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−MCUさんのニューアルバム『A Peacetime MCU』に込められた“人の生き様、喜怒哀楽、生と死”というテーマにもとづいて、色々とバックボーン的なお話も聞いていきたいのですが、巣鴨の下町生まれというMCUさんはどのような幼少時代をすごされてきたんでしょう?

MCU(以下U):普通と変わらないですよ。(巣鴨は)おじいちゃん、おばあちゃんの町なんで僕もすごくのほほんとしてましたね。町内会の結束力が強くて、神輿とかそういう行事ごとだと盛り上がる町なんで、僕も小学校6年生ぐらいまでやらされてて。あの頃は嫌だったけど、今はいいよね。

−そういった中での音楽との出会いはどのようなものだったんですか?

U:小学校の頃はマイケル・ジャクソンとかYMOとかを親戚のおじいちゃんがテープに入れてくれてて聴いてたんですけど、自分で始めてレコード買ったのがチェッカーズの「星屑のステージ」だったんですよ。小学生5年生ぐらいの時かな〜、それは髪型が好きだったっていうだけだったんですけどね。

−音楽というものに興味を持って聴くようになったのはいつ頃からだったんですか?

U:それは中二の終わりか中三ぐらいで、TINNIE PUNXとか、いとうせいこうさんとか。その頃バンドブームだったんで、そこのサブカル的なアーティストに憧れてよく聴いてましたね。他にはRUN-DMCとかエアロ・スミスとか、後はやっぱりTHE BOOMだったりとか、僕のアルバムにフィーチャリングしている方々とかが多いですね。

−MCUさんはTHE BOOMのことを特に敬愛していますね?

U:そうですね、やっぱりホコ天で出会ったというのも大きいですし。後はFLYING KIDSですね、THE BOOMとFLYING KIDSは僕の中ですごくでかくて。FLYING KIDSはバンドブームの中でもすごく異色を放っていて、ファンクな感じとか惹かれるものがあって。

−それだけ様々な音楽を聴いていくなかでラッパーという道を歩み出したのはどういった理由からだったんですか?

U:RUN-DMCのビデオで『WALK THIS WAY 』を観てて、最初はエアロ・スミスを観てたんだけど途中でRUN-DMCが出てきて、それがすごくかっこよくて。何かエアロよりロックしていたんですよ、あの頃。しかもお手軽感もあって、機材もギターも買わなくてもバンドみたいなのができるっていうところで。それから徐々にはまっていったんですよね。

−もともとバンドはやっていたんですか?

U:遊びでしかやっていないですね。

−ラップやる時は、遊びよりも本気でやっていこうっていう気持ちが強かったですか?

U:思ってましたね・・・いや、最初はそうでもなかったかな、だんだんそうなっていきましたね。


−そこからバイト仲間だったというDJ TATSUTAさんとVOICEさんとのRadical Freaksを結成されるわけですが、これはどのような流れだったんですか?

U:もともとTATSUTAと組んだ時にRadical Freaksっていう名前だったんですよ。それで、やっていく内にもう一人MCが欲しくなって、たまたまVOICEとクラブで出会って。それから色々と地方営業とか行ってたんですけど。TATSUTAとは中学生の時の同級生で、もう15、6年の付き合いですね。

−その頃のCDを僕は札幌で聴かせてもらってたんですけど、かっこいい人達がいるな〜って思ってました。MCUさんにとってあの頃ってどんな時期でした?

U:あの頃ですか?う〜ん・・・右も左も全然わからない、今思えばすごく下積みになったっていう感じはありますけど、何を目指していたのかわからなかったというか、意外と漠然としていましたね。今の方が全然明確になっています。

−東京U家族というのはそこからつながってくるんですか?

U:そうですね。東京U家族っていうのは意外とノリでやっていたんで、そんなに真剣にはやってなかったんですよ(笑)。もともと誰かが結婚したらそいつは抜けなくちゃいけないっていうのがあって、それで俺が結婚したら解散ねって言っていて、俺も結婚したんで解散しました。離婚するまで再結成はないですね。本当に家族っていう感じで、ラップやるよりよく遊んでましたね。

−MCUさんがパパさんっていう感じで?

U:パパさんですね(笑)。

−アルバム『A Peacetime MCU』の根底にも流れているテーマだと思うのですが、家族に象徴されるような暖かみのある支えあいっていうのはMCUさんの中で大切にされている部分なんですか?

U:人間が好きなんで、それでどんどん広がっていってると思うし、

 アルバム『A Peacetime MCU』に込められた想い、それは“人の生き様、喜怒哀楽、生と死”と語るラッパー、MCU。築き上げてきたものを一旦抜け出し、そこで生まれた苦悩や葛藤、その果てに辿り着いた『ありがとう』という叫び、そして仲間への想い、さらには自身の考える“あまのじゃく”的HIP・HOP精神に至るまで、今回『hotexpress』初登場ということでその赤裸々なまでのPEACEに刻んだ歴史を余すところなく語っていただきました!ラッパーとしての歩みを始めた動機やバックボーン、各フィーチャリング・アーティストとの絆、出会い、信頼関係等にもググっと迫っていますので、是非読んでみて下さい!!

対談

MCU
×
Ryo Kawakami


1st ALBUM
「A Peasetime MCU」

01.FUMIKA’S VOICE
02.U'S PROFILE
03.ビカビカ
04.クレイジービーンズ
05.サーフライダー
06.いいわけ
07.マイクチェック1
08.マイクチェック2
09.しし座のA型
10.SALT SCATTER
11.NO DESTINATION
12.B.A.M.O.R.A.
13.陽の光を浴びて
14.ありがとう
15.影踏み
16.幸せであるように
(同級生remix)(bonus track)

BVCR-11070
¥3,059(tax in)

2005.5.11 in STORES

MCU レーベルサイト>
http://www.bmgjapan.com/_artist/info.php?id=1690

このCDを購入、
または過去の作品を知りたい方は
こちらまで

MCU

最近は特に音楽よりやっぱり人間かなって思って、どっちみち音楽って人間が作っているものなんで僕は別に歌詞書いても音作っても職人っていう感じじゃないので、それよりは自分のありのままのやりたいことを遊びとしての感覚でやっていきたいですね。キック(KICK THE CAN CREW)もそうですし、今のソロもいわば遊びみたいな点っていうのはあるわけで。何か日本人ってひとつにこだわって音とか作り出すともう細かいじゃないですか?僕にはそれっていうのがわからなくて、ノリでやってますね、マスタリングなんかも寝てますからね、わかんないですもん。でも、遊びの延長でやっているから、感動できることだったりとか共感できるところだったりとかがあると思うんですよね。それが職人とかみたいに作り込んでるのだったら多分、機械とかパソコンを見ているようでまた違ってきちゃうと思うし。この間もノートパソコンを真っ二つ折ってぶっ壊してやりましたからね。

−それは何故(笑)?

U:エッジがつながらなくて(笑)。もう、こんなもんいらね〜!!って言って、手でバッキバキに壊してやりました。まぁ、後で6時間ぐらい落ち込みましたけどね、自分のダメさ加減に反省して(笑)。機械とかパソコンとか進化しすぎだと思うんですよね、今なんて携帯電話がなかったら不安になるじゃないですか?もう、これ以上は(進化しなくて)いいんじゃないかな。

−機械やパソコンが緻密になればなるほど人間臭さが失われていくと?

U:そうそう、今なんてCGドラマとかあるじゃないですか、そしたらもう役者さんとかいらなくなるんじゃないのかな?そんなの怖いですよね、本当に。ロボットとか出てきて、火の鳥の未来編(手塚治虫の名作巨編)みたいになっちゃったらもう嫌になっちゃいますよ、俺は。とにかく、人が好きっすね!!

−人が好きっていう想いが一番ストレートにあらわれてるのって、先行シングルとしてもすでにリリースされている『ありがとう』なんじゃないかと感じたのですが?

U:『ありがとう』はですね、去年の7月ぐらいに何かちょっと僕がおかしくなっちゃって。

−ソロになったあたりで?

U:それぐらいの時ですね、自分がなんで歌っているのか分かんなくなったりとか、何で地球があるのかとか、神様が創ったのかも知れないけどその神様を創ったのは誰だろうとか、永遠にキリのないテーマ。で、言葉ってなんだろう、言葉って空気みたいなものなんじゃないかな、じゃあ空気ってなんだろうとかどんどんすごいことになっちゃって。もちろん毎日じゃないし短い期間だけど。その時が今回のこのアルバムを作りはじめた頃で、色々なアーティストが二つ返事でOKしてくれたりだとか、それに関わっているスタッフだとか友達だったり家族だったりとかのことを考えると支えて支えられて生きているんだなって。そのことに気付いた時にすごく軽くなって。言葉っていうのも分かんなくはなったけど、ありがとうっていう言葉は言っても言われても人は喜んだりとかちょっとの照れぐらいしかない。それが今みたいな良いヴァイブスのものであれば言ってあげたいし、本当にそういう気持ちで軽くなった。感謝の気持ちがすごく出てきて、それで120%ぐらいの気持ちでありがとうっていう気持ちが出てきたんでそれを書きたいな、伝えたいなと思って。それで歌詞を書き始めたんですね、宮沢さんと一緒にやりたくて。でもやっぱり人間だから、頭のてっぺんから爪先までありがとうっていう想いでいっぱいだったけれども、どっかで偽善的な部分もあるのかも知れない。けれど本当に『ありがとう』という言葉を叫びたくて、それでこの歌詞を書いたんですね。

−ありがとうという言葉がMCUさんの中で本当の意味を持ち始めるまでには何か出来事があったんですか?

U:いや、もう本当に自分の感情ですよね。ハッとした時に仲間がいるからって思えたんでそれにすごく感謝の気持ちが湧いてきたっていうので、ありがとうって言いたくなっちゃったんですよ。自分の中の変化ですよね。

−精神的な揺れがすごく大きかったんですね?

U:30歳を越えて死に対する恐怖だったりも感じたりして、それで色々と考えちゃったんでしょうね。人間が死んだらどうなっちゃうのかなって思ったら、自分の記憶とか無くなっちゃうのは寂しい。それっていうのは俺が充実してるからだとは思うんですけど。だって人生なんてあっという間だって言うじゃないですか?俺もそう思うし、小学生とか中学生ぐらいの記憶が昨日のことのように感じてくる時もあるし、今こうやってインタビューで喋っていることが60歳ぐらいになって昨日のことのように感じるのかと思うと怖くなっちゃって。意外とそういうところ臆病だったりするんですよ。だからアルバムの中でTHEATRE BROCKと歌っているのも、もう生まれ変わりたくない、小学生のような勢いでやっていきたいっていう・・・なんなんですかね、人間ってこう生まれ変わるって言うじゃないですか、そうすると前世の記憶ってないじゃないですか、それが嫌なんですよね。で、ある人がですね、前の記憶を持って生まれ変わっちゃったらしいんですね。そしたらもう小学校6年生ぐらいでダメになっちゃったっていう話で。




その人はまた小学生からやり直しかよってなっちゃったらしいんですけど、俺はそれでもいいって思ってるし。とにかく自分の記憶が無くなるのがすごく嫌なんですよ。多分、2歳ぐらいまで前世の記憶って残ってると思うんですよね、だから、そこで(自分が)どう出るかですよね、記憶を無くさないために(笑)。ちなみに俺の前世は宇宙人らしいんですけど(笑)。

−宇宙人ですか(笑)?

U:でも宇宙人って本当にいるらしくて、月ってあるじゃないですか、あれはもうハリボテみたいなもので、中に入るところがあるらしいんですよ。(ここでスタッフ一同が思わず笑う)いや、この話は誰も信じないんだよなぁ〜!!全然からかってなんかないですよ、本当に俺もこの話を聞いてなるほどって思ったんですけど、うまく入り口が隠されてるんですよ、これが。

−月って地球からは常に片面しか見えてないんですよね。

U:そこですよ、だから危ないんじゃないですか。月って一回行ってるのに、それ以来行ってないじゃないですか、そこからまずおかしいんですよ。

−宇宙は考えると怖くなってきますよね、大きすぎて。

U:怖くなりますね、もう本当にでかいですよ。

−そんな宇宙から見れば僕らなんて一瞬ですもんね。でも、その一瞬の中でMCUさんと宮沢さんとの大きな出会いがあるわけですが、『ありがとう』の前にも一緒にやってますよね?

U:キックの時に一度フィーチャリングさせてもらってますけど、それ以来ですね。僕が始めて会ったのはTHE BOOMの十周年記念のファンクラブ・イベントでDJやらせてもらったことがあって。その時は面識はなかったんですけどうちの会社の人が気にして下さって、それで初めてお会いして。もう、ガチガチでしたけどね。そのあと僕からラブコールを出していくうちにライヴのお誘いとかもくるようになって、それで『いいあんべえ』という曲にキックでフィーチャリングさせてもらって、それからけっこうライヴとかもご一緒させて頂いて今回に至るっていう感じですね。


−今回「THE BOOMのいちファンとして全部自分で作って提示してくれ」と言われたんですよね?その時はどんな気持ちになりました?

U:いや、もうすっごいプレッシャーかかりましたけど、でも逆にすごくやる気が湧いてきて、帰ってから早速作り始めて。だから自分にとっても良かったですよ、結果もよかったし。

−人と人の支え合いやぬくもりといった前向きなイメージのリリックが全面を占めていますが、「絵本の中の坂のぼって下って気づけば空回り あさはかになり」というリリックだけは何かの過去を振り返っているようなイメージがあるのですが?

U:人生歩いてきたり下っていったりしているなかで、ある部分から見ると絵本のように作られていて、めくられて、終わっていってしまうのかなっていう想いがあって。だけど、それがあるから今の自分のしっかりとした現実を見つめられるのだろうし、それは常に“対”になってあるものですね。

−そういった想いの果てにアルバム『A Peacetime MCU』が生まれてきたわけだと思うのですが、構想はいつ頃からあったんですか?

U:構想は意外と遅くて、2004年の5月くらいですね。あんまりキックをやっている時は構想までは考えていなくて、キックの休止ぐらいから構想を練っていって、それですぐ録り始めたっていう感じですね。

−アルバム制作がスタートして、先ほどの話で出てきたようなMCUさん自身の中にある迷いみたいなものともバランスがとれるようになってきた感じはありました?

U:うん、ありましたよ、勿論。やってるっていう実感がすごく湧いてきて、それで吹っ切れたところはいっぱいありますよ。

−様々な色を持ったアーティストの方々とのフュ−チャリングで出来上がっているわけですが、全体を通して聴いてみて、それぞれのアーティストの持ち味というか世界観を徹底的に引き出しているなと感じました。

U:それはもうレコーディングする前に言っていて、俺にあわせないでそれぞれの個性できてくれ、俺もそのままでいくから、そこでぶつかった時のマジックみたいなのって絶対にあると思うんですよ。逆にそこでどちらかが完全にあわせちゃうとこじんまりとしちゃう。素晴らしいアーティストばかりなんでそっちの方が面白いかなと思いましたね。引き出そうとかっていうよりはそのまんまですね。みんな毎日遊んでたり呑みにいったりしているような仲間ばっかりなんで、そういうところで人となりをある程度は分かっているつもりだし、そういうので繋がっているので、いい意味で気負いなく出来たなって思ってるんですけどね。

−今回、知らない人は入れたくなかったんですよね?

U:最初にも言ったんですけどやっぱり人間が好きなんで、その人となりが分かっていないとその曲も一緒にやるにあたって(リスナーに)伝えられないかなって思って。だから今回は知ってる人だけでやりました。そういった良い雰囲気も出せてると思います。

−初のソロ名義で、全曲がそれぞれのフィーチャリング・アーティストとの正面からのぶつかりあいで構成されているというのは異例な感じもしますが、それがやはりMCUというアーティストの持ち味であると考えてますか?

U:持ち味っていうのもそうだけど、やっぱり僕はソロ・アルバムが初なんで原点に帰る部分とかもあったりして。最初に観たRUN-DMCとエアロ・スミスの『WALK THIS WAY 』から受けた衝撃や、新しさ、驚きっていうのがあったから俺はラップをやってるんだと思うんですけど、だからそれを提示して新しいことやって、皆を「え〜!?」っていうのから「お〜!!」にしたい。最初っから「お〜!!」でもいいし。なんでラップをやっているかというと、一番に音が好きだからじゃないと思うんですね。ラッパーというところの立ち位置、昔なんか特にそういうのがあって、RUN-DMCみたいにアディダスを紐無しで履いてジャージ上下にゴールドチェーンぶら下げてカンゴール・ハットかぶってっていう格好で渋谷歩いてたら後ろ指差されるんですよ。で、日本語ラップなんて全然浸透してなかったから「何だろう?」って感じで。そういうマゾッ気感、いい意味でのあまのじゃく感っていうのが俺の中でのB-BOYスタイルなんですね。だから最近はずーっとこんな格好しかしてないしこんな髪形だし、でも俺はそのなかで俺が一番B-BOYだと思ってるし。自分のオリジナルを提示し続けるスタンスが好きだからラップっていうジャンルを選んだっていうのがあるんですよね。

−今の立ち位置はすごく自然なもの?

U:自然ですね。

−冒頭でも触れましたが、今回MCUさんはアルバム『A Peacetime MCU』に“人の生き様、喜怒哀楽、生と死”を込めたというふうに伺っています。その辺はアルバムにどう落とし込みました?

U:生き様や生と死というよりかは、人間はどうやって歩くべきなのか、歩いていくのかを色々と考えた結果がこういう歌詞になっていったんですけど、完全にこのアルバムでは人間についてしか歌っていないような気がしてきて、それでそういうことが浮かんできて。THEATRE BROCKの曲だったら、生と死とかがあるけど、だけどあなたのことが大好きだ、みたいな。そういうのって人間の喜怒哀楽みたいなものだったりするし、じゃあ喜怒哀楽って何だろうって思うし、怒りって何だろう、悲しみって?楽しみって何だろうと思うし、それを僕はまだ全然わかんないけども、一応僕なりの提示で歌詞にしてみて出来た時にパッと聴いてみたら感じたっていうのも勿論あるけど、何て言うのかな・・・ちょっと難しいな。

−簡単に言葉には表せないですよね。それでは、みんなが呑み仲間だというフュ−チャリング・アーティストとMCUさんとの絆についてお聞かせ願いたいのですが、まず、イントロでいきなり“ひでしまふみか”さんのステキなささやきにはかなりROCKされました。ひでしまさんも呑み仲間なんですか?

U:ふみかさんはさすがに飲み友達じゃないですよ(笑)。声がすごく好きだったんで、すてきな声だな〜と思って、J-WAVEでゲストで行った時に探しましたよ。あの声はちょっとやばいですよね。

−やばいです。2曲目『U'S PROFILE』では元JUDY AND MARYのTAKUYAさんとやっていますが、なんかとつぜん夜中に電話が来て、兄弟分としての契り的なものがかわされたっていうのは、どんなエピソードだったんですか?

U:夜中の3時ですよ!!本当に急にです、そういう男です。それ以来、兄弟ですね。この前も浜崎さんのライヴのゲストで京都行ったんですけど、そしたらTAKUYAさんのお母さんがサバ寿司持ってきてくれたりとか(笑)。びっくりしましたけど、しょっちゅう遊んでもらってますね。でも呑むと長いんですよね、メチャメチャになります。朝とか築地に行こうとか言い出すんですよ。

−けっこうメチャメチャなんですね(笑)。3曲目『ピカピカ』のTHEATRE BROCKさんとは大阪のイベントの打ち上げでMCUさんがそのパフォーマンスを見て刺激をうけて、MCUさんから声をかけたということですが、どういったところに惹かれたのですか?

U:すごくフリーなファンク感と言うか、これもそうなんですけど人間味を感じたと言うか。呼ばれてもいないのにいきなりステージに上がってギターを弾いてっていうパフォーマンスで、それがすごくかっこよかったですね。そういうことだよね、ロックとかファンクとかって。メチャメチャかっこいいですよ、ライヴとかでもノリはすごいですよね。神秘的な小学生っていう感じで。

−4曲目『クレイジービーンズ』のジェット機ですが、凄くフレンドリーだったという宮沢さんとの出会いはどのようなものだったんですか?

U:175RのSHOGOとかと呑んでて、ジュンスカ(JUN SKY WALKER(S))の話とかしてたら今度紹介してくれるっていうことになって。それで居酒屋で会ったんですけど、「MCUと申します」って自己紹介したら「ああ、知ってる死ってる、ユーちゃんユーちゃん」っていきなりユーちゃん呼ばわり(笑)。すごくフレンドリーな方で、そこで俺からはまだオファーも何もしていないのに「いいじゃん、いいじゃん、俺が歌ってユーちゃんラップやっていこう、で、ジャケットは」とか言ってジャケットまで決められそうになっちゃって。オファーしようと思ってたけど、その手間が省けた。来て0.0何秒で決まりましたからね。

−懐がすごく大きいそうで?

U:でかすぎですね、宇宙ですよ、あれこそまさに。



−5曲目『サーフライダー』の浜崎貴司さんとはすごく相性がいいのだとか?

U:長くやっているっていうのもありますしね、すっごく尊敬してすごく大好きな人なのにやりやすいんですよね。まぁ根っこが一緒なのかもしれないですね、聴いてきたものであったり、ブラック・ミュージックっていう根っこが。すごく伝わるものがあるっていうか、感じるものがすごくたくさんありますね、浜崎さんとは。

−6曲目『いいわけ』のRyojiさん(ケツメイシ)とはよく一緒に熱い話をするということですが、そういうのってやっぱり『いいわけ』にあらわれてきていますか?

U:けっこう間逆だと思いますね、意外と。普段は音楽についてとか・・・でも、俺もあいつも酔っ払ってるんで、あんまり覚えてないんですけど、あいつは熱いっすね。

−7、8曲目の『マイクチェック1』『マイクチェック2』ではアルファのお二人が参加していますね?

U:この二人に関しては自然の流れですね。ラッパーを入れるんであればアルファかなっていうのはあったんで。付き合いも長いし、面白くていいものができるんじゃないかなって思ったし。

−サックスが武田真治さんでしたね?

U:真治はトラック作っている時にサックス欲しいなって思って「入れてくんない?」って言ったら「ああ、いいよ」って言って、来て入れたらすぐに帰っていきました、仕事があったみたいで。真治は一緒に曲を作ると細かいですよ、ストイックなんですよね、もう何曲も作ってるんですけど。(筋肉)ムキムキだし(笑)。

−なるほど(笑)。9曲目「しし座のA型」ではKOHEI JAPANさんとやっていますが、同じラッパーとしてKOHEI JAPANさんにはどのような魅力を感じていますか?

U:やっぱりリリックがいいですよね。まぁ今回のはえげつないかも知れないけど、聴いてると毎回すごく好きな歌詞だし、同じしし座のA型っていうので惹かれるんですよ。意外と人間ってそういうもので同い年とか同じ名前ってところで共感持てちゃうんですよね、あの小泉(首相)には共感持てないですけど、感動しないし。随分前からこの曲はやりたかったんですよ。

−10曲目「SALT SCATTER」ではEL-MALOがかなりの存在感でしたが、同じ事務所だという柚木さんとは「根本がMCUさんと似ている」ということですが?

U:似てますね、狂ってますね、俺も狂ってますけど、さらに狂ってますね。意味がまずわからない、この「SALT SCATTER」ではバックで“シーサー”ってずっと言ってるんですけど、俺が「シーサーって言葉を散りばめません?」って言ったら、普通のアーティストだったら「何で?」ってなるのに柚木さんの場合は「シーサー入れましょう!!」ってすごいテンションでヴォーカル・ブース行ってシーサーって入れて、しかも「サーシー」まで入れて、「何ですか、サーシーって?」って聞いたら「反対からです!!」とか言って、もう本当にね、狂ってるんですよ。で、俺は「シーサーって言葉入れたら沖縄でヒットするんじゃないですか?」とか言ってたんですけど、普通はしないでしょ?なのに「それだ!!」とか真顔で言うんですよ。最近やっと携帯電話持ったし(笑)。東京U家族も柚木さんと一緒に曲とか作っていて、その頃からの付き合いですからね。

−11曲目ではMCUさん一押しの『NO DESTINATION』ですね。

U:これはもう2000年の『WALK THIS WAY』が出来たかなっていう。

−“WALK THIS WAY”というフレーズも入ってますよね?

U:フレーズも入ってるし、でも、あのまんま持ってきちゃうとつまんないんで、今版の『WALK THIS WAY』みたいな、ラッパーとロックンローラーがやるものが出来たかなって思いますね。しかも森重さんの顔もうスティーブン・タイラーじゃないですか?それもバッチリだし。HIP・HOPの要素ってダンス、ラップ、DJ、グラフティ、プラスしてファイブ・エレメンツがあってそれが顔なんですよね、その顔の要素がバッチリだっていうのもあるんで。

−MCUさんのなかで森重イズムがかなり強くなっているそうですね?

U:森重イズムは強いですね。幾つになっても姿勢を崩さない、ずっとロックンローラーっていうところがあって。だって練習するスタジオとかコンビニとかでも普通に豹柄のファーとか着てくるんですよ、やばいですよ。そういう一本貫いているところとか、影響されますよね。ポーズじゃないスタンスがかっこいいなって思いました。

−12曲目『B・A・M・O・R・A』ではfeat.175Rですが、この曲ってMCUさんにとってはどんな想いのこもった曲になりました?

U:これはサッカー用語で元気を出せってことなんですけど、例えば大学受験とかあるじゃないですか、そうすると“絶対合格”とか書くじゃないですか?それだけで10%か20%か気の持ちようが違うと思うんですよね、受かる確立も。だからネガティブに考えている人もBAMORAっていうなんでもない元気をだせる呪文を唱えれば、ちょっとは元気になるんじゃないかなって。そういうのを思い出してポジティブに行こうよっていう歌なんですけど、何か、自分の中のルールってないですか?

−ルールと言うと?

U:例えば宝クジ、僕は買わないけどもしも買ったとして、当選発表を見る前に5回ライターをこすってその間に火が付けば当たるぞっていう、そういうのに通じると思うんですよ。絶対合格とかもそうだけど、そうやって自分をドンドン高めていけばいいかなっていう想いが昔からあるんですよ。そういうのを守っていけばつまんないことも楽しくなるんじゃないかなって思うし。やっぱり気の持ちようで何でも変わるんじゃないかなって思うんですよね、病気とかでもそうだし。それで、そういう曲を175Rとやりたくって。

−175Rのまっすぐなところはやっぱりパワーになりますか?

U:なりますね、あいつらまっすぐな九州男児ですからね、パワーにもなるし、刺激にもなるし。やっぱり若さっていうのもありますし、SYOGOの堺正章さん似の顔っていうのも気になりますし(笑)。

−それは気になりますね(笑)。13曲目の『陽の光を浴びて』では高野ひろしさんとやっていますが、けっこう口説き落とすためにガンガンいったということでしたが?

U:そうですね、電話も何回もしてたんですけど、高野さんは自分のツアーとかあったみたいで。なかなか曲作る時間がなかったんですけど、たまたまライヴのリハーサルで一緒になったんですよ。そうしたらMD持ってきてくれて「作ったよ」って。嬉しかったですね。2曲も入っていて、そこから選ばせてもらいました。

−14曲目『ありがとう』ですが、あらためてこの曲はMCUさんにとってどのような曲だと言えます?

U:やっぱり自分を変えたというか、ターニング・ポイントになった曲だなって。それのお陰でこのアルバムも出来たなと思いますし、自分の通過点の中ででかいポイントになる曲だなと思ってます。

−なるほど。15曲目の『影踏み』でご一緒されているCHABAというバンドについても伺いたいのですが?

U:大阪でずっとストリートをやってたんですね、それでいいなって思っていて、どんどん繋がっていってうちの事務所に入ったんですけど、ステキなバンドだな〜って思って。沖縄で“もうあしび”っていう遊びがあって、呑み家とかで誰かがサンシン弾きだしちゃったら皆で箸とか叩いたり適当な歌をのせたりして沖縄民謡みたいのをやりだして、気が付くと周りも踊ってたりして、そういうノリが結局は音楽の原点かなって、そういうのをCHABAとはやりたいなって思っていて。歌詞なんかも皆でまわして書いたりして本当に小学生みたいなノリで出来たのでよかったですね。最後は皆で「黄色いかつおぶし」って言ってるんですけど。

−言ってますね。

U:意味はないんですけど、小学生のノリで終わらせたかったんですよね。他には「しかくいかつおぶし」っていうのがあって(笑)。かつおぶしからは離れられなかった。

−「黄色」の後に「しかく」がきたらすごいインパクトありますね(笑)。

U:ありすぎますね(笑)。ライヴではけっこう変えていきたいと思ってますけど、しかくの他にも新しいのを出そうかと。

−6月23日のライヴ「A Peacetime MCU-ONE NIGHT STAND-」ですね?これにはフィ−チャリング・アーティスト全員が揃うんですか?

U:もしかしたらツアーとかで出られない人もいるかもしれないけど、ほぼ皆出ますね。加えてスペシャル・ゲストで(アルバムに)入ってない人も出ますね。これはシークレットなんですけど、これはかなりあがりますよ。

−楽しみですね。実際これだけの方が出演するとなると進行の方も大変そうですが、どのような構想があるんですか?

U:バンドが全員出るのは難しいと思うんですけど、まぁ入れ代わり立ち代りでトークもはさんでっていう感じですね。曲も色々と繋いでいってもちろん飽きさせないし、ここでしか見られない組み合わせもありつつ。

−なるほど。すこし話がもどりますが、ボーナストラック浜崎貴司さんの『幸せであるように』ではDJ TATSUTAさんにリミックスを担当してもらっていますが、TATSUTAさんと一緒にアルバイトしていた時に流れていた曲ということでしたね?

U:TATUTAと一緒にファミコン屋でバイトしていて、ほとんどお客もこなかったんで爆音でよく『幸せであるように』を聴いてたんですよ。そういう思い出があって、それじゃあ作ってもらおうかなって。TATSUTAとは腐れ縁ですね。TATSUTAのアルバムも5月11日リリースで俺と一緒なんですよね。俺もあいつのアルバムに入ってますし、軽い運命感じますね。

−今回のアルバムにあたり、LOVEよりもPEACEが必要だというMCUさんのコメントを読ませてもらったのですが、これはMCUさんの中でどのような想いから?

U:勿論、LOVE、愛も必要なんですけど、それより大事なのはPEACE、平和ですよね、平和があるからこそ愛が生まれると思うし。だから、最初に平和を皆で感じて一回考え直してから、見つめて愛し合えばいいんじゃないかなっていう意味です。音楽だけに限らず、メチャメチャ大きな意味で考えてもらいたいです。こういうご時世だからかも知れないですけどね、PEACE先行で行きたいですね。そういう意味でもこのアルバムが少しは役立ってくれればなと思います。

−それでは最後に読者の皆様にお言葉を頂けますか?

U:やっぱりアルバムとライヴ、両方楽しんでもらいたいし、世代やジャンルを越えて提示しているので、本当に簡単な言い方になっちゃうけど音を楽しむと書いて音楽なんで、それを実践できたと思っているので、気軽に楽しく音を楽しんで踊って欲しいなと思っております。プラス、猫ひろし(某カリスマお笑い芸人)をよろしく。みんなの力で猫をゴールデンに出しましょう!!

−猫師匠はやばいですね(笑)。ありがとうございました!!

Interviewer:川上了