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−今更なんですが、杏子を知らない方も読むかもしれませんので、自己紹介してもらっても良いですか?

杏子:そーですね、1983年にバービーボーイズという男女ツインボーカルのバンドでデビューして、92年にバンドを解散して、ソロになって、今日に至るっていう感じですかね。

−そんな杏子さんは“最近パラパラにハマっている”という噂を聞いたんですが。

杏子:NHK-FMで土曜日にレギュラー番組やってるんですけど、一緒にやってるpool bit boysのキンちゃんがめちゃくちゃパラパラ上手で。それで、「アースコンシャス」のライブが武道館であったんですけど(杏子、山崎まさよし、スガシカオ(福耳)、COILなどが出演したライブイベント)、そこでちょっと踊ったんですけどね、教えてもらって。

−クラブに通ったりはしてないの?

杏子:いやいやいや、それはもうさすがに(笑)

−でも、この前ライブのMCで“ギャル系の店”で買い物したって言ってましたよね?

杏子:やっぱり、流行ってるものの中にはなんかあると思うんですよね。パラパラも実際「え!?」って思うけど、踊ってみてみんなで揃ったら楽しかったりとか。だから、とりあえず付けてみたり、やってみたりします。

−あと、格闘技にもハマってるとか。

杏子:パンクラスの高橋義生と仲良いんで、良く試合とか見に行ったり。あとK-1?PRIDE?その辺よく分からないんですけど(笑)、シカオ君と見に行ったり。

−他に最近ハマってるものってあります?

杏子:ん〜・・・高杉晋作かな?

−歴史好き?

杏子:そうじゃないんですよ、別に。ところが、たまたま父と飲んでるときに、なんかの選挙があって、政治的な話になったときに出てきたんですよ。明治維新の頃って、「リーダーシップを取ろう!」って使命感に燃えた人達が出てきていて、その中で高杉晋作の話になって。。

バービーボーイズで8年間活動し、ソロになって今年で8年・・・、16年間の音楽活動を行ってきた杏子。今だからこそ歌えた、自分の半生を楽曲で表現してみせた新作「Under The Silk Tree」。この作品についてはもちろん、この作品を出すまで彼女が歩んできた道について色々聞いてきました!笑いあり、涙あり、バービーボーイズを辞めようと思った話ありのまさに人生のようなインタビュー、ほとんどノンカット!お楽しみください。

豪快対談

女性ボーカリスト:杏子
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音楽ライター:Tetsuo Hiraga


若干22、3で四国連合艦隊の人間と交渉した話とか。みんな勝海舟とかハマるじゃないですか?「日本の夜明けじゃ!」とか、あんまり興味なかったんですけど、高杉晋作の豪快さとか歴史は好きですね

−意外な一面ですね、ファンのみんなも高杉晋作ファンになったりして(笑)。それでは、音楽の方の話をしたいんですが、ソロ活動8年目ということで、バービーボーイズと同じ期間、ソロを続けてきたわけですけども。8年やってきたという部分で考えることとかあります?

杏子:「気がつけば」という感じで、「こんなはずじゃなかった!」っていうのもありますね(笑)。こんなに長く歌ってるとは思わなかったので、ちょっと自分でも驚きます。

−16年間も音楽活動を続けてると、同世代と感覚とかって違ったりします?

杏子:ううん、私の今の友達は、大学時代からの友達で、本当にすごく仲の良い親友なんで。ただ、主婦になってたり、イラストレーターになってたり、みんな違う畑のエキスパートなので、色々興味深いですね。だから食事してお話ししても面白いし。

−最新アルバムは今までの杏子を振り返った作品になってますけど、16年前のプロデビュー時の自分って憶えてたりします?

杏子:全然わけ分かんなかったですね。プロ指向があったわけじゃないのに、急にプロのステップを踏んでしまったから、怖さとか嬉しさとか分からないまんま、フワーって“バービーボーイズ”っていう流れにのっかちゃって。

−プロデビュー前のバービーボーイズからずっと居たわけではない?

杏子:ない。バービーボーイズって男子4人で83年に1月ぐらいに結成したらしくて、私はその春ぐらいに別のバンドでライブハウスで一緒になって、で、「8月のライブにゲストで出ない?」って言われて、盛り上がって、デモテープを作ったら、秋に“バービーボーイズ”に入ったまんま、オーディションに受かって。気付いたら“バービーボーイズ”としてデビューしちゃって。

−じゃあ、逆にバービーボーイズが終わる頃には相当意識変わってました?

杏子:「バービーボーイズありきで自分がプロになれた」っていうのを、ずっと自分に言い聞かせていたし、自分が一番よく分かっていたので、やっぱりバンドが解散するときには「じゃあ、音楽は止めようかな」って思いましたね。

−それで、8年前にソロ活動をスタートさせたのはなぜ?

杏子:あのね、OLの道も考えたんですけど。それまでってずっと、両親の言うこととか、先生の言うこととか、ずっと聞いて、良い子でずっといて、バービーボーイズも気付いたらなってて、常に自分で選択したことってなかったんです。なんか、流れに乗っかって、その流れの中になるいくつかの選択肢を選ぶって感じだったんですけど、解散後、ここで「はじめて自分での選択を強いられてるな」と思ったときに「自分は一番何をしたいんだろう」って自分に問いかけてみたら、やっぱり“ライブ”が一番したくて。で、「ライブやるためには?」って思ったら、アルバム出してとか、そんなことを考えている時、「ソロでやってみないか?」っていう話をいただいて。

−自分でソロの道を決めたときって、どういった心境だったんですか?

杏子:その時はね、「やってダメだったら辞めればいいや」って感じ。意外と「よし!やってやれ!」というより、すごい目先の「ライブがやりたいから、そのためにアルバム作っとけ」っていう感じなんで。

−それは今でも全然変わらず?

杏子:そうですね、結構すちゃらかかな(笑)?その分、やっぱりスタッフは大切ですよね。そういう自分のために、こういう流れを作ったりしてくれているわけですから。

−なるほど。あと、最近のコギャルぐらいの層になると、杏子さんって“元バービーボーイズ”っていうイメージより“福耳”のイメージが強いと思うんですけど、世代によって自分に対するイメージが違うのって、どういった気持ちですか?

杏子:あんまり何とも思わないですね。単純に若い年齢層にも「福耳」が広まったのは嬉しいですねー。

−この16年、音楽活動を続けて来られた要因ってなんですか?

杏子:やっぱりライブの魔力かな。レコーディングに入ってしまうと、「バービーボーイズの自分がお荷物になってるんじゃないか?」っていうのは常にあったから、「バービーを辞めなきゃ」とか「辞めさせられちゃうかな」って思っていたけど、「次のライブツアーまで頑張ろう!」っていつもあって。ライブがあるから続けられました。あの魅力は何でしょうね?でも、みんな色んな場面で「これは辞められない」ってあると思うんですよ、それがたまたま私の場合は音楽であったり、ライブであったり。

−今も話に出たんですけど、「ライブについて」。この前のクアトロのライブは見させていただいたんですが、今回のツアーをスタートさせる際にコンセプトみたいなのはあったりしたんですか?

杏子:えーっと、今回の二つ前のツアーも、「ハードなものとアコースティックなものを両方見せる」といったコンセプトでやって、それが良い感じだったので、「今回もそういう風にしたいな」と思ったのが一つと、あとリリース前の新曲を何曲か入れようと思って。ただ、その新曲の出しどころはすごく気を使って、ギリギリまで曲順はなかなか決まらなかったですね。

−あと、今回のツアータイトルの「上手ひねり」なんですけど、なぜ「上手ひねり」にしたの?

杏子:これは苦し紛れで。「本当に今日決めないと、チケットにタイトル入らない」ってところまで思いつかなくて、ちょうど広島のホテルで待機してるときに相撲がやってたんですよ。その時に栃東を小城錦が上手ひねりで倒したんですよ。で、「あ、これだね!」って(笑)。

−結果として「上手ひねり」で良かった?

杏子:ホテルにいて、たまたまラジオ聴いてたら、コンサートのCMがやってて、で、DJの人が「杏子TOUR・・・上手ひねり」って言っていたときは「ちょっと失敗だったかな?」って思いました(笑)。でも、みんなには印象残せたので良しとしよう!

−あと、今回のツアーはどの公演でも、客席から紙飛行機がめちゃくちゃ飛んでくる場面がありましたが、あれは杏子さん発案?

杏子:まぁ「BA006」、ブリティッシュエアー6便ということなので、軽い気持ちで「紙飛行機飛ばしたら?」って言っておいたら、回を重ねるごとにダーツのように思いっきり狙い打ちされて(笑)。ちょっとビックリでしたけど、面白かったです。

−そのあと、“悲しい歌三部作”がありましたけど、毎回悲しみに浸る時間を作ったりはしてるんですか?

杏子:ううん。でも、アコースティックっていう風にくっきり分けるのはやってます。やっぱりね、お芝居でもライブでも緩急だと思うんですよ。「激しいだけでもいかがなものかな?」って思うし、「静かなものばかりでも、なんかなー」ってなるんで、分けてやったりはしています。

−激しい曲と悲しい曲はやっててどっちが好き?

杏子:いやぁ、どっちもどっちかなー。でも、激しいのでも、まるっきりメジャーコードの曲はダメですね。よくプロデューサーとかに「お前はマイナーが好きだからな」って言われるんですけど、マイナー好きなんです(笑)。

−あと、個人的になんですが、ライブで久々に目頭が熱くなるシーンが三ヶ所あったんです。



杏子:本当に!?

−ひとつずつの楽曲に対しての思い入れとかって、ライブの場とかで話してくれないと分からないじゃないですか。それで、まず一つ目がですね、「Limbo dancer」なんですけど。あの“一体化”は感動だったんですけど、あの曲を演奏する前に話してくれた「娼婦の館」の話があったじゃないですか?あれをもう一度、ここで話してもらってもいいですか?

杏子:あれはね、『全東洋街道』という、藤原新也さんのかなり昔の本なんですけど、要は全東洋街道なんで、日本から中国大陸、インド、モンゴルとかトルコ、イスタンブールの方まで行くんですけど、それを写真とルポタージュで書き綴ってる本で。その中のイスタンブールにある「娼婦の館」の女の子の写真が写ってて。お客さん取るためにすごいドぎついメイクをしてるんだけど、笑顔があどけなくて、少女って感じで。その子の言葉で「人間は肉でしょ、気持ちいっぱいあるでしょ」っていう訳が載ってて、それがすごい胸に「グッ」ってきて。多分その彼女は外の世界に自由に出ることなく、ずっとそこで暮らして死んでいくんだろうけれども・・・やっぱり、窓から見る世界が彼女にとっては全ての世界。その彼女が窓をふと見たときに、ジプシーの音楽隊じゃないけれども、音楽が聴こえて、色んなところを旅していく人達が「フッ」と見えて、そういう音楽に「彼女の夢を乗せられたらいいな」っていう感じで、「Limbo dancer」は作りました。

−実際にそこに行かれたりとか?

杏子:藤原新也さんが辿った道は結構ヘヴィなのよね。だから、そこを同じく辿ろうとは思わないけれども、知り合いがトルコにいるんで興味がありますね。

−でも、「娼婦の館」の前で音楽を実際に奏でられたら素晴らしいですよね。あと二つ目・・・、本編ラストの「二十歳のままで・・・」なんですけど。あの曲もライブではじめて意味を知って、で、杏子さんと共に泣いているファンが居るわけですよ。でも、杏子さんは泣いても最後まで前向きに歌いきったのが印象的だったんですけど(「二十歳のままで・・・」は杏子さんが二十歳の時に亡くしたクラスメイトへ向けた歌)。

杏子:不覚にもあの時涙しちゃったのは・・・、彼のことに関しては結構消化しているので、彼を思って泣くことはないんだけども、あんまりね。うーん、私があの時言ったMCは、若くして亡くなってしまった彼のこととか、あと、ウチの母の弟が亡くなってしまったこととか。母は「死というものに順序はないんだけども、人生を全うした人の死はある程度受け止められる、でも、自分の弟が亡くなってしまったことに関しては、いつまで経っても胸が引き裂かれる想いだ」って言っていて、私はそんなMCをしたんだけども・・・、でも、あのコンサート会場には色んな別れを持ってる人がいっぱいいてね、その中で、ずっとファンでいてくれてる女の子がいて、その子がお父さんを亡くしちゃったのね。で、それを受け止めるのに必死でいるわけじゃない?そこで、そういうMCをしてしまってることに関して「いいのかな?」っていうのがありつつ、そういう人達の悲しみを知っているから・・・そういうのが結構きちゃったから・・・。やっぱり「悲しみ」っていうのは、どうしても人の中に残されてしまうものだから、それがね。

−あともうひとつ目頭が熱くなるシーンがあったんですが、一番最後の「星のかけらを探しに行こう」なんですけど。やっぱりあの曲は今の杏子さんにとって大切な曲ですか?

杏子:そうですね、うん。

−そもそも“福耳”であの曲をアゲインさせようと思ったのはなぜですか?

杏子:それは福耳の名付け親であるウチの社長が選びました(笑)。アコースティックバージョンでレコーディングしている時に、なんか勝手に自分で思っていたらしくて、色んなバージョンで作らされてて、「なんで、こんなに作るんだろうな?」って思ってて、その間にシカオ(スガシカオ)君とか、ヤマ(山崎まさよし)とか呼んで・・・

−その時も杏子さんは知らなかったんですか?

杏子:知らなかった(笑)。シカオ君も「福耳やだよぉ」とか言って(笑)。でも、出しましたね。

−杏子さん自身はあの曲に思い入れとかないんですか?

杏子:あの歌は三枚目のアルバムに最初入ってたんです。で、さっき私が「マイナーな曲が好きだ」って言ったんですけど、「そんな暗いのばっかじゃダメだ」って言われて、その頃「脳内革命」っていう本が流行ってて、歌もポジティブ・シンキングな歌がすごい流行っちゃって。それで、ポジティブ指向で歌詞とかいっぱい書いたんですけど、「一度別れた恋人同士が再び出会って恋愛するわけがない!」と思いながらも、ポジティブに一筆書いた曲なんですけど・・・ライブで歌おうと思ったら照れくさくて歌えなくて、「どうしよう?」ってすごく悩んでて、その時にデビュー前のヤマが「アコースティックでアレンジしてみよう」って言って、やってくれて、そしたら結構歌の切なさが出て。私はどちらかと言うと、、「一度別れた恋人同士が再び出会って恋をした・・・んなわけないよね」っていうパラドックス的意味も含めながら作ってたんですけど、その「んなわけないから、今、本当に好きだったら、今をちゃんと大事にしなきゃ」っていう逆説的なところの切なさもアコースティックにしたら色が出てきたんで、それでやっと照れずに歌えるようになりましたね。だから、あの歌は、歌自体が変化していってる歌ですね。

−では、今回のツアー「上手ひねり」を無事終えた今の心境は?

杏子:「めちゃ男前なツアーだったな」って感じ。毎回ツアーっていうのは自分一人じゃ成立しなくて、スタッフとか,メンバーのおかげなんですけども、今回特に感じました。ツアー始まる前からプロモーションも重なってて、体調もなんかイマイチだったんですけど、そういう中で、メンバーがすごく集中力持ってやってくれて。で、女子が二人いたじゃないですか、ドラのゆうことパーカッションのたまおちゃんが。だから、楽屋がすごい和やかで、そういう時に「女の人の存在感とか柔らかさとかはすごいな」と思って。で、体調悪いときにマネージャーとかが自分を守ってくれていて、私が音楽だけに集中できるような状況を作ってもらえたから、それは今回しみじみ感謝しましたね。「いや、途中で倒れちゃうかな?」とか「ツアー始められないかな?」って言ったときに、「いや!頑張ってください!」じゃなくて、「ダメなら伸ばせばいいんですよ」って言うんです。そういうこと絶対出来ないんですよ、多分!かなり大変なことになっちゃうんですよ、そんなことになっちゃったら!でも、そういう風に言ってもらえると、すごい気が楽になって、「ダメになるときまで集中すればいいんだ」と思えて、助けられましたね。

−続いて、ニューアルバム「Under The Silk Tree」なんですけども、まずはタイトルに込めた意味を。

杏子:そうですね、今回はコンセプトアルバムで、自分の今までを振り返ったエピソードを全部詰めているんですけども、このレコーディングが終わったのが自分のお誕生日だったのね。で、お誕生日その日その日に花があるんですよ、誕生石のように、それで、私は“Silk Tree”だったのね、“ネムの木”なんですけど。“ネムの木”って私が子供の時に家の庭になって、すごく好きで、「偶然だな」って思って、タイトルにしました。

−今作は「今日までの杏子さんを詰め込んだアルバム」とのことですが、今そういったアルバムを出そうと思ったのはなぜですか?

杏子:それはね、プロデューサーが言ったんですけど、「コンセプトアルバム!」って急に言われて。でも良いタイミングで投げてくれると思いました。バービーボーイズ8年、ソロ8年で、改めて振り返ってみることができて良かった。

−オープニングはCOILの提供した全英詞のナンバー「Just Because」ですけど、あの曲をオープニングに選んだのは?

杏子:あの曲はアルバムのテーマなんです。「Time is the Mother=時間は全てを満たす源」であるけども、「But Time is also the Mother=時間は殺人者でもある」(「Just Because」内のフレーズ)。「時間の経過っていうのはすごく生み出すものでもあるけど、めちゃくちゃ残酷でもある」っていう、このアルバムのテーマで、日本語で歌っちゃうと「あたりまえだろ」っていうことになっちゃうから、英語でごまかしました(笑)。

−曲順は悩みました?

杏子:悩みましたね、モメにモメました・・・「帰る!」って怒って言いそうになっちゃうぐらい(笑)。MDでちゃんと私が曲順作ってきたんですけど却下になっちゃって。

−今作はバービーボーイズっぽく感じた曲が2曲あって、「セブンティーン」と「未来世紀(秘)クラブ」だったんですけど。

杏子:「未来世紀(秘)クラブ」はもちろんバービー時代で、「セブンティーン」は意識しませんでしたね。音的にはストーンズぐらいの時代な感じで、歌詞も思春期の頃の悩みたがってた時期の感じですね。

−よく聞かれると思うんですけど、KONTAさんとの共演は次もあったりするんでしょうか?

杏子:「未来世紀(秘)クラブ」やってもらった時に「相変わらず変わってないな」なんて思ったし、KONTAさえ良ければ色々やってみたいな。ただ、彼は自分でバンドもやってるけど、役者さんで活躍してるから、忙しそう。

−今でも飲んだりとかしてるんですか?

杏子:いや、KONTAとはバービーボーイズ時代から飲んだことないから、ライブが終わって打ち上げであったりするけど、KONTAと飲みに行ったのは一回だけ。バービーボーイズのオーディションの前日に衣装の打ち合わせかなんかしながら飲んだことが。その時に「バービーボーイズ結構良い線行ってるって言われながらも、名古屋の女の子だけのブラスバンドみたいのがあって、そこが結構強い」なんて話してたら、すぐ近くでその人達も飲んでたりして(笑)。でもね、KONTAね、飲んだら長いから私は絶対付いていかない!もー長いです!

−強そうですもんね。じゃあ、今のKONTAさんは杏子さんにとって、どういった存在なんですか?

杏子:うーん・・・、結婚しちゃった兄みたいな感じかな?結婚するとなかなか合わないじゃないですか、でも、久々にあっても「よっ」っていう感じ。でも、兄って言っても双子の兄妹って感じかな、二卵性(笑)。




−またアルバムの話に戻りますけど、「あの日から遙か遠く」は忘れられない恋人の歌って感じだったんですけど、実体験だったりするんですか?

杏子:これは結構そうですね。トラウマになってる・・・と思ったけど、この歌詞の中で「たとえ今 すれ違っても ふたりはきっと気づかないでしょう」ってあるんですけど、この歌が出来たぐらいの時に、その人とたまたますれ違ったの!で、私は気がついたんだけど、向こうは気がつかないで目の前を通り過ぎていったんですけども(笑)。「結構彼との恋愛がトラウマになってるな、彼が人生の中で一番だな」って思っていたのが、「幻覚だった」っていうのにも気がつきました(笑)。「あっ違うわ、やっぱ!」って(笑)。でもね、歌にしたからっていうのもあると思う。歌にするのって、客観的にある程度、実体験からストーリーを作るわけだから、かなり自分の中で消化出来ちゃっていて。ついこの間まで「彼!彼しかいない!」なんて思っていたけど。

−複雑なナンバーになっちゃいましたね(笑)。

杏子:面白かったなー、これは本当に。絵に書いたように(笑)。

−他の曲も自分の実体験をベースにした作品づくりを心がけてたりする?

杏子:歌詞のモチーフは多分、自分の日常の中から出て来るんですけど、曲とお見合いをしたときに、そこからそのままでやるストーリーで押すのか、ある程度フィクション咬ませて作っていくかはその時に決まりますね。

−あと、「阿佐ヶ谷北3:00am」って曲が収録されてますけど、阿佐ヶ谷には住んでたの?

杏子:あのね、高尾にとある美大があったんですけど、そこにボーイフレンドがいて、その人の仲間達とバンドをやって、そこでバンドの楽しさっていうのを憶えたんです。だから、中央線を良く使ったんです。で、プロデューサーに高尾とか八王子って言ったんですけど、ハマんなくて、そしたらプロデューサーが「阿佐ヶ谷北」って投げてくれて。

−今作はCOILが提供したナンバーがたくさん入ってますけど、COILの音楽性には惚れ込んでる?

杏子:大好き。このアルバムは去年の春ぐらいに制作に取りかかったんですけど、その時は全曲COILで行こうと思ってたぐらい。ミゾオチをグッと押される感じ、好きですね。でも、今作は私に提供するために作ってくれた曲ではなくて、数あるストックの中からCOILが使わないものをもらって。私は単純にCOILのファンなんです。

−「Hello Alone」の中で「意味のないことなんて人生に一つもないはず」っていうフレーズが出てきますが、本当にそうなんでしょうか?

杏子:多分私達は楽しい時間とか喜びを重ねていくことを、生きていく幸せにカウントするけれども、「悲しみ」っていうことに関しては「無駄はないはず」って思いたい。ただ、すごく不条理なことで悲しい場面に出会う人達もいっぱいいるので、そうとは言えないけども、そう思いたいという気持ち。ただただ「あー今日テレビ見ちゃって無駄だった」っていう時間はいっぱいありますけど、そういう意味じゃなくて。

−わかりました。では、今回のアルバムをまとめて言うと、どんなアルバム?

杏子:まぁ、私個人の半生を振り返っているので、曲は色々とバラエティに飛んでますけど、なんか聞き終わったあと、ひとつ映像というか、絵画というか、こういう絵を見たと思えるアルバムだと思います。というか、そうだと嬉しいな。

−一言で言うならば。

杏子:・・・・・・・・、私の半生(笑)!

−それでは、最後に今後の展開と意気込みをお願いします!

杏子:ないのですねぇ(笑)!あんまりそういうのは先々考えないんで、目先のことはすごい良く考えるんですけど。

−それじゃあ、目先の部分で。

杏子:目先?ニュージーランドに乗馬に行って来ます、マジで。乗馬クラブにホームステイしたいと思ってます。あと、12月にはクリスマスライブがあるんで、「色んな曲をファンにプレゼントできたらなぁ〜」と思います。

−わかりました。本日はありがとうございました!

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