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−−あと、この楽曲の歌ってることって、ちょっと『ロケットスニーカー』にも近いですよね?私はこれからこんな風にして生きていく!っていうことが歌われているというか。
大塚 愛:そうですね。ただ、この楽曲はすごくユーモアがあるなって自分では思ってて。壊れては出会い、またときめいて、歩き出して、嬉しくて、でもまた壊れるっていう。やっぱり恋愛は「ああなってこうなってゴールです!」では終われないし。そのリアルに最後戻すかどうかは迷って、良いままで終わるのも良かったんだけど、なんかそれって本当じゃないなと思って。で、やっぱり壊しちゃいました。
−−今って、もう思ったことがあったらとにかく歌にして叫んでみよう!みたいなモードだったりしますか?
大塚 愛:そういうときもあるし、「あ、いいな」って食い付いてみたものの「まだそこまで深くは掘り下げられないな。だから候補にしとこ」とか、いろいろパターンはあります。
−−なんで今の質問をしたかと言うと、前作『ロケットスニーカー』とか今回の『H2O』とか、心から湧き出てくるままに歌いますよ!的なアッパー系の楽曲が続いたからなんですけど。
大塚 愛:昔のアッパー系の楽曲は、ちょっと“遊び”っていうテーマが目立ってたり、いろんなものをふざけてみたりとかしてて。でも最近はアッパーの感じが“生命力”っていう感じにシフトしているような気がしていて。もちろん遊ばないわけじゃないんですけど、そういう生命力のある歌っていうのを今までやってこなかったので、ある意味、新境地だなって思うし、音楽を聴いて生きるパワーが湧いたりしたらすごく素敵だなって思ったんですよね。
−−今後もそこは突き詰めていきたいなと?
大塚 愛:そうですね。どうしても日本人は切ない恋愛の歌が好きだと思うので、その中で「生命力!」とか言って受けるかどうかは分からないんですけど、なんか、やっぱり「人生疲れるなぁ」とか「明日も大変だなぁ」って思ってる人に聴いてもらって「頑張ろう」って、意外に思ってもらえるようなジャンルも私の引き出しとしてあったらいいなと思っていて。
−−春のツアーで『ロケットスニーカー』を聴かせてもらって、多分あの時は初披露というのもあって・・・。
大塚 愛:すみませんでした!
−−完成系ではなかったと思うんですけど(笑)、やっぱりあの楽曲があれだけの人の前でガツン!と決まったら、とんでもないことになるんだろうなとは感じたんですよね。
大塚 愛:はい。
−−なので、そこはぜひぜひ追求していってほしいなと。
大塚 愛:はい。
−−なんで、うなだれてるんですか(笑)?
大塚 愛:『ロケットスニーカー』は物凄く難しくて。未だに成功したことがないんですよ(注:このインタビュー後の【a-nation'08】では、ガツン!と決まった同曲を体感させてくれました)。リハーサルでもほとんどないんじゃないかっていうぐらい難しくて。あの楽曲って、私も演奏しているみんなも気持ちがひとつにガツン!と決まらないとダメ。心の底から全身全霊でぶつからないと、本当にくっだらない歌に聞こえるんですよ。っていうことは、自分が全身全霊を使ってその1曲にぶつかっていけるパワーがその時あるかないか?って話になるんですけど、それってすっごい大変だなって。
−−悪い言い方をすれば、物凄く面倒くさい楽曲を作ってしまったと(笑)。
大塚 愛:そうそう!すごい嫌(笑)。でもあの楽曲をやって本当に「やった!」って思えたときは、本当に最高の気分になってると思います。
−−そして今作の3曲目に収録されている『雨の粒、ワルツ 〜LOVE MUSiC〜』。こちらはあの『LOVE MUSiC』のフレーズも使用したナンバーとなっていますが、どんな想いを込めているの?
大塚 愛:恐怖を描きました。気持ちというものに翻弄される自分というテーマがまずあって、言葉に冒される恐怖とか、自分が分裂する恐怖とか、ピュア故の怖さとか、愛情に対する憎悪とか、そういう恐怖を描きました。
−−なぜそうしたテーマの楽曲を作ろうと?
大塚 愛:元々恐怖が好きで。
−−はい(笑)。
大塚 愛:(笑)。あと映画のサントラっぽい、いろんなものが楽器になっているような、あんまり歌に聞こえない感じとかが好きで。あと、よく分かんない気持ちの書き方とか、そういうのがすごく大好きで、大得意で。なので、自分の中では「なんでそこ行った?」っていう感じはしてないんです。
−−最近の大塚 愛のシングルの3曲目は注目して聴いてて。ここはいろんな実験をしている場でもあるのかな?って思ってたりするんですが、実際のところは?
大塚 愛:いろんなタイプの楽曲があって、A面系とか、B面だけどA面寄りとか。その中でもちろん1曲目は大衆に好かれそうなもの、2曲目は自分のやってる趣味ぐらいの範囲のもの、そして3曲目は、やりすぎたもの。
−−なるほど(笑)。
大塚 愛:やりたいほうだい(笑)。そういうポジション付けはありますね。だから私のシングルは聴いてるとだんだん濃くなっていくんです。だんだん私に近くなっていくというか。
−−ちなみに今回の3曲目に『LOVE MUSiC』のフレーズを使用したのは?
大塚 愛:『LOVE MUSiC』の「あなたの音になる 音になって届けたい あなたの声になる 声になってこの詩届ける」は、最初はサビで使おうと思っていたぐらい、私の中で出てきたときにすごくガッツポーズなフレーズで。で、今回の楽曲は言葉や言葉の作る魂だったりについて書いていたので、サビにそのフレーズがびっちりハマっちゃったんです。
『LOVE MUSiC』のときはその2行のフレーズが温かかったり「助けるよ」「共感するよ」っていうイメージだったんです。でも言葉って温かいものを伝えることもあるけど、逆に発してはいけない言葉だったり、言ってしまったが故に生まれる恐怖だったり、そういうネガティブな要素もあって。今回の楽曲ではそれを表現する為にあの2行のフレーズがあるんですよね。言葉によって支配されてしまう自分だったり、言葉は本当に危ない・怖いっていう。
−−そんな3曲が収録されたニューシングル『クラゲ、流れ星』のリリースタイミングで大塚 愛は、デビュー5周年に突入します。10年を一括りと考えて、後半の5年間はどんな5年間になっていくと思いますか?
大塚 愛:3年ぐらい先のプランまでは、多分どのアーティストさんもある程度見えてると思うんですけど、5年とかになってくると分からない。多分その頃にはいろんなことをクリアーしてるから選択肢も多いし。ただ、その中で何かを決め込んでやっていくよりかは、成功したら「もっとやってみよう」失敗したら「やっぱ違うか」みたいな感じでやってるのかな〜とは思います。
−−では、最後になるんですが、読者の皆さんにメッセージをお願いします!
大塚 愛:女の子たちから「好き」って言われるのは、やっぱり恋のことを歌っている楽曲が多くて。なので、5周年の節目には大塚 愛が繰り出すラブソングを聴いてもらいたいと思い、この『クラゲ、流れ星』をリリースすることにしました。私のベースにある「どっぷり切ない、でも想いは強い」という内容になっているので、本当に恋をしている女の子たち、過去に恋愛をして今はぐったりしてる女の子たち(笑)とか、いろんな人に幅広く聴いてほしいです。
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