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−まずは今年1年の出来事について軽く触れていきたいのですが、今春カセット発売もされた8thシングル「二人のムラサキ東京」では、"東京ジェンヌ"こと松たか子さんとデュエットされていましたね。レコーディング中の様子やファンの反応などいかがでしたか?

伊藤俊吾(以下I):デュエットは初めてだったので、松さんとのレコーディングは緊張しました。しかし松さんの歌声が素晴らしかったので、曲に入り込んでとても気持ちよく歌う事が出来ました。その場の思いつきでセリフの録音等もしたので、楽しい雰囲気でしたね。

−4月25日には初の日比谷野外音楽堂にてワンマンライヴが行われましたが、初の野音ということでいつもと違った緊張感があったと思います。実際に野音でライヴを行った感想は?

I:第一期キンモクセイの集大成的なライブだったように思います。今までの自分たちのスタイルをこのライブに注げたような、節目になったライブでした。

−初夏の静岡・つま恋で行われたファンクラブ初のお泊りイベントとは具体的にどういった内容のイベントだったんですか?また次回のお泊りイベントの予定は?

I:このイベントの目玉は早朝ライブでした。まず朝六時からラジオ体操に始まり、キンモクセイの楽曲の中では一番ハイテンションな「ふれあいUSA」で早朝モンキーダンスを楽しみました。次回はまだ未定です。

−10月2日には地元・相模原球場で夢の凱旋野外ライヴが行われましたが、ステージ上からみた光景は感慨深いものだったと思います。改めてその日のことを振り返ってみての率直な思いを聞かせてください。

I:まだ発売前だった「むすんでひらいて」を演奏したのですが、ライブ後の楽屋に小学生の男の子が遊びにきてくれて、「むすんでひらいてを聞いて泣いた」と言ってくれました。「音楽をやっていて良かった」と思えた瞬間でした。

−ここからは、12月22日にリリースされる3rdアルバム「NICE BEAT」についてお聞きしたいのですが、このアルバムはいつ頃から制作に入ったんですか?またアルバムのコンセプトは?

I:'04の正月に書いた「むすんでひらいて」から始まり約一年かけて出来上がりました。コンセプトと言うほどの物ではないんですが「絆」がテーマになっている曲が多いかもしれないです。

−今回のアルバム収録曲は書き下ろしで、伊藤俊吾さんが全ての詞曲を手掛けているとのことですが、それ以外にも前作「風の子でいたいね」とは変わった形でアルバム制作を行った点はありますか?

I:五人それぞれのパートを改めて追求するという意味で、プレイヤーはプレイヤーとしてただ演奏するのではなく、より気持ちを入れ込んでレコーディングに挑めたような気がしています。

−収録曲の詞曲、アレンジなどについて1曲ずつ簡単に聞かせていただきたいと思います。まず、しっとりとしたナンバーの「ステレオ」を1曲目に持ってきたのには何か考えがあったんですか?

I:今回の曲順は僕以外のメンバーが考えました。僕は曲の締め切りに追われていたので…。やはり今までとは一味違うキンモクセイを感じてもらいたかったので割と僕らとしては異色なこの曲を頭に持ってきました。

−2曲目「君とチンパンジー」のタイトルがちょっと気になったんですが、"チンパンジー"とは何を指しているんでしょうか?また具体的にどのような思いが曲に込められているんでしょうか?

I:人間同士の関係において「人間もなんだかんだ言って動物だな。かわいらしいじゃないか」と思ったので。

 キンモクセイの伊藤俊吾氏に、初の日比谷野外音楽堂でのワンマンライヴや地元・相模原球場での夢の凱旋野外ライヴについて、これまでのエンタテインメント色の強い印象以上に、彼らの“音楽性”というものが奥深く追求された印象を与えたニューアルバム「NICE BEAT」について、2005年の抱負などを語っていただきました!新春一発目の“hotexpress”SPECIAL INTERVIEW、充実した内容となっておりますので、是非ご堪能下さい♪

キンモクセイ” INTERVIEW



ALBUM
「NICE BEAT」

1.ステレオ
2.君とチンパンジー
3.兄ちゃんの唐揚げ
4.メロディ
5.ナイスビート
6.スウィート・ララバイ
7.目で見ろ
8.失恋記念日
9.太郎のおかたづけ
10.君が泣く
11.ひぐらし
12.むすんでひらいて

2004.12.22 in STORES
BVCR-11065
\3,059(tax.in)

このCDを購入、
または過去の作品を知りたい方は
こちらまで

<キンモクセイ オフィシャルサイト>
http://www.kinmokusei.jp/

ちなみにギターの後藤は完全にチンパンジーです。

−3曲目「兄ちゃんの唐揚げ」は次男坊の位置でなければ分からない視点で描かれていて、次女である私には歌詞と同じような幼い頃の心情がすぐに浮かんできました。これにはどういった思いが込められているんですか?またラヴァーズ・ロック調のアレンジにしたのには、何かきっかけや影響があるんですか?

I:僕は長男なので結局は兄ちゃんって自分の事なんですが、「絆」みたいな物を考えてたとき「そういえば俺には弟がいたなー」みたいな改めてそんな気持ちになりまして昔を思い出して書きました。このアレンジは佐橋さんのアイディアで「数え歌」の様な感じを意識してます。

−9thシングルでもある4曲目の「メロディ」は、バックに流れる壮大なストリングスがとても印象的で今までにないタイプだと思いますが、アレンジの際に意識した点は?

I:とにかくバンドの編成はシンプルにしつつ、「音の波」を大事に演奏しました。そのおかげでストリングスとバンドの駆け引きが「曲全体の波」を作ってとても良いグルーブになっていると思います。

−5曲目「ナイスビート」は自然と体に吸収されるビートが刻まれて、いろんな側面から心地良さを感じました。キンモクセイのナイスビートの定義とは、まさにこの曲のようなことなのでしょうか?

I:この曲はプリプロの段階のテイクが採用されました。なので今のバンドのそのままのライブな空気が出ています。きっとバンドはこのライブな空気が大切なんだと思います。

−6曲目「スウィート・ララバイ」はアルバムの中でも一番ロマンチックな一曲で、恋人同士の男性と女性が交互に登場するような詞となっていますが、どんなことをイメージをして作られたんですか?

I:いろんな事が起こっている世の中で、月がきれいな夜に身を任せている自分にしあわせを感じたのと、これから自分に出来ることは何なのかを考えながらつくりました。

−7曲目「目で見ろ」はとてもアグレッシブで、アルバムの中でも特異な存在として光を放っていますよね。メッセージ性が非常に強いと思ったんですが、この曲を作るきっかけというのは何だったんでしょうか?

I:小さい頃、家の親が「人の話を聞く時は目を見なさい」と言っていたのを思い出して作りました。しかし中学の頃、先生に怒られてるときに目を見てたらもっと怒られました(笑)。

−8曲目「失恋記念日」はタイトルのイメージとは裏腹に明るい曲調で驚きましたが、前向きな失恋を表現したという感じなんですか?やはり実体験がベースとなって出来た曲?

I:学生の頃の恋愛ってただのお遊びのように思えても、その経験が結局今の自分に帰ってきてるから、あなどれないなと。出会いと別れの経験って大事だなと思ったので。って恋愛経験の少ない僕が言うのはおかしいですけど。

−9曲目「太郎のおかたづけ」は今回のアルバムの中では息抜きのような存在だと思いますが、やはり「こういう曲も入れておきたいな」という考えがあったんですか?また一見打ち込みのようなアレンジは全て手弾きということですが?

I:僕はまじめに書いたつもりなんですがメンバーはみんな笑ってました。僕はこの曲を「自分のおかたづけソング」と呼んでいます。意外とこんな曲で救われたりするんじゃないかな?と言う曲です。アレンジはYMOチックな感じをイメージしました。なのでもちろん打ち込み無しの手弾きです。

−10曲目「君が泣く」は派手なバンドサウンドをはじめ、一昔前の匂いが強い楽曲ですが、どんなことをイメージして作られたんですか?

I:まさに往年の80年代サウンドを意識しました。だって間奏なんか今時「ライトハンド」ですよ。メンバーが通っていた喫茶店でヴァン・ヘイレンのPVがよく流れてました。そのへんを思い出したかな?

−11曲目「ひぐらし」はシンプルな構成だからこそストレートに響いて、バイオリンの音色がさらに郷愁を煽るナンバーとなっていてとても人間味溢れる温かさを感じました。この曲はどんな思いが込められているんでしょうか?

I:この曲は今回のレコーディングの最後に出来た曲で、アルバムを作り終えての今の気持ちみたいな感じです。今回も毎度の事、締め切りに間に合わずみんなを待たせてしまいました。この曲もだいぶ待たせたかな?

−12曲目「むすんでひらいて」は全体的に歌謡テイストが濃いわりに、不思議とサビで壮大さや無限を感じられるナンバーですよね。この曲にはどのような想いが込められているんでしょうか?またこの曲をアレンジする際、どのようなところを意識しましたか?

I:毎年箱根神社へ初詣に行くのですが、箱根の景色と冬のピリッとした空気に引っ張られて出来た曲です。なのでメロディは「和」な感じになり、アレンジも奥行きのある感じになったんだと思います。今まで人からもらってばかりの人生だったので、ありがとうの気持ちとこれからの決意を歌った曲です。

−「むすんでひらいて」は、10thシングルとしても先日リリースされたばかりですが、このPVはどんな内容になっていますか?また撮影中のこぼれ話などありましたら是非聞かせてください。

I:太陽が昇って日が沈むまでの流れをたどったPVになってます。なかなかジーンとくるPVなんじゃないでしょうか。場所は神奈川県三浦半島の城ヶ島で行われました。途中、観光で来ていたおじいさんやおばあさん達の御一行が訪れ、撮影中の僕たちが囲まれるというハプニングもありました。とても気持ちのよい一日でした。

−「NICE BEAT」はキンモクセイならではのテイストをしっかりベースに置きつつ、これまでのようなエンタテイメントに特化したナンバーは影を潜め、全体的にひとつひとつ奥深いストーリーが組み込まれているような印象を受けたんですが、そうした作品になったのは自然な流れで?それともメンバー自身の中で何か変化があったんですか?

I:デビュー4年目という事もあり、28歳という事もあり、一人の大人として自分たちの音楽の本質にもう少し迫りたかった感じはあります。変化したかったですね。

−初回限定盤のボーナスCDに"NICE BONUS"という形でこれまでのカヴァー曲などが収録されていますが、今後チャレンジしてみたい楽曲などありますか?

I:そうですねー。ハードロック。メタル。

−指を重ねた状態でOKサインをしている「NICE BEAT」のジャケットを見て、思わず小学生のとき同じことを一生懸命やっていた自分を思い出しました(笑)。この器用な手はどなたの手ですか?またジャケット撮影中の秘話などありましたら教えてください。

I:この手は、このジャケットを作ってくれたアートディレクターの武藤さんいう方が昔、専門学校で講師をやってた時の生徒さんです。ややこしくてすみません。とにかく僕たちの手ではないです。

−このアルバムを引っさげて、4月2日福岡DRUM Be-1を皮切りに『NICE BEATツアー』がスタートするようですが、現時点でどんなツアーにしたいとお考えですか?

I:やっぱり感動したいなー。感動の出来るライブがしたいです。バンドはやっぱり「一か八か」みたいなスリルがあるから、それがうまくいった時の快感はすごいので。そんな感じのライブにしたいです。

−2004年を振り返ってキンモクセイにとってどんな1年でしたか?また2005年の動向や抱負なども聞かせてください。

I:僕にとっては2004年は特別な年でした。「自分の脳みそやっと使えた」みたいな。とにかくいろんな事に、いろいろ思えた年でした。何よりもこのアルバムが出来た事がとても嬉しいです。このアルバムに今年思った事が全て詰まってます。2005年は早速レコーディングに入りますので、またまたリリースラッシュ。そしてライブラッシュな一年にしたいです。

−最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

I:今年もお世話になりました。キンモクセイはやっぱり日本人です。お正月にまた何か企もうと思います。2005年も宜しくね!

Interviewer:加藤絵里