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−“TIMESLIP-RENDEZVOUS”としての活動を8年間やって来た中で、今この“MI:LAGRO”という別プロジェクトを立ち上げようと思ったキッカケは何だったんですか?

近藤金吾(以下K):“TIMESLIP-RENDEZVOUS”で築き上げてきた世界を今一度深く広くしていくためっていうのが最初の発想ですね。それで、今までに経験したことのない女性ボーカルをフィーチャーして、その人の個性を大事に曲作りをしたりとか、アレンジを固めていったり、そういう経験をしてみようと思ったんです。

−それで、一番最初に見つけのが“明智ハナエリカ”さん。

K:そうですね。最初、異国情緒を大事にした曲を作りたかったんですよ。今までチャレンジしたことのない分野だったので。それで、「magnolia」を作った後、誰に歌ってもらおうか考えたときに思い浮かんだのがハナちゃん(明智ハナエリカ)だったんですよ。彼女と最初に会ったときのインパクトが強くて、メキシコ人と日本人のハーフならではのテンションだったりとか、“血”を感じたんです。実際に「magnolia」を歌ってもらったときはショッキングでしたね。あと、“MI:LAGRO”って名前にしようと思ったのもこの頃で、ハナちゃんと作品づくりをしていた時、スペイン語がブームだったんですよ。“ミラクル”の語源で、スペイン語で“奇跡”っていう意味なんですけど。

−その後、3組の女性アーティストとの出逢いがあったわけですが、「PEACE WITHIN THE BRIGHTNESS」などでフィーチャーした“meg rock”。彼女をフィーチャーしたいと思った理由は何だったんですか?

K:聴く人を包み込むような優しい歌声なのにキラキラしてるところと、彼女の雰囲気ですね。“MI:LAGRO”に参加した全女性アーティストをイメージしたときに、ひとつのインパクトになると思ったんです。やっぱり彼女の“声”っていうのは重要なポイントですね。今回は、みんな“声”に惚れたのがフィーチャーしたいと思った要因ですね。あと、メグちゃん(meg rock)は、最初“TIMESLIP-RENDEZVOUS”のライヴを見に来てくれてたんです。それで紹介してもらったんですけど、彼女に会った時の印象というのは、帰国子女のせいか、独特な雰囲気があって、ちょっと不思議な感じがありましたね。

−彼女をフィーチャーした曲というのは、彼女の歌声を聴いてから作っていったんですか?

K:作っていった部分もあるんですけど、基本的には、「彼女にこの曲を歌ってもらいたい」っていう選び方ですね。基本的にはどの女性ボーカルの曲もそうだったんですけど、“明智ハナエリカ”の「あたたかな花」だけは違うんです。僕とハナちゃんが「magnolia」のプロモーションビデオを撮りにロスとサンディエゴとメキシコに行ったとき、レンタカーを借りて移動してたんですね。それで、その車の中で、彼女の人生観について聞いて、徐々に話をしていくうちに彼女っていう人間が見えてきたんですね。「あたたかな花」はそこから生まれた曲で、あの曲だけは、彼女の視線になって書いた曲ですね。

−続いて、“ゆいこ”さん。彼女も強烈な自分の世界を持っている人ですが、金吾さんは最初に彼女の歌声を聴いてどういう印象を受けましたか?

K:彼女の歌声はライヴで初めて聴いたんですけど、やっぱりショッキングな歌声ですよね。「こういう人に自分の曲を歌ってもらえたら」と思いましたね。想像できない楽しみが膨らみました。それで、実際に歌ってもらう作業の中で、声も発声の仕方はもちろん、考えとかもしっかりしていることに気付かされて。自分の世界をちゃんと持っているんですよね。あと、最初に彼女のライヴを見に行ったときの話なんですけど、事前に「すごい興味深い女の子がいるから見に行こう」って誘われて見に行ったんですよ。それで、僕の隣に白い服を着た女の人が立ってたんですね。そこで普通にビールとか飲んだりして、“ゆいこ”のライヴが始まるのを待ってたんですよ。それで、会場が暗くなって「始まるな」と思ったら、隣で白い服を着ていた女の人がフラフラフラ〜って幽霊みたいに歩いてって(笑)ステージに上がって歌い出したんですよ!「さっきここにいた女の人がゆいこだったのか!」みたいな(笑)。

−忘れられない出逢いになったわけですね(笑)。でも、彼女をフィーチャーした「DAY BY DAY」をライヴで聴いたときは、この曲には彼女の歌声しかないと感じました。

 “近藤金吾”が8年間の歴史を持つ“TIMESLIP-RENDEZVOUS”を母体に結成した別プロジェクト“MI:LAGRO”。昨年の夏から手探り状態でスタートしたこのプロジェクトは、9月18日にリリースされたアルバム「ホホエムチカラ」、そして、「ホホエミのレシピ」と題して11月4日に表参道FABで行われたライヴをもって、ひとつの集大成を迎えた。明智ハナエリカ、meg rock、ゆいこ、平絵里香、以上4名の女性シンガーをフィーチャーした“MI:LAGRO”というプロジェクトは、“近藤金吾”や“TIMESLIP-RENDEZVOUS”にどんな影響をもたらしたのか?そして、この先“MI:LAGRO”はどのような形を追い求めていくのか?11月19日にベストアルバム「情熱の星〜masterpiece chronicle 96-03〜」をリリースした“TIMESLIP-RENDEZVOUS”についてのインタビューの前に、まずはこちらのインタビューをご覧下さい。

対談

近藤金吾(MI:LAGRO)
×
Tetsuo Hiraga

1st ALBUM
ホホエムチカラ

1.prologue...
2.この国に生まれて(feat.近藤金吾)
3.GO THE DISTANCE(feat.meg rock)
4.magnolia(feat.明智ハナエリカ)
5.DAY BY DAY(feat.ゆいこ)
6.EVERYTIME I FEEL THE LOVE
(feat.ゆいこ)
7.月光翼(feat.平絵里香)
8.愛しいもの(feat.平絵里香)
9.キャンドルとラベンダー(feat.近藤金吾)
10.PEACE WITHIN THE BRIGHTNESS
(feat.meg rock)
11.あたたかな花(feat.明智ハナエリカ)
12.epilogue...
En-1 ありがとう

2003.9.18 in STORES
TFCC-86140
\2,625(tax.in)

(C) BAD MUSIC&TOY'S FACTORY
http://www.timeslip-rendezvous.com/milagro/

このCDを購入、
または過去の作品を知りたい方は
こちらまで

MI:LAGRO

K:そうですね。確かに曲と声の表面的なハマり具合の良さは気に掛けたところなんですけど、僕はそれぞれの女性アーティストが歌詞の意味を自分の中に取り込めたことが重要だったと思ってるんですよ。最初は、その人の声や雰囲気に合ったアレンジをすることとかを優先していたような気がするんですけど、例えば、「DAY BY DAY」の“正しいって事で自己満足しても”っていう歌詞があるんですね。その詞について“ゆいこ”と話をしたときに、あの歌詞のことを最初“ゆいこ”はさっぱり分からなかったらしいんですよ。でも、レコーディングしているうちに自分と照らし合わせることが出来たらしくて。そういう意味で全員に言えるんですけど、歌詞とその人の繋がりが形になった作品なのかなって最近は思ってるんです。

−続いて、“平絵里香(ひらえりか)”さんですけど。彼女は何がキッカケで参加してもらうことになったんですか?

K:彼女はデモテープが素晴らしかったんですよ。アコギ1本と声だけで何曲も何曲も歌っていて。迫力とか、声質とかに対して、「エッ?」って思わせるぐらい衝撃的でしたね。実は今回“MI:LAGRO”をやる上で、オーディションをしたんですよ。それで気付いたことなんですけど、歌が上手い人はいっぱいいるんですよね・・・ただ、次の日になっても心に残っていたりとか、どこか引っかかっている人っていうのは、ほとんどいないんですよ。顔は覚えてるけど、どんな声だったけな?とか。そんな中、“平絵里香”という女性シンガーはしっかりと心に残る存在で、是非僕の曲を歌ってほしいと思いましたね。

−この4人の女性アーティストは、どれぐらいの期間で集まったんですか?

K:意外と壮大な1年がかりのプロジェクトで。去年の7月にハナちゃんが歌っていたんで、1年近い期間はかかってますね。

−結構すごい事をやり遂げた感覚はあります?

K:そうですね。すごく良い人たちと出逢うことができたので。最初は「これが“MI:LAGRO”っていうものなんだ!」っていう感覚で曲を作っていこうと思ってたんですけど、4人の女性アーティストと出逢ったことによって、“MI:LAGRO”は、ひとつの音楽的な表現をしていくフリースペースになっていったんです。結果として、それが“MI:LAGRO”のプロローグとしては、すごく良い形になったと思ってます。

−「プロローグ」と今言いましたが、今後も“MI:LAGRO”としての展開は考えてるんですか?

K:そうですね。今回の“MI:LAGRO”は、本当にプロローグで、初めての試みで、既成のものがない状態でやったんですよ。それが“MI:LAGRO”=フリースペースというひとつの形を作り上げて、色々な人に分かりやすく受け入れてもらえるものになったと思うので、続けていきたいと思っています。

−今回の“MI:LAGRO”は、「ホホエムチカラ」という一枚のアルバムでひとつの集大成を迎えたわけですが、この“ホホエムチカラ”という言葉はどのようにして生まれたんですか?

K:最初「ホホエムチカラ」は、“TIMESLIP-RENDEZVOUS”のワンマンライヴのタイトルとして生まれた言葉なんですよ。その後、“MI:LAGRO”の「DAY BY DAY」で、実は“ホホエムチカラ”という言葉を使おうと思ったんですけど、「ちょっと違うね」っていう話になって。それでも、その“ホホエムチカラ”っていうのは、自分の中に残っていたんですね。なので、「ホホエムチカラ」っていう曲を別に作って、先日の“MI:LAGRO”のライヴで全員で歌ったりしたんですど。

−「ホホエムチカラ」は、音楽だけではなく、フォト&エッセイ集としてもリリースされるみたいですが、これはどんな感じの本になっているんですか?

K:色々な世界で活躍する女性20人の“微笑み”を写真とエッセイで綴っている本ですね。

−なぜフォト&エッセイ集という形でも「ホホエムチカラ」を伝えようと思ったんですか?

K:“ホホエムチカラ”っていう本の中には、“MI:LAGRO”の女性シンガーも20人の中の4人として入っていて、彼女たちが歌った曲の詞も1曲づつ入っているんですよ。「本と音楽の橋渡しみたいなものが出来たらいいね」っていうところから、そういう形にしたんですけど。本を読んだ人もそこから「ホホエムチカラ」っていうアルバムに到達できて、アルバムを聴いた人もそこから本に到達できる、そういう両方から入っていけるものをやってみたかったんです。

−本を作るとなると、いつもとは勝手が違って大変だったんじゃないですか?

K:大変なところは、すごい大変なんですけど(笑)。こういうことをやったんですよ(インタビューのこと)!テープレコーダーとか持って色んな女性に会いに行って、話を聞いて、夜中原稿を起こしてみたいな。すごい分かるんですよ!やっぱり起こすの大変ですよね、本当に。

−(笑)。

K:話の流れを綺麗にするために「こういうこと言っててくれ!」みたいな。でも、話はそれちゃうみたいな(笑)。言ったことにしちゃおうかな?みたいに(笑)。

−“MI:LAGRO”としてのライヴは今後もやっていく予定はあるんですか?

K:今はみんな“MI:LAGRO”が一区切りついて、それぞれの活動を続けているので、また新しいプロジェクトが生まれれば、その中で“MI:LAGRO”のライヴはやっていきたいですね!

−では、その“MI:LAGRO”の母体でもある“TIMESLIP-RENDEZVOUS”についても色々聞いていきたいんですが、11月19日にベストアルバム「情熱の星〜masterpiece chronicle 96-03〜」がリリースされましたね。このタイミングでベストを出したっていうのは、“TIMESLIP-RENDEZVOUS”第2章じゃないですけど、次のステップに行こうという意味も込められてるんですか?

K:そうですね。“MI:LAGRO”をやったのが大きかったんですよ。MI:LAGROを介して自分たちを見つめ直していたような気がするんですよね。そこで、自分たちのやってきたことを確認できるものを作りたいと思いまして。次に進むためのひとつの集大成ですね。

(※“TIMESLIP-RENDEZVOUS”についてのインタビューへ続く※)
http://www.hotexpress.co.jp/interview/ts-r/index.html

Interviewer&Photo:平賀哲雄