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のあのわ インタビュー

Single
ジャケット写真

『SPECTACLE』
2009.09.09 RELEASE
[初回限定盤(CD+DVD)]
VIZL-345
\2,700(tax in)

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[通常盤]
VICL-63366
\2,700(tax in)

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01.夜明け
02.SPECTACLE
03.カエルのうた
04.ループ、ループ
05.Melt
06.グリュー
07.lastday
08.星が見える日は
09.Your Song
10.Line
11.ゆめの在りか

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のあのわアーティストページ
インタビュー

 とんでもないニューカマーが現れたと、各媒体に遅れ馳せながらしみじみ感じている。というか、ビシビシ感じている。デビュー当時は"ファンシー"やら"メルヘン"やらの言葉をのあのわの周辺ではよく目にしたが、その音楽の本質がそんな安易な表現では語りきれないことを、この度発表の1stフルアルバム『SPECTACLE』は教えてくれる。憧れの世界を手にするために選んだ、のあのわのと云う名の音楽。本人たちに語ってもらった。

−−7月4日、横浜アリーナ(【Hot Stuff 30th Anniversary Special Live "out of our heads"】)で、僕は初めてのあのわのライブを体感したんですが、久方ぶりにすげぇ新人と出会ってしまったと驚愕しました。その前のザ・クロマニヨンズがえらい凄まじいライブをやっていたんで、普通の神経してたら相当やりづらかったと思うんですが(笑)実際のところはどうだったんですか?

Yukko(Vo&Cello):実際、出づらかったです(笑)。

ゴウ(g):横でスタンバイしていたんですけど、もう見とれちゃって「すげぇなぁ」って。

−−ただ、あの巨大な空間がのあのわの音、Yukkoさんの歌声にめちゃくちゃ合ってると思いました。自分たちではどう?

荒山リク(key):横浜アリーナでライブをやらせてもらうのは初めてだったんですけど、バスドラの音とかぐわぁ〜ん!って響くし、声もすごく広がっていくじゃないですか。めちゃくちゃ緊張したし、15分のステージではあったんですけど、相当気持ち良かったですね。

Yukko:今度はメインステージでのあのわのライブをやりたいなと思いました。

−−『ゆめの在りか』の「明日はきっと生まれ変われるように」というフレーズを歌い叫ぶ前に、一瞬だけ静寂が生まれる場面があるじゃないですか。あの瞬間にあの人数を黙らせて、その後にあそこまで会場を自分たちの世界で染め上げた事実は、確実にのあのわの状況をより明るくするモノだったんじゃないかなって。

Yukko:まさしく、私たちもそんなことを感じたりしていました。

荒山リク:こじんまりやるのも好きなんですけど、大観衆の前で自分たちの音楽がぐわぁ〜!!!って鳴り響く感じを目指しているところもあるし、想像ができるんですよね。

ゴウ:こういう音楽やってると、どうしても大きいところでやりたくなるんですよ。今度はメインでやりたいし、あの日のイベントがそこへの一歩になったとしたら嬉しいですね。

−−今日は1stフルアルバム『SPECTACLE』についてはもちろん、いろいろお話を伺っていきたいんですけど、元々のあのわの5人ってどんな経緯で集まることになったの?

Yukko:元々は私とゴウちゃんが高校の同級生で、そこから始まるんですけど、大学のサークルで今度はnakame(b)ちゃんと知り合って。それから5年ぐらいの間に荒山リクくんがインターネットの募集をきっかけに加入して、最後に入ったのが本間(dr)くん。その間にたくさんメンバーチェンジを繰り返しながら今のメンバーになった感じですね。

−−その間に音楽性も変わっていって?

ゴウ:最初はeastern youthさんみたいな、男が感情剥き出しにしてやってる音楽に憧れがありまして。なので、ギター持って海老剃りになることにすべてを懸けてました。

Yukko:ギターロックな感じで。そこから「あ、男の子にはなれないや」と思って、その頃に北欧の音楽を聴いていてすごくハマっちゃったんです。すごく内省的な感じに。それからどんどん打ち込みとか、メンバーが全然揃わなかったのも相まって、宅録で音楽を作っていって。それでだんだん曲の長さは7,8分になっていき、歌も楽器の一部として使って、どんどん暗い音楽をやるようになっていきましたね。

荒山リク:その途中ぐらいに自分は入ったんですけど、その内省的な、内に向かう力強さみたいなモノをそのときにもらった音源からすごく感じて。なおかつ、Yukkoちゃんの声もすごく魅力的だなって思ったんです。で、僕が入ってからドラムが入ってくるまでの間はずっと試行錯誤してて「これも違う、あれも違う」って何度も変わっていって。で、最終的に「ウチらが作りたい音楽っていうのは、あったかい空間を作れる音楽なんじゃないか」みたいなところに行き着いたんです。そうなったときにゴウちゃんが『ゆめの在りか』っていう曲を持ってきてくれて「あ、これだったんだ」みたいな感覚が芽生えて。

−−そこに辿り着く過程の中で、陰なモノに惹かれていた理由って何だったんでしょう?

Yukko:すごく居心地が良くって。悲しいとか苦しいとか、そういうのも吐き出せるし。前には進めないかもしれないけど、そこに立ち止まってるのがすごく心地良かったんだと思います。

ゴウ:まだ大学生だったし、すごく自由で。その自由さの裏に空虚というか、物足りなさがあったりとか、妙に寂しかったりとか。だからそういう音楽がしっくり来ていたのかなぁって。今思えば。

−−そこから何故脱さなきゃと思ったんでしょうか?

Yukko:ある人に「そうやって止まってるのはラクで、すごく居心地が良いのかもしれないけど、その先に行った方がもっと楽しいよ」って言われて。抜け出すのはすごく大変だけど、抜け出した後の世界をもし見られるんだったら、そっちの方が楽しいなって思えたんです。

−−そして『ゆめの在りか』が生まれると。そこからデビューに至るまでにはどんな経緯があったりしたんでしょう?

ゴウ:最後のメンバーとしてドラムの本間くんが入りまして、ようやくしっくり来るメンバーが5人揃ったんですけど、実は他の4人はわりと将来のことを考えて不安になったりして。何回ライブしても上手くいかない時期が続いたり。それで「最後の就活だ」とか言いながら、そのときちょうど出来た『ゆめの在りか』をCDにして、ミュージックマン(音楽業界のタウンワークみたいなモノ)に載ってるレコード会社に送ったんです。もうこれで無理だったら辞めようと。そしたらビクターさんからのデビューが決まって。

−−もしダメだったら何やるつもりだったの?

ゴウ:何にも考えてなかったです(笑)。とりあえずこれを最後にしようと思ったのも「このままダラダラやっててもアレだしな」って思っていたからで。まぁそういうことばかり話していた時期だったので結構危機ではあったんですけど、先のことは何も考えていなかった。

Interviewer:平賀哲雄
Page Design:佐藤恵