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サンボマスター インタビュー

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  アルバム
『音楽の子供はみな歌う』

2008.01.23 RELEASE
SRCL-6697 \3,059(tax in.)


    01.光のロック
    02.揺れるラブマンのテーマ
    03.愛することのすべて
    04.少年エレクトリック
    05.very special!!(アルバムバージョン)
    06.オルフェvsグッバイハイスクール
    07.グッドモーニング センチメンタルウーマン
    08.ひかりひとしずく
    09.21世紀少年少女
    10.春なんです
    11.青春のベル鳴りっぱなし
    12.新しい朝
    13.I Love You(アルバムバージョン)

 
   
   
   
   
Interviewer:平賀哲雄
Page Design:杉岡祐樹
   
 
 
   
  −−あと、個人的には、最近のサンボマスターってすげぇあったかくて優しいもんを届けている印象があってですね。発信してる側からしてもそういう手応えみたいなモノはありますか。

山口隆:自分たちとしては、『I Love You』『very special!!』は、正月に作りまして。で、これ、アルバムには入るだろうなと思ってたんだけど、結局シングルで出て。そしたら「疾走感あるやつをなんでやんないですか?」ってよく言われて。で、僕はそれはもうやったからやんなくていいと思っていたんですよ。だけどライブをやる毎につれて、どんどん見えてきて。それで作ったんですよね、『光のロック』っていう曲を。だから自分の中では結構ね、アルバムに行き着くための長い道のりがあって、その中で閃きの連鎖みたいなモノが多かった印象ですね。だから自分の中では、あったかいって言うよりは、夜の寂しいところとか、そういったところでやったかなって。

−−なんで今の質問をしたかと言うと、『I Love You』がリリースされたときに、松屋で牛丼かなんか食ってたんですけど、そこに有線で『I Love You』がふと流れてきたときに、たまんねぇ気持ちになったからなんですよ。夜な夜な一人で松屋にいるときの『I Love You』はグッと来るわけですよ。

山口隆:確かにね〜。来るなぁ、あれは。悲しい曲なんだよ、あれは。「君はいたほうがいいよ 死んではダメなのさ」ってね。でもそれはね、アルバムを作る布石ではありましたね。で、そのうち、疾走感あるやつが見えてきて。ただそれは新しくないと意味ないですからね。昔の焼き直しじゃ僕はやる意味はないと思っていたので。で、だんだん僕の心ももっともっと「聴いてもらえたらいいな」って思うようになってきた。今思うと、前なんかは、むしろ聴いてもらう人を選んでいたんじゃないか?と思うところさえあるんですよ。「誤解しないでくれよ」と言っていたというか。でも今なんかはね、「もう誤解なんかいくらでもしろ」「何とでも言え」みたいなところがあって。それは昔に近いかもしれません。ただ昔は聴く人のキャパがすごい少なかったから。いくらでも誤解しろと言えた。今はもうそれの何十万倍にもなってるわけでしょ。で、そこで「いくらでも誤解してくれ」と言えるようになったのは、自分にとっていいことであるなって。

その中で『光のロック』っていう曲も出来たんですよ。「この曲はいいな!」と思ってたんですね。「みんなに聴いてほしいな」と思ってたら「映画の主題歌やってみませんか?」って話があって。僕は何のアレもなく、「今回はありがとうございます」っていう感じ。だから逆に言うと、あまりに自分たちが思ったようになることの怖さもあるんだけど。まぁ決して自分たちのロックが選ばれているとか、そんなことは思わないが、「なろうかな」と思うと、すーっとそうなっていく。その力っていうのは、何なんだろうって思いましたね、2007年は。

−−『光のロック』もそうだし、今回のアルバム『音楽の子供はみな歌う』を聴いても思ったんですけど、今のサンボマスターの音楽って街中やお茶の間にもすげぇ似合う音楽だと思うんですよ。ライブだけじゃなくて、何気なく流れてきても効果を持つ楽曲ばかりというか。

山口隆:あ〜、なるほどね!

−−なので、音楽番組でも「笑っていいとも!」でも良いんですけど、僕は今のサンボマスターにはすげぇメディアに露出してほしいんです。そしたら、2004年や2005年の異常な現象の中でのメディア露出とは違った、有意義な反響や影響が生まれると思うんですよね。

山口隆:なるほどね。だからね、俺思うんですけど、よくメディアに出るのを僕が嫌になった話をしますけど、嫌になった僕と嫌にならせたメディアと、何が悪いんだって言ったらね、それはね、疲れちゃった俺らが悪いんだと、思ってんの。そんなの、嫌になったってね、今から思うと、嫌になんなきゃいいんだよね(笑)。「もっとやってやる!」って言ってさ。相当キツイんだけど。「それでもやってやるんだ!」みたいな。そういうことを思えるようになった。

近藤くん、面白いなと思ったことがあって。「近ちゃん、これ、ああやって思われないかな?」「これ、いやらしいと思われないかな?」って言ったら、近藤くんは「「どうぞ思ってくれ」って言った方がいいんですよ」って。そうだなぁと思って。やった方がいいなと思ってね。どんどん音出した方がいいなって。で、そう思えたのは、やっぱりね、不思議なもんで、対バンツアーであったり、フジロックのグリーンステージであったり、150人を前にやらせてもらった新宿のライブであったり、やっぱライブなんですよね〜。

僕は今まで、僕の部屋で僕が閃いたものが世界で一番新しいと思ってたんだよね。それは違うんですよね。僕らがライブでやって、お客さんと一緒にワァ〜!ってなったのが世界で一番新しいんですよ。それをね、知った。結構今はそういう感じで上手くやれてるかなっていうか。だからお茶の間っていうのは決して悪いことではないし、お茶の間っていうのは一人の部屋だったりするわけで、とにかく夜に忍び込めるっていうのは、すごく良いと思いますね。松屋でも何でも。

−−今のサンボマスターの音楽はカテゴリーで言うところのロックに全く執着してないし、もう好きな奴にも嫌いな奴にもただ「聴いてくれ」「歌ってくれ」って言いたくなる音楽をやってるじゃないですか。だったら、俺はサンボにどこでもかしこでも出ていっちゃってほしいんですよね。

山口隆:なるほどね。でも出ていくと怒られちゃうんだよな、またなぁ。まぁでもそれはね、「なんでだろう?」っていうところと、安心するところとふたつあって。それは例えば、もう書いちゃっていいですけど、「NEWS23」とかでも相当怒られたし、この前は「僕らの音楽」の民生さんのところでもね、「生意気だ」って相当怒られたんですけど。でもそれには「なんで怒られちゃうのかなぁ?」っていうのと(笑)、あと、こうやって無意識に怒られているってことは、なんか、俺たちがいわゆるロック的と言ったらおかしいが、問題を起こす何かを持っているっていうことは、そこにはロックたる何かがあるのではないかと思わせるところではありますけどね。二面性があるかな。そういう意味でも「出ていきたいな」っていう感じはしますよね。でも「出ていきたいな」って言っておいて、出るとストレス溜まるんですよぉ。すげぇ失礼な質問とかガンガンあったりするし。

−−(笑)。

山口隆:俺、なんかもう・・・。

木内泰史:驚いたよ(笑)。

山口隆:とりあえずもう・・・参考書か何か開いて勉強始めようかなと(笑)。まぁでもそういうのってあるんですよ。それでも出なきゃいけないんですよねぇ。でもロックンロールってそういうことですもんねぇ。結局ライブだって人の前に出ていくわけで。だからいいんだよ、アウェーでも何でもいいんだ。意外とアウェーの中で出ていくと大丈夫だったりね。フジロックのグリーンステージとかもそうですよ。もうこっちは出禁になるぐらいの勢いで出てるわけですからね。だけど意外に皆さん、歓迎してくれたりとか。そういうのはありますね。でも今回のアルバムを聴いて、そういう風に言って頂けるのは有り難いと思いますよ。

−−僕は今回のアルバムをすごく聴いてほしいんですよね。それは、サンボマスターのまんまで、例えば、倖田來未のファンとか、SMAPのファンとかのフィールドでも歌い叫んでほしいんですよ。響く人はもっといるはずだと思うので。

山口隆:そう思ってもらえるのは本当嬉しいですよ。僕なんかも最近思うんですけど、もちろん僕らの音楽をいろんな人に聴いてもらえるのは嬉しいんだけど、それが僕らでなくてもいいから、こういう音楽を好きでいてくれたらいいなって。そしたらそのうち出逢えるかもしれないじゃないですか。僕らじゃなかったら、例えば、POLYSICSでもいいし、スパルタローカルズでもいい。みんな素敵な音楽やってるわけですから。そういった音楽を好きだったらいいかなって。ロックを好きでいてくれたらいずれ会うかもしんないし、会えなくてもずっとロックを好きでその人がいてくれたらいいかっていうか。なんか、そんな気持ちが最近はありますね。民生さんも言ってたんですけど、「ロックが売れてくれたらいいよ〜」って。すげぇ良いこと言うなと思って!自分のことだけじゃない考えを持っていて、偉い人だなと思って。そのわりにはライブで「俺のアルバムを買って。それで余裕があったらサンボのも買って」って(笑)。更には、僕らと自分のアルバムの発売日が近くて「飼い犬に手を噛まれた気分だ」って(笑)。

−−(笑)。

山口隆:でもそうやって言って頂けるのは、有り難いと思いますよ。みんなに聴いてほしいです。


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