンプ・パンゲア』を完成させた彼らから、中心人物 中川敬(vo,g,三線)を招いてその背景を語ってもらいました!
--『キャンプ・パンゲア』を制作する上でのテーマなどはありましたか?
中川敬:前作もそうやけど、テーマは後から浮上してきた。この2年間、アルバムに向けてのセッションを4~5曲ずつ4回に分けてやっていったんやけど、その途中経過をマキシ・シングルで見せてきた。前作『カンテ・ディアスポラ』の後に高木克(g)が加入して、1回目のセッションで<パンゲア>(M-10)とか<ルーシーの子どもたち>(M-13)を録って、<ルーシーの子どもたち>をシングルで出して……。マキシ3枚目『死ぬまで生きろ!』までできた辺りで、やっとアルバムのことを考え始めて。ところが楽曲はたくさんあったから、贅沢な悩みになったよ、今回は。実際4曲、外してるしね。
--まずM-01のインスト<パンサラッサ>からM-02<ホップ・ステップ・肉離れ>までの、流れの美しさに感動しました! M-08<道々の者>も含め、インスト曲が非常に重要な役割を担っています。
中川敬:<道々の者>はハナからインストとして作った。新曲って大概、メンバーに聴かせるために弾き語りで録っていくんやけど、その時から何となく“インストの方が良いな”って思ってたんよね。<パンサラッサ>は最初から<ホップ・ステップ・肉離れ>の導入に何か欲しいと思って、セッション的に録ったんよ。たまには言語の意味性から離れたくなるっていうかね。
--しかも、続くM-03<ダンスは機会均等>が完璧すぎるんです! これはダンス・ミュージックの究極形といっても良いくらい、凄い曲ですよ。
中川敬:フフ……。実はこの曲のアレンジ、今回のアルバムで一番、気に入ってるんよね。これぞ正しく、ソウル・フラワー・ユニオンって感じがするね。
--BLACK BOTTOM BRASS BAND(※1)BLACK BOTTOM BRASS BAND(※1)をはじめとするゲスト・ミュージシャンも交え、多彩な音色が鳴っているのですが、乱雑さをまったく感じさせないアレンジに驚きました。
中川敬:今回はベーシック録りからパーカッションを入れようって思ったのがポイント。パーカッショニストの参加はジゲン(b)と伊藤孝喜(dr)のリズム隊にとっても刺激になるし、“1作ごとにアルバム全体のトーンを決定させる某かが欲しい”という視点もあった。ちょうど作曲してた頃、サルサやブーガルー、ラテンやキューバものを良く聴いていた時期で、<ルーシーの子どもたち>や<太陽がいっぱい>(M-09)みたいな曲もできてきてたし。2年の制作期間で、前半のパーカッションは熱帯JAZZ楽団の美座君(Mizalito)、後半はニューエスト・モデルのパーカッションの殆どを担当してくれていたヤヒロ(トモヒロ)君と久しぶりに一緒にやった。彼らはホント素晴らしかったよ。
--結果、まさしく世界に類を見ない名曲が完成したと思います。
中川敬:有機的なアレンジ。まあ、こんな変なことをやってるのはソウル・フラワー以外にはいない、という言い方もできるけど(笑)。<ルーシーの子どもたち>。この曲はタイトル通り(※2)<ルーシーの子どもたち>。この曲はタイトル通り(※2)やけど、文明、文化の時代とか言いながら、いまだ地球上では“国境線”とか“戦争”とか、相変わらずバカなことをやっている。しかも、人類全員が約20万年前のエチオピア地方のある女性の子孫やから、俺も君も、ダライ・ラマさんもブッシュも全員親戚なわけやね(笑)。ロックンロールのテーマとしては、ある種究極じゃない?(笑)