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−「DABO」って本名じゃないですよね?

DABO(以下D):「DABO」はあだ名ですね。

−良く聞かれると思うんですがこれは何故?

D:これはですね、ダイスケでダイボーになって、それからDABOって短くなって。母親が呼んでてですね。

−DABOって感じで呼ばれて、それから友達の間にも廻っていったんですか?

D:全然廻んなくてですね。家の中の名前だったんですけど、それでこうラップするときに芸名を考えたときにDABOでいいやと。

−それでDABOに。

D:うん、あんまりない名前だなぁって思って。

−いつ頃からラップを?

D:えーとねぇ、人前でやったのは18,9くらいですね。だから、僕26なんすよ。だからもう8年くらい。

−やっぱり最初は好きなアーティストのトラックに乗せてやっていたんですか?

D:そうですね、なんでもかんでもかけて。その上で。

−HIP HOPとの出会いはいつ頃だったんですか?

D:16ぐらいですね。ダンスブームがあってそれで知ってですね、そこから徐々に。

−その時はじめて出会ったアーティストは?

D:普通にハマーとかですね、ボビー・ブラウンとかってとこから入って。

−はじめにラップやっていた時は一人で?

D:周りに最初いなかったんですよB-BOYとかHIP HOPやってる友達が。ダンサーとかはいたんですけど、ダンサーとかは俺が行きたいような日本語ラップやってるイベントとかは行きたがらないから、あんまりしばらく一人で一年くらいやってたんだけど、でも人前でやり始めたのは18ぐらいで。25ぐらいから徐々に徐々に頭角を現していくわけですね。

PLATINUM 「対談」

Def Jam Japan 第一号契約アーティスト
MR. FUDATZKEE DABO
×
Hot Express 第一号契約編集員
ショーゴタニー

−DABO伝説がはじまるわけですね。

D:はい(笑)、その辺りから。

−最初からいきなりステージで披露を?

D:なんかですね、先輩がやってたイベントに遊びに行くようになってからですね、それでそこで毎回こう主催者の人のショータイムっていうかフリースタイルみたいなのがあってですね、そこで2,3回行く間に「お前もやる?」、「いいんすかぁ」って言ってそこからですね。

−その時は学生ですか?

D:その頃はフリーターですね。

−この度、Def Jam Japanの第一号アーティストというわけですが、Def Jamの存在自体は結構DABOさんの中で結構デカかったりしますか?

D:ドンピシャDef Jam世代より、もうちょっと後のハマーとかだから。その頃、俺に最初にイメージがあるのはやっぱパブリック・エネミーとかそのぐらいからになっちゃうんですよ。

だから、そんなに超思い入れのあるDef Jamってわけじゃないんですけど、むしろ最近のヤツの方が好きでDef Jam音源に関しては。でも、もちろん昔のも好きだけど、あとからその昔のは聴き直したけど。

−将来はDef Jamでやってたるぞみたいな気持ちは?

D:いやー、全然ないっすよ。

−Def Jam Japanにはどういった経緯で?

D:Def Jam Japanの柳川という男がですね、押して頂いてDef Jam Japanを作るときに第一弾アーティストは誰にしようかというときに押してくれてですね。それでトントントントンと。

−今の所Def Jam JapanってDABOさんのみですよね。

D:ですね。あとはニトロ(NITRO MICROPHONE UNDERGROUND)がライセンス契約、アルバムを売る権利だけ持ってるんですよね。契約は専属みたいなのは俺だけですね。

−ニトロの話が出ましたが、ニトロの騒ぎが相当デカクなってますが。

D:はい、まあ一段落したかなと、ツアーも終わって。

−してやったりという感じで?

D:してやったりっていうほど、計画的にやってないんで。なんていうかね、知ってやったりって言うよりは、「スゲェーな」みたいな感じで、「スゲェー事になってんな」っていうそれぐらいの感じですね。

−ニトロ内の関係ってどんな感じになってるんですか?結構ライバル的な感じだったりするんですか?

D:すげぇ友達ですね。ラップを通じてっていうよりは普通にバイトをしてる洋服屋同士が近くてですね。そういう感じで知り合っていって、それで「あ、ラップするんだ」みたいな。「ラップはじめたんだよね」とか「そうなんだ」とか。

−音楽的な事が先じゃなくて。

D:まあ、それは後から付いてきたっていうか、まあもちろんそれも重要な柱ですけど。ラップより先にね普通に友達で知り合ってて、人の紹介とかで。それで、そんなすぐにつるむようにんったわけでもなく、大体二つくらいに分かれててニトロは、分かれて遊んでて元々。出会ったんだけど、まあしばらくこう遊んだり遊ばなかったり、それでだんだんこう一緒にイベントやるようになったりとかして、その辺からこうガッチリつるむようになってきて。


−それでニトロが生まれたと。

D:まあ、あんまりねライバルはライバルはなんだろうけどそういう面は、そういう会話とかはほとんどしないですね。メンバー同士。なんだろうな靴の話とか、お互いの曲を「最近こんなの作ったんだ」とか言って聴かせ合ったりするけど、ライバル心剥き出しには誰もしてないかな。でも密かにみんなライバル心持ってってそんな感じじゃないですか。

−そのニトロでFUJI ROCKに出るわけですが、ロックキッズを前にどんなショーを?

D:どうですかね、ニトロとかは結構こうイケイケななんかバンドの子とかも好きそうな感じとかあるじゃないですか。だから大丈夫じゃないかなぁ(笑)って思ってるんですけど。

−(笑)。作戦とかは立てたりしてるんですか?

D:いやー、もういつもの通りでぶつかって行くだけですね。

−DABOさん自身はライブ好きですか?

D:ライブ好きですよ。

−HIP HOPのライブって音の出所がターンテーブルとマイクしかないじゃないですか、例えば普通のバンドとかがごまかせる部分とかも全くごまかせないわけであって、その辺って大変じゃないですか?

D:あーそうかぁ、バンドの人ってそうですよねぇ。ボーカル走ってたら合わせればいいし(笑)。それはそうだよね。便利だなぁ。

−マイクの音とかターンテーブルの音止めちゃったりとかしたら結構大変ですよね。

D:でもね僕ねバンドやったことないんですよ。周りはやってたんですけど中学の時BOOWYのコピーとかねぇ。

−(笑)。やっぱり通ってきてるんですね。

D:いやぁ、当然すよ。だけど自分は全然通ってなくて、うんだから最初にちゃんと音楽やったのが、まあ小学校の時の吹奏楽とか抜かしたらですね、ちゃんと自分の意志でやろうと思ったのはHIP HOPがはじめてだし、HIP HOPしかほとんどやったことないから、他のそのバンドの人の合わせていく感覚とか逆にわからないんですよね。だから逆に、そのデメリットがわからない。メリットばっかり目に付いちゃうから。あ、いいなぁとかって今思いましたね。へぇそうか。

−だからやっぱり大体の客はマイク握ってる人だけをみるわけじゃないですか、それってどんな感じですか?

D:興奮しますね。確かにしますね。

−ライブの魅力は?

D:目に見える反応があるから、いいんじゃないのかな。数字とかではなく。ダイレクトに返ってくるのが、やっぱり良いんじゃないですかね。気持ち良いっすよ。

−結構ライブはやってるんですか?

D:今ずーっとニトロツアーをやってて終わったところなんで、これでアルバム出して、アルバムツアーをやって。

−5月30日からやるライブは?

D:あれはどっちかっていうと、REDMANよりで、ヤツのアルバムのタイミングできてるから。まあ俺も仕事だから出るし、だから俺はアルバムちょっと前ライブですね。アルバムの曲もちょっとやりつつ。

−ツアーはどんな感じで?

D:普通にやってもたぶん1時間ぐらいとかいくんで、やったことないんでそんな長いのは一人で。だからその辺はこうどうしていこうかなと、今悩んでいて。そのペース配分とかですね、「この辺で間を空けて」とか、ちょっと今色々考えてます。

「数字とかではなく、ダイレクトに返ってくるのがいいんじゃないのかな。」

−曲順とかも?

D:うん、だから飽きないだれない感じの。結構ねぇ勢いで突っ走るのは簡単なんですけどね30分とか、30分とか一番簡単ですけど。でもまあちょっとフルアルバムを出しちゃったから、宿命なんでそこはちょっと戦ってみようかなって。

−アルバムにはたくさんの人が参加してるからその都度たいへんそうですね。

D:あぁ、そうだね。東京は本当それ全部やりたいなぁとかって思ってて、まあさすがに全カ所っていうわけにはいかないけど全カ所全員参加っていうわけにはいかないと思うけど。まあ主要都市2カ所ぐらいは、東京ともう一つぐらいは全員呼んだのをやりたいねぇ。

−でもあれ、全曲やったら大変な事になりますよね。

D:うん

−正直「拍手喝采」まで、DABOさんのこと知らなかったんですけど今回のアルバム聴いちゃったらDABOさんの事全部わかっちゃったって感じがして、「わかちゃった」って変な話なんですけど(笑)

D:でもそういう感じですよね(笑)。色んな面が出てますからね。

−DABOさんを知りたいなら「PLATINUM TONGUE」を聴けばわかると。

D:そうですね。マイクを持ってるDABOはあんな感じだよというかんじですね。

−元々アメリカで生まれたHIP HOPが日本に渡ってきて、輸入文化再現じゃ面白くないし、ここまでこの国ででかくなってる以上日本人のやり方とか日本語のおもしろさとか日本ぽさを求めると思うんですよ。そんな中で今回の作品はドメスティックというか純潔な日本人のDABOさんが作ったような、そんな印象を受けたんですが。

D:ごっつぁんです。良かった、でもねあのちょっと今っぽい、最近のHIP HOPぽい、パァーンとこうなりの良いですね、トラックを、こもった感じじゃなくてすごい、パァーンていう、うまく言えないですけどね、そういうまあ言ってみれば、ちょっとアメリカンな、アメリカン風味なねトラックをいっぱい入れたかったから、でもそれで逆になんか日本人ぽさがすごい前に出てるって言われるんであればそれはもう嬉しい。その逆を言われるかなぁって、ちょっと思ってたから、でもおかげさまで全然言われなくて助かってます。

−おかげさまで(笑)。

D:全然言われなくて。

−いや、でも日本ぽいですよ、すごい。

D:日本語ですからねぇ。

−やっぱり日本語ですよね日本人は。

D:逆に今日本語の人っていうか、日本語のラップしか聴かないU.Sのラップを聴かないでHIP HOPを聴かない若い子が一杯いるらしくて、だからなんかね元レコード屋さんとかいるわけじゃないですか(Def Jamの関係者を指して)。売れないでしょ、レコード売れないんでしょ。

Def Jam関係者:うーん、まあその円高とかであると思うんですけど、全盛期に比べてすごい厳しいみたいだね。

D:なんかねCDとかも売れないらしいんですよ。まあ売れてはいるけど、ジリジリちょっと伸び悩んでるみたいですけど。

Def Jam関係者:アメリカであそこまでポップス化がしているっていうのは(一時期の枚数よりは)、だから普通の歌ものの人が400万枚売れて、それに対しての割合がラップで400万枚売れても温度差すごいあるし。

D:温度差あるよね、そうそうそうだからですね、逆にこうそういう子にもね今のU.SのHIP HOPも楽しいから、聴いて欲しいから、そういうのなんつうのかな向こうで流行ってる曲もですね、俺の好きな曲のフレーズとかを入れてみたりとかですね、そういうこともしつつ。

−音はアメリカンぽく?

D:ハハ(笑)、アメリカンていうとすっごいダサい感じがするけどね。まあ今っぽく、こんな言い方しか出来ないですけどね。今っぽいトラックで、今クラブで、とりあえずクラブでかかってその聴き劣りしないクオリティーのものが、トラックが欲しくて、向こうの新譜と一緒にかけると日本語ラップの場合だと音が違うっていうのは良く昔から言われてたけど、そこをまずクリアにした上で、だからかけれない、クラブでかけれないってみんなDJ言うから、じゃぁもうそこはとりあえずバッチリクリアしてから、クリアして良いものを作りクラブでかけてもらおうじゃないかと、そういうコンセプトでシングルの「拍手喝采」からはじまってるんで。

−でも「拍手喝采」とかってクラブで流れていても、全然良い感じですよね。

D:すっごい、良い音しますよね。バッチリっすよ。

−プロデューサーさんがいっぱいいますけど、あれってDABOさんから頼むんですか?

D:俺は頼んでる、アルバム作る前にリストアップしてですね頼みたい人を、それで「拍手喝采」とアルバムの中の「マチガイナイ!」っていうやつの(P-KING)っていうのは、リコの紹介で向こうのヤツで初対面だったけど、後は全部日本人のプロデューサに関しては、昔から知ってる人達なので是非アルバムとか作るときは頼みたいなって思ってた人達で、だからもう大満足ですね。まだ、もっと頼みたかった人もいるんだけど、まあ全曲違う風にしようかなって思ったんですけど、まあ気に入っちゃって一人2曲取った人もいるし、まあその辺はセカンドアルバムで頼みたい人はいっぱいいるんでまだ。

−頼む際に「こういう音にしてくれ」みたいな具体的なお願いをしたりするんですか?

D:人によってはちょこっと言ったりもしたんですけど、ほとんどはもう「トラックくれ」と。それで大体トラックメーカーの人も作り貯めを大体してるから、今あるストックをちょっと聴かせてもらいに行くわって言って聴かせてもらって、で今ストックがないってヤツは、「じゃぁちょっと作ってみてよ何でも良いから、俺に歌って欲しい感じのヤツ」とか言って、それでみんなが持ってきた中から選んで、「あ、これいいね、これいいね」ってこう人によってはやり直しとか、そういう感じで。

−じゃぁ頼むときってその雰囲気だけ言ったりするんですか?

D:雰囲気もねあんまり今回は伝えなかったかなぁ、人によっては速いのとか、その位は伝えたんですけど。何にせよですね、あのぉ曲のテーマがトラックをもらってからリリックを書き始めるので、トラックに合わせて、だからですね、伝えようがないんですよね。テーマないから最初は。だから速い、遅いとか明るい暗いとかその位しか言えないんですけど、でもまあ1曲、2曲くらいですね「速いのちょうだい」とか「暗いのちょうだい」って1曲ずつぐらい言ったぐらいで、あとは大体「頼むわ」って言って、本当に気に入ったのをピックしてったってかんじで。

−今トラックができてからリリックを書くと言ってましたが、それまではあんまり詞のイメージとかはないんですか?

D:詞のイメージはぼんやり。ただトラックに合わせて、トラックをもらってから書いた方が俺はやりやすいんですよね。そのどうしてもこの最初にリリックが出来ていて、「これに合うトラックちょうだい」って言うと、そこから音を作るわけじゃないですか、それで俺は音作り全然出来ないんですよ、だからそこから俺とプロデューサーの共同作業であーでもない、こーでもないってやるのはめんどくさいんですね。音は任せちゃいたいんですよ全部、出来ないんで。だから先にリリック出来ちゃって、そこから任せちゃうと今度は向こうの好き勝手なイメージにされちゃうんで、だから先にトラックもらって俺が気に入ったトラックで。だから本当にトラックもらって、声録り終わるまでは全然スタジオにプロデューサーとか来ないし、トラックもらって俺が一人でリアリティーレコードのスタジオで録って、それで最後仕上げるときに、やっとプロデューサーを呼んで「こんな感じで入れてみた」って言って、それで最後にちょっとスクラッチ入れたりとか、そういう感じでね。かなり一人の作業が多いですよね。だから大体俺トラックもらってスタジオでリリックを書いて、ちょっとずつ歌ってみて。

−トラックを耳にした時点で音の付いた言葉は生まれてくるんですか?

D:トラックを聴いて、「あ、こんな感じだな」っていうのを雰囲気が漂う、ちょっと暗いドロドロしい曲だったらさぁ、ちょっと通り魔チックにやってみたりかさぁ、明るめの曲だったら「これは女の子歌うかなぁ」ってそういう感じで頭から吹き出してくる。だから逆にトラックを選ぶ基準は、頭にこう俺がそれを聴いて画が浮かんだら、それもらちゃったみたいな。そういう感じで結構音とってるかもしれない。

−その画の通り書くみたいな感じで?

D:ですね。トラック聴いてなんかぼんやり浮かんでる画をこうハッキリさせてくって感じですね。

「仙台にイキのいい変態がいたから捕まえて、入れちゃいました(笑)」


ニトロ別注のNIKE AIR FORCE I

−歌いながら書いてるんですか?

D:書きながら歌ってるかな(笑)。なんか頭の中で歌いながら書いてるかな、ある程度になったら声出してみて。

−みんなそんな感じでやってるんですか?

D:どうですかねぇ、ニトロは大体そうですね。自分でトラック作るMACKA−CHINとかは違うかも知れない、先にリリックが出来ていて後からやってくのかも知れないけど、全部アイツは一人でできるから。でも他は大体、他全員・・・あDELIクンもできるわ。でも俺とかSUIKENとかは、DELIクン、MACKA−CHIN以外はまあゴアテックスも出来るんですけど、あとのメンツとかは全然出来ないから、本当トラックもらってから大体。

−そのSUIKENさんをはじめ、今作はフィーチャーものが5作ありますね。

D:待って、SUIKENでしょTyler、MACCHO、HUNGERでしょCQ、TWIGY・・・言えた(笑)。

−その中でもTylerさんとのヤツって、最近の女性コーラスと男声MCのって結構キレイ目な感じで仕上がってるじゃないですか、でも「PINKY」って悪い意味じゃなくてギャグな感じがして・・・

D:うんうん、もちろん

−美しさがないっていうか・・・

D:わかる、わかる。

−それがすごく魅力的でああいう形って結構新鮮ですよね。

D:なんかあの、今正に言われたとおり多いじゃないですかああいう展開の曲がジャ・ルールとか。それで「ああいうのをやろう」って言って作ったんだけど「ああいうのをやりたいねぇー」なんて言ってたらHAZIMEがああいうのを作ってきたから、じゃあ、ああいうのをやってみようと思ってやってみたら不思議と味が違う味になってるんですよ。

−最近出たSUIKENさんとbirdの「千夜月兎」もどっちかって言うとキレイ目じゃないですか。

D:確かに

−だけど「PINKY」はビーチとか野外で昼間から聴きたくなるし、アジアンテイストで。

D:面白いメロディーですよね。あれもHAZIMEが全部弾いてるんですよ。

−あれは最初からTylerさんて決まってたんですか?

D:あれはHOOKをですね、HOOKをどうしようか悩んでてて、HOOKは女の子に歌わしたらジャ・ルールとかのそのまんますぎるんじゃないかと最初思ってて、俺が歌おうと思ってたんだけどやっぱり女の子がいいなぁっていう、「女の子の方が良くない?」っていう意見を聞いて、「うん、そうかもね」って思って、女の子に歌わせるっていう前提でHOOKのリリックを書き、その時点で「よし、Tylerしかいない」と思って、電話して。

−リリックも全てDABOさんが?

D:全部僕です。もちろんです。

−HOOKのメロディーもDABOさんが?

D:メロディーはでも、トラックに合わせて歌ってるから、合わせながら。

−そういえば、Tylerさんの作品にもDABOさん出てますよね。

D:うん、一個参加してますね。かなり名曲な男前な感じで。

−もうひとつフィーチャーものなんですけど、#11の「徒然草」でOZROSAURUS(以下オジロ)のMACCHOさんがフィーチャーされていて、オジロの音ってアメリカで言ったらウェストコーストよりじゃないですか、でもDABOさんはどっちかっていうとイースト寄りで、アメリカで考えたら1曲にその二つの音が混ざることはあり得ないけど、だけどそういう事が実現できるって素晴らしいですよね。

D:そうですねぇ、なんか変なすっごい歌いにくいんですよあのトラック。

−あれはどっちかって言うとウェスト、イースト、どっち寄りで?

D:いやぁー、MACKA−CHINに。なんかね歌いにくいトラックの上で全然違うラッパーが3人いたら楽しいかなと、でMACCHOはもう最初からやろうと思ってたから、あの小僧は呼ぶとして、このトラックでやるとしたらもう一人ぐらいいても面白いなと言う頃に、仙台であの変態と知り合って、イキのいい変態がいたんで捕まえてきて(笑)。入れちゃいました。

−ハハハハハハハ(笑)。でもあれも日本だから出来ちゃう事ですよね。

D:うん、そうかもしんない。

−アメリカでパフ・ダディーとアイス・キューブが一緒の曲出来ないじゃないですか。

D:まあお金が絡むだろうし。まあ基本的に俺がファンだったりする人にばっかり参加してもらてるから。任せて安心だって感じで。だからね全然かなりこの曲「徒然草」とかもありがとうって感じで、俺のアルバムに花を添えてくれてありがとう。

−オジロとかとも仲が良いんですね。

D:うん、なんか普段つるんだりはしないけど、でも全然仲良い。たまに遊ぶ。

−個人的には#9の「拍手喝采」から続く辺りが好きなんですけど。

D:みんな結構好きだと思う。

−今回の作品の仲で一番好きな曲とかってありますか?

D:そうですねぇ、いや〜いっぱいあって。最近は「レクサスグッチ」が流行ってるんですけどね。

−あれこそトラックを速めにって注文したんですか?

D:あれはね、ああいうビート、バウンスビートとか言うんですけど、ラップの仕方が倍で録るからリズムを倍で録ってく倍速っていうテクニックなんですけど。それをね、その今ちょっとそういうのが熱いから、ああいうのをしばらくああいう舌が回るようなのをしばらくやってなかったから、で一応やっとこうかなと。だからああいうバウンスビートは一応WATAくんなんですけど、でもう1曲は「WATAくん速いのちょうだい」って言って、それでSUIKENとの曲ができたって感じでしたね。

−あれ、ライブとかきつそうですね。

D:はぁい、ヤバイですよ。かなり、それを考えて休むとこも用意してるんですよ(笑)。黙っててもここは”♪ヘヘェーイ”言うだろみたいな。

−あの曲ライブでやったら相当盛り上がりそうですね。

D:ライブはまずいですねきっと。大変な事になって盛り上がりそうすね。

−今作の「PLATINUM TONGUE」の完成度はどうですか?

D:かなりいいんじゃないんすか。まだあの抜け殻のようにはなってないので、まだやってくし引き出しも全然あるけど、とりあえずひとまずキャリアの集大成が出来たなと。世に恥じないものが出来たなと。かなり良いんじゃないのと。

−ラップをはじめてから8年目にして初のアルバムですよね。

D:でもみんなそんなばっかですからね、今やってる奴らは。昔っから見てるし、俺等同じ所から出てきてるから、同じ所で遊んでる、昔からマイク奪い合ってたそいつが今チャート賑わして行くぜって。もう8年、9年、10年やってるなんて日本はザラだから。そのぐらい冬の時代が長かったから。だからみんな超ベテランですよ。今出てきてる人達は。なかなか侮れないッスよみんな。

”昔俺はHIP HOPをやっていた”と”でも今は俺はHIP HOPになってしまった”

−自分達のことを「New School」なんて呼べなくなってきますよね。

D:そうっすよね。全然下の世代から言われるじゃないですかニトロの時とか、すごいくすぐったかったですね。「大体もう25だしなぁ、良いのかなぁ」みたいな。

−インディーズ時代のリリースは?

D:シングルを2枚出して、あとはもうフィーチャリングですね。凄い色々、TylerだったりSHAKA(シャカゾンビ)だったり、キエルマキュウとかDJ OASISとか。色々あったね。言うとキリがないですけど。すごいいっぱい、振り返ったらやってたんで見てみて下さい。その間はそうっすね、シングル出しながらお呼ばれして、色んな所でやって、ライブ仕事もなしつつですね。

−その頃はバイトとかしてたんですか?

D:バイトしてたんですけど続かないんですよ。困ったことに。それでもう「ダメだなぁ」と思ってですね。本当に仕事続かなくて、かなりそういう自律神経が足りてないみたいで。

−自律神経(笑)。

D:いや、マジで深刻な問題でしたよ当時は。それでシングルをキッて、自分名義のをはじめてキッて、それでまとまったお金が入って・・・「あぁ食えるんだぁ」と思って、その位からですね。バリバリやり始めたのは。

−それはいつ頃なんですか?

D:1年半ぐらい前かな。

−それまではバイトを?

D:うんバイトを新しいの行っちゃぁクビになって、また面接してまたクビになって。繰り返しですね、人に借金して。最悪でした。

−HIP HOPをやめようと思ったことは?

D:実は一度ぐらいあるんですけど21,2位の時に。明日が見えない中でですねぇ、バイト続かなかったり、お金がなかったり、一日10円とかさぁ。「別にやめてもいいのかなぁ」って、その頃ちょうどあんまリリックも書いてなかったりとか、ライブもしてなかったし、夜フラフラばっかしてて、かなりやさぐれてて(笑)って思ったけど、でもまあやめないでよかったなと。やめたらもったいないなぁとは思ってたんだけどその時も。でも本当に良かったなぁってかんじですね。

−大きな事を聞きますが、DABOさんとHIP HOPの関係とは?

D:えーとですね、一応ご飯を食べさせてもらったりとかね、才能を発揮させてもらえる舞台だったりとか、色々。女にもてやすくなった道具だったりとかですね。あとは英語わかんないけど向こうのヤツとかもさ、俺の曲聴かしたら”オォー”とかなったりするそういうコミュニケーションの道具であったりとか。色々だけど、でもまあそういう過去のことを考えたらですね、かなりこう昔昼の1時に起きろって言われても起きられなかったんですけど、今こう今もそんな昼の1時に起きることはないけど、今みたいなこういう取材週間はですね、わりとこう1時だったり3時にここ(Def Jam Japan 社屋)とかあったりするんだけど、まあ遅れますけど余裕で、今日も遅れちゃいましたけど、でも来れるんですよ。そういうのは、HIP HOPのおかげかなと。

−生活そのものがHIP HOPって感じですね。

D:なんかね、誰かが何かのインタビューで言ってて、「う〜ん、それはその通りだなぁ、俺もそうだなぁ」と思ったんですけど、”昔俺はHIP HOPをやっていた”と”でも今は俺はHIP HOPになってしまった”と。昔は”やってた感”がすごい強いので、”Yo”って口に出すこととかもさ”やってる感”が強いじゃん、すごい。今は自然に出るけど。例えば昔はさぁ学生の時だったらさぁ、普段は制服着てとかしてるところを、「よし、放課後だからB-BOYの格好するぜ」とかそういう感じじゃないですか。でも、もう今は起きた時から腰ばきで、いつもスニーカー履いてるし、まあ格好だけの問題じゃないけど、お金もらいながらHIP HOPやらしてもらえてるから、こう一日中考えてられるから、本当にもうどっぷりっすね益々。だから昔の方がもっと色んな事考えてたわけですよ。ていうか考えなきゃいけないことがいっぱいあったような。今は逆にこう、やれPVやら、取材だ、ジャケ写とか逆にそういう自分の作品に関して考えなければいけないことが多くなったけど、でも全部それはやりたいことと直結してるから、これは別に苦ではないので。その辺でねなんか、どんどんどっぷり浸かっていってるなという気はしますね。

−HIP HOPをやっていたのがHIP HOPになったと

D:HIP HOPになっちゃったていうね。

−段々削ぎ落とされていったと。

D:そうですね、なんだろう邪念がなくなったのかなぁ、迷いが無くなったていうか。昔はこれで食えんのかなっていうのはあったけど、もう今は食えるっていうのがわかっちゃったから。で今度は儲けようっていうモードにまた変わってるから。「食えたらいいなぁ」って昔は思ってたから、食えないと思ったからあんまり、20代前半の頃は寒い格好して、こんな事やっててもなぁと思って、「どうしようかな実家帰ろうかな」とか実家千葉だから近いんですけどね(笑)。したけど今はね、全然逆にこう「じゃ稼いでやろうか」っていうモードになってですね。

−死ぬまでHIP HOPを?

D:それはわかんないですね(笑)。それ言われるんですけどね。それはわからないっすね、でも気分屋なんで、でもねずっと俺HIP HOPしかやってないから。気分屋なんだけど、気分屋の男が続いている、たった一つの事なので絵とラップは。続いてることだから。

−でもDABOさんが30代半ばにいきなり革パン履いて革ジャン着てロックンロールやってても嫌ですよね。

D:それもなさそうですね。たぶん音楽は他の音楽に行ったりはしないと思うんですよね。もし、ラップ辞めるとか、裏方にまわるとかそういうことはあるかも知れないけど、気分でね何とも言えないけど、でもそのロックに行ったりとか、ハウスに行ったりとか、そういうことは無い気がしますね。ラップ辞めてもHIP HOPのクラブ行くだろうし絶対。それは30になっても絶対行く自信はあるんですよ。ラップしてるからね本当に、その時々の気分によって変わるからわかんないけど。

−DABOさんの曲を聴いていて、HIP HOPという印象よりもジャンルに収まらないひとつの音楽として聴けたんですよね。

D:それは良い感想ですね。

−それが削ぎ落とされた部分なのかな。

D:音楽になってるんでしょうねちゃんと。音楽的に。おもいっきりラップを聴かないで、リリックシートだけを見てですね、歌詞だけ字面だけ追ってたら結構とんでもないと思うんですけど、それにかなり主張も字だけで呼んだらしてると思うんだけど、聴いちゃうとっていうのがあるんですよね。だからその、いかにどぎつい描写とかをですね、ビックリする描写をいかにスルッとこう聴かせるかっていうのは結構俺のテクニックであり魅せ所ですね。

−そう、リリックシートだけ見るとすごい過激な言葉が並んでるんだけど、例えば「PINKY」なんて小便ちびりそうになるくらいの勢いなのに、あのテイストで出しちゃうのってやっぱ凄いですよね。

D:もうギャグになっちゃうんですね、あのトラックで。その辺をね、ちょっと俺は確かにそのどぎついリリックでどこまでこうエンターテイメントにいけるかってうのはちょっと思ってて、それがなんか向こうのU.SのHIP HOPとかのセールスが日本でイマイチ伸びない理由かも知れないし、日本であんまりそういう文化が浸透してないっていうか、アメリカでいうさぁそのエディー・マーフィーとかのスタンド・アップ・コメディーみたいなのがさぁ「お前の母ちゃんと昨日やったけど、腰は使ってたけど口は臭かったぜハハハハハ」みたいなのがさぁ、ああいうどぎつい笑い、そういうのをこう音楽っていうか、音楽もそうだけどそういう笑いがなんか、面白いから俺は好きだから、もっとあったらいいなと、広めたいなと。

「お前の母ちゃんと昨日やったけど、腰は使ってたけど口は臭かったぜハハハハハ」みたいなさぁ。

−過激なリリックを過激に表現するのって、聴きづらい音に乗せてしまえばできるわけだしね。

D:そう、それこそなんかギターのひとつも乗っけちゃえばっていう感じがするし。

−ひとつのトラックの中であれだけの演出をするというのは凄いですよね。

D:かなり意外性を組み合わせて、曲作りはしたいなって思って、何回か聴いてて飽きるようなのじゃかくて、何回聴いても楽しいなっていうね。よーく聴くと二つ意味があったりとか、そういうところもいっぱい作ってるし、そんなに聴き飽きないアルバムなんじゃないかと思いますね。

−明るい部分と暗い部分もハッキリしてるし。

D:うん、そこもパッキリ出したかったし、暗い部分は元々出そうと思ってたんだけど明るいのはね、なんかメジャー感がさぁこう、「あーやっぱメジャーだよ」とか言う人もいるかなと思って、Tylerのヤツにしてもさ、あれで女の子ネタ、明るい曲だから、そこまではみんな想像つくだろうなって、まあ「好きだよ」っていう歌じゃちょっと、かわいすぎてダサイなと、女の子歌いたいけどどうしようかなって思って、「そっかじゃぁこういうことにしてやろう」って思って、結果的に俺がすごいもててる描写にしようと。

−ああいう過激なリリックを書いて、それをオブラートのように包んで表現して、本当のDABOさんはどんな人なんだろうと思ったんですけど。

D:どうですかね、でも優しいッスよ俺。でもあのシチュエーションは優しいかどうかはわからないですけどね。あんまり怒んないですけど。怒ると怖いぐらいにしといてください(笑)。すごいいい人ですよ。これ超地ですから。やわらかいとか言って自分で(笑)。物腰やわらかいんですよ。

−そうやってテクニックとかを使い分けられるのって、そういうのがプロですよね。

D:うん、そうかもしんない。

−お金もらってHIP HOPやってるんだったらね。

D:うん、お金はね好きなんで、昔はあんまり持ってなかったんで、今並べて楽しんでるんすよ(笑)。本当に面白いもんすよ。それこそ本当にやってて良かったなぁっていうのもあるし、HIP HOPやってなかったらちょっと。せっかく、こんなさぁアルバムとか作れる頭があるんだからさぁ、やめてたらもったいないなぁとか思うし、何ていうかね一生懸命HIP HOPやったことがあんまりなくて、いっつも楽しんで適当にやってたから、でも今回は締め切りとかちゃんと作って、自分で追い込んですっごい一生懸命やったから、一生懸命やったときの自分の底力っていうのを自分が知らなくて、どこまでできるだろうって感じでやってですね、それで「あーやっぱやればできるじゃん、俺」って感じですね。「やる気になればできるじゃねぇか」と(笑)。「やっぱりできたホラ!」みたいな。

−それではこれからの「志」をひとつおねがいします。

D:そうだね、これまで通り。これまで通りじゃないか、これから更に。これまで通りの姿勢でですね、これまで以上のリリースをしていきたいなと。本当、それにつきるかな。なんかまだねアルバムが出てないから、どのぐらい、もちろん媒体の人であるとか同業者の人とかはもう配ったから、かなりの好反響が返ってきてるけど、まあメジャーでやってる以上ターゲットはこういう太いズボンとか履いてない人だからさぁ、そういう人達がどこまで食いついてくるのかまだ見てないからなんとも言えないけど、まあ食いついて来なかったら来なかったで全然、「うんそっかぁ」って言うぐらいの「そっか、そっかみんなダメだねまだ、全然ダメだねみんな」っていうぐらいのですね、かなり高アルバムを作ったと思うのでね。それでそのまんま、ツアー終わったら次のアルバムを作りたいし、セールスがどうだかわかんないけどダサイものを作ってる気は全然してないし、かなり全然頭一つ飛び抜けたものを作ったと思ってるので。このまんまダサイ事しないで、カッコイイ事してくから「気が向いたら買ってね」って感じですかね。まだまだ続けますって感じで。まだまだ長いので先は。

−それではその「太いズボン」を履いていない人達に一言おねがいします。

D:う〜ん・・・太いズボンは楽で気持ちが良い(笑)。まあ、あの太いズボン履いてなくても俺のライブは全然来て良いんで、たぶん前の方は太いズボン履いてる人がゾッと、なんだろうね海坊主みたいな頭した人とかさぁちょっといっぱいいるかも知れないけど、真ん中から後ろぐらいから見てたらいいんじゃないかな、そういう人はあの怖いかも知れないので(笑)。全然みなさん来て下さい。気が向いたら太いズボンも履いてみれば、それも良いかもよと。

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