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ソウル・フラワー・ユニオン 『キセキの渚』インタビュー

ソウル・フラワー・ユニオン ミニ・アルバム『キセキの渚』インタビュー
ミニ・アルバム
01.キセキの渚
02.ホモサピエンスはつらいよ
03.ダンスは機会均等〜内田直之の越境ダブ盆唄編
04.おいらの船は300とん
05.斎太郎節
06.郡上節(春駒〜八竹)
07.いちばんぼし
08.偉大なる社会
09.雑種天国
10.キセキの渚<インスト>

−−では、最後に訊かせて下さい。2012年の中川さんの活動は、どのようになっていくと想像しますか?

中川敬:まあ、本当に途中経過っていう感じやねんな。具体的に、起こっていることは何ひとつ収束していないし、また新たな始まりの年っていう感じやね。みんなで新しい生き方を模索しているようなところもあるし。

−−新しい生き方を求めている人と、既存の生き方に執着している人。その両方が存在していると思います。

中川敬:チェルノブイリの現状を知っている人と知らない人とに分かれちゃってるところがあるよね。チェルノブイリで何が起こっているのか、スリーマイルで何が起こっていたのか、イラクの劣化ウラン、ハンフォード、第五福竜丸、長崎、広島……。こと放射線被曝に関して、ホモ・サピエンスは体験していないことが多過ぎる。本当にこの数十年くらいの話。でも、その数少ない体験からしっかり学んで、今の東日本の現状を自分のこととして引き受けて、想像力を働かせてやっていくしかない。
原発って、ある種、この文明社会の象徴。人類文明の極点としての原発、もうひとつは戦争やね。ホモ・サピエンスの歴史からすると、つい最近の過ちに過ぎないわけであって、社会構造自体に目を向ければ、やり直す術もあるんよね。結局、金、金、金。

原発なんて無い方が良いということは、どんなに関心が薄い人であれ、感づいている。放射能と生物は共存できないよ、どう考えても。あまりに当たり前の話だからバカらしくなってくるけど、不可能。もし仮に、100%事故は起こらない、100%安全だと科学的に実証できるのであるなら、俺も考えを改めてみよう(笑)。でも、1%でも危険なのであるなら、こんなものは即辞めた方がいい。

“電気が無くなる”なんてこと自体がデマやし、まずは生き方を変える勇気やね。火力で繋ぎながら、自然エネルギー、再生エネルギーに向かっていくという道筋を、具体的に出している人もいっぱいいる。もし仮に、百歩譲って、電気が無くなるんやとしても、こんな危険なものは即辞めるべき。命、自然、宇宙の真理とは天秤にかけられない。あり得ない、普通に考えて。

−−現状に諦念を感じる時は?

中川敬:至って楽観的な人間(笑)。逆に言えば、ずっと諦めてる、「どうしょうもないなぁ、ホモ・サピエンス」って(笑)。それはもう、少しずつ良くしていくしかないよ。よりマシにしていく。諦念に落ち込むことは、性格上ないね。俺、精神力弱いねん。

−−……え?

中川敬:あんまり難しいことを考えてると段々シンドくなってくるから、考えるのを止めて、サンテレビを付ける。

−−阪神戦を観るんですね(笑)。

中川敬:精神力弱いんよね〜。

−−誰も信じないですよそれ(笑)。

中川敬:精神力が弱いからこそ、「国家」とか「政治」とか「戦争」とか「原発」とかに付き合うのがイヤなんよ。まあ、簡単に言うと、ホモ・サピエンスのあるべき姿に立ち返りたくなるんよね(笑)。

こと原発。廃棄物の問題もあまりに重い。ここから何百年とかかる訳やけど、みんなが日本中の、世界中の原発を全基廃炉にしたいと思ったら、そう決定することもできる。戦争だってそう。神様がやってる訳じゃない。やっているのは人間なんやから、みんながやめたいと思ったらやめられるよ。ほんまほんま、これは真理や。まず俺がやめたいと思っているわけから、そういう人間が増える可能性は、依然高いわけやね。

中川敬さんと記念撮影?

Interviewer:杉岡祐樹
Page Design:佐藤恵