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熊木杏里 インタビュー

 
 
   
  アルバム
『私は私をあとにして』


2007.10.24 RELEASE

[ 初回限定盤 ]
KICS-91335
\3,000(tax in.)


[ 通常盤 ]
KICS-1335
\2,800(tax in.)


    01.新しい私になって
    02.春の風
    03.七月の友だち
    04.最後の羅針盤
    05.君まではあともう少し
    06.幽霊船に乗って
    07.月の傷
    08.0号
    09.一等星
    10.朝日の誓い
    11.水に恋をする
    12.ひみつ(ボーナストラック)

 
   
   
   
   
熊木杏里 レビュー
『私は私をあとにして』
Interviewer:平賀哲雄
Page Design:杉岡祐樹
   
   
 
 
 
 
 
 逞しくなったなと思う。デビューから熊木杏里のことは追い掛けさせてもらっているが、ここまで自信をもって言葉のひとつひとつを放つ彼女に会ったのは初めてだ。それは最新アルバム『私は私をあとにして』で表明した「こうして生きていたいんだ」という決意が心にしっかり根付いているからだろう。私は私をあとにした熊木杏里の今の想いを聞いた。

 
 
  1.ライブツアー 〜八月の友だち〜
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  −−実に素敵なアルバムが完成しました。どうですか?今の気分は。

熊木杏里:すごく満足しています。やりきった感がありますね。「こうして生きていたいんだ」っていう決意をしっかり表現できたというか。

−−そんな実に良い状態と状況の熊木杏里にですね、今作『私は私をあとにして』の話はもちろん、夏の全国ツアーや今後の話についても今日は語っていただきたいんですが、まず夏の全国ツアー【熊木杏里アコースティックライブツアー 〜八月の友だち〜】、自身の中ではどんなツアーになりましたか?

熊木杏里:回数を追う毎に着々と見えるモノがあったツアーでしたね。「次はこうしないと」っていうのがすごく見えたし、思い切った感じでいろいろ出来たので、良かったです。「お客さんのおかげ」というのも多分にありますけど。

−−全4公演のツアーでしたけど、毎回毎回変化や進化が感じられたのが印象的でした。

熊木杏里:そうですね。場所によっても印象が違ったと思うし、あと、始まりと終わりの頃でも印象が違ったと思います。特に最終公演の大阪は、今までとは違う感じでライブが出来たんじゃないかなって。

−−個人的に特に印象に残ってるのが、2公演目(東京)と4公演目(大阪)で。まず2公演目は一夜にして何があったのかと思うぐらい、初日とライブの雰囲気が変わっていました。それこそ5月の【熊木杏里アコースティックライブ〜しんきろう〜】にも似た緊張感を自ら作ってましたよね?

熊木杏里:初日はすごく嬉しくて、「嬉しい!」「ありがとう!」っていう気持ちが大きかったんですよね。でも次の日はそれを踏まえてステージに立たないといけないと思ったんで。なので2日目は少しビッとした感じのライブになったんだと思います。で、そうした変化を感じてもらえたっていうのは、その瞬間その瞬間の気持ちが確実に流れ出ていってるからなのかなって。それが伝わってるんだなって。

−−僕はあの東京2日目の感じをどんどん突き詰めていくのかなと思っていたんですけど、最終公演の大阪はその真逆とも言える、笑顔の絶えない、とにかく高いテンションの中でのライブとなりました。あれはなんで?

熊木杏里:(笑)。やってみたかったんですよ。ああいうテンションの高いライブを。「やりたくなった」って言った方がいいかな。「自分に蓋をしない」ことをしたくて。どこまで自分が赴くままにできるか。自分の中に溜まっている気持ちを、抑えて伝えることだけじゃなくて、思いっきり発散する。生身で喜んだり、楽しんだりすることで、「あ、今、熊木さん、すげぇテンション高くて、楽しいんだ」っていうのが伝わってくれたらいいなって。

−−あれだけ開放的でも自分のライブは成立するんだってことに気付けたのが、実は今回のツアー、一番大きかったんじゃないのかな?と思ったんですけど、実際のところはどうですか?

熊木杏里:そうですね。ただ、まだ完全には振り切れていないので、お客さんも完全には振り切れていないと思うんですね。でもこの方向性でやっていけば、間違いなくコール&レスポンスっていうのが築けるんだなって。なんか、怖がらなくていいんだとは思いました。「こんなことしたらお客さんが引くな」とか、「MCでこんなことを言ったら歌に差し支えがあるなぁ」とか、そういうことを考えちゃうと、高いテンションにはならないので、それを怖がらずにゆったり出来たらもっと自然になれるかなって。考えてやるとダメなタイプなんだなと、気付けました(笑)。

−−でね、あの大阪公演で見せてくれた熊木杏里が今回のニューアルバムにはたくさんいて。まずジャケット写真がそうだと思うんですよ、すっげぇ良い笑顔じゃないですか。2002年のデビューシングル『窓絵』以来ですよ(笑)、笑顔のジャケット写真。

熊木杏里:そうですね(笑)。いや、正に仰る通りで。すごく楽しい現場で、写真が撮れたんですよね。目に見える形で喜んでる私がいる。あと、立ち返ってる感もあるんですよ、デビュー当時の感じに。一番最初の頃も自然体ではあったので。それから少しずつ笑顔を閉ざしていったんでしょうね(笑)。

−−(笑)。だから、到達感もあるけど、これからまた始まっていく感じもあるっていう。

熊木杏里:それは出てますね。

−−タイトルの『私は私をあとにして』もそういうことを表現しようと思って?

熊木杏里:そうですね。「こうやって生きていきたいんだよ」っていう今の私の決意を表現することができたので。これからは、それがまずある中で、環境的にも進歩していって、その中でいろんな物事が良いモノに見えたりするのかなって。そういう肉付けできたところを歌にできたらきっともっといろんな気持ちにもなれるだろうし、「あ〜、毎日って楽しんだな」っていう気持ちも大事になるかもしれないし。実際、自然にそうなってきているし。その中でまた書く曲が変わっていくでしょうしね。

生きていれば、いろんな気持ちがいっぱい自分の中に入ってくる。でもそれを裏切ったり、捨てたりするんじゃなくて、もらって、覚えておくけれども、あとは自分で決めていくからっていう。まだ全然変化していく自分だと思うから、多分留まるべきじゃないし。過去の自分とか、いろんなことに俯くことも多分あると思うんですけど、自分が思うところに行った方が良いなって。例えば、今回のアルバムの最後にラブソングが入っていたとしても、それが今の私なんだよねっていう。
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