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たむらぱん 『フォーカス』インタビュー

配信
配信『フォーカス』

『フォーカス』
2011.11.02 RELEASE

01.フォーカス

 今年の初夏、たむらぱんのさだまさし『関白宣言』カバーに全国各地のオーディエンスが号泣するという事件(?)が勃発した。外部の要素を思いっきり自分の作品やライブに持ち込めちゃうのは、何をやってもたむらぱんになる自信の表れだと思うのだが、それを更に裏付けるようなビッグニュースが到着した。UKの有名ハードコアパンクバンド SNUFF(スナッフ)と新曲『フォーカス』をレコーディング。これだけでも驚きだが、今後のたむらぱんは強烈なアクションを次々と繰り広げる噂を聞きつけ、急遽インタビューを敢行することにした。

−−“さだまさし『関白宣言』のカバーに泣き出す人続出!”の件なのですが、あれは想定外の事態だったんじゃないですか。

たむらぱん:そうですね。自分が作った“平成の関白宣言”『フレフレ』との連動性というか、昭和と平成では表現は違うけど想いは変わらない。そういうところをライブで繋げて歌うことで感じてもらえればいいなと思っていたんですけど、想像以上に『関白宣言』の力がすごくて。まずメンバーへ渡す為に『関白宣言』カバーのデモを作って、歌っていたときですらちょっとグッと来たりしていたので、自分の歌で(笑)。それで実際に人前で歌ったらすごく泣いちゃう人がいて、逆に『関白宣言』にすべてを持っていかれてしまう焦りが生まれたというか(笑)。でもそういう焦りも面白いと思って。想定外だったけど、その想定外がすごく良かったと思っています。

−−近頃のたむらぱんは“自分の感覚じゃないところに触れて自分の感覚を再確認したい欲求”に溢れていますが、現在はその欲求の赴くままに日々創作活動をしていると伺っています。例のコラボについては後ほど詳しく聞かせて頂くとして、そもそもそうした欲求が芽生えた理由を教えてください。

たむらぱん:自分に絶望する部分が増えてきたんです。なんか、小さい自分というか、小さい世界の自分みたいなもの、疎外感を強烈に感じてしまって。それはもしかしたら“友達がいない”というだけの話かも知れないんですけど(笑)。すごく盛んにミュージシャンと交流するタイプじゃないので。でも自分の世界だけにいるのがちょっと怖くなったというか。それで「いろんなことやってみたい」「どんな考えがあるのか知りたい」というのと同時に「自分はこのスタンスで大丈夫って再確認したい」という想いも生まれて。だから、やたらと好奇心側だけじゃないんですよね。

−−いつ頃から怖くなったんですか?

たむらぱん:メジャーデビューしてからですかね。曲の聴かれ方がインディーズ時代とは全然変わったような気もしたし、良い曲とか悪い曲とかの基準がよく分からないなと思って。自分なりの基準はあるけど“自分なり”っていうところだけじゃダメな世界だなとちゃんと分かったから。でもそれを楽しみたいと思ったから、辞めたいとも思わなかった。これをきっかけにもうちょっと自分が広がればいいなって感じ始めましたね。でもいきなりドン!と全く知らない人と物作りは出来ないと思ってて。だんだんちゃんとした繋がりも増えてきた今このタイミングだから、いろいろとコラボも実現できたんだと思います。

−−結果、様々なアーティストやミュージシャンとコラボレートすることで、どんなたむらぱんが生まれているんですか?

たむらぱん:例えば、知識が増えたとか、いろんな方法を知ったとか、新しいレコーディングの仕方を知ったとか、そういうシステム的な部分では多くを得られたんですけど、基本的には“いつもと何も変わっていない”感じがしています(笑)。それで自分が180度変わったというよりは360度回った感じ。

−−グルっと見てきて「たむらぱんはやっぱりこうだ」と再確認する作業になったんですかね?

たむらぱん:そうですね。

−−それによって絶望や怖さは消えたの?

たむらぱん:消えたと思います。だから「やらなくてもよかったかも?」とは全然思わないんですね。やらなきゃ360度回れなかったし「やっぱりこうだ」と思えなかったし。

−−例えば、今は違いますけど、昔の中島美嘉さんは「自分の世界観を勝手に曲げられるのがすごく嫌だったり、変な雑念をもらいたくなかったから」コラボレーションを苦手としていたんですよ。たむらぱんの場合、そっちの怖さはなかったんですか?

たむらぱん:私は逆側だったのかもしれない。交わった方が絶対良いんだろうなと思っていたけど、出来なかった。でも実際に交わってみたらラクになったというか。それは良かったなって。

Interviewer:平賀哲雄
Page Design:佐藤恵