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ソウル・フラワー・ユニオン インタビュー

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  アルバム
『カンテ・ディアスポラ』

2008.09.17 RELEASE
XBCD-1026 \3,150(tax in.)


01.月光ファンファーレ
02.愛の総動員
03.海へゆく
04.ラヴィエベル〜人生は素晴らしい!
05.道草節
06.閃光花火
07.スイミング・プール
08.パレスチナ
09.国境線上のカルナパル
10.非公式な夜
11.名もなき惑星
12.辺野古節
13.朝ぼらけ
14.もっとおっぱい
15.寝顔を見せて
 
   
   
   
   
Interviewer:杉岡祐樹
   
 
 
   
  −−サウンド面ではやはりリクオさん(※3)の存在は大きかったと思うのですが?

中川敬:でかいよ〜。全曲、ベーシック録りから参加してくれた。これまではベーシックを録った後って、専ら俺や奥野、ゲスト・ミュージシャンのダビング作業になるわけやけど、『ロロサエ・モナムール』あるいは『スクリューボール・コメディ』で、ある程度、ニューエスト・モデルの『ソウル・サバイバー』(※4)から続いてきたソウル・フラワー流レコーディング作法のひとつのピーク、最高到達点を迎えた感じがあって。今回、15年目にしてやっと第二章の幕開け(笑)。で、オーヴァーダブを減らすためにベーシックからもう一人、と思ってリクオに頼んだ。リクオほど適任はいない。奥野にもいい刺激になってるし。

あの二人は全然タイプが違う。奥野は元々ギタリストやし、ピアノにしっかり取り組んだのは『ソウル・サバイバー』から。感覚がいまだにロックンロール・ギタリストっぽいんよね。奥野の中にはピート・タウンゼントやキース・リチャーズがいる。それにリクオのピアノがあると、奥野のオルガンのセンスも活かせる。リクオも「オルガンは絶対奥野君。奥野君みたいには弾けない」って言ってるね。

−−ロック色の強い鍵盤奏者ですよね。

中川敬:ルーツがモッズ・ミュージックやからね。そこにリクオがアメリカ南部、ニューオーリンズ的な要素を持って来てくれる。そして何より、あの二人は仲良し(笑)。距離もちょうどいいんじゃないかな。
ただ、奥野が困ってるけどね。ファンによく言われるらしい。「奥野さん、<海へゆく>のピアノ・ソロ、最高ですね!」って。あれ、リクオやねん(笑)。で、奥野が言うらしいよ、「ありがとう」って(笑)。

(一同爆笑)

−−また、今回は本当にジャストな曲順だと感じました。

中川敬:それは嬉しいね。今回は長かったから(トータル・タイム73分)、アナログで言うところの2枚組。

−−ラストを飾る<寝顔を見せて>はシングルにもなりましたが、お子さんが生まれた影響も?

中川敬:残念ながら、生まれる前に書いた曲。けど、唄入れやミックスに、日々生きてるヴァイブレーションが反映するかな。例えば、俺は子供を連れ合いに任せて仕事に没頭するっていうタイプの男じゃない。仕事の日以外は、子供と散歩に行ったり、ベビザラスへ行ったり、公園デビューしたり、家の掃除したり(笑)。

−−それはお子さんが生まれる前から?

中川敬:ちょっと前からその傾向はあったかな。例えば以前の俺にとっての“現場”っていうイメージは、大阪、東京、海外、モノノケ・サミットで行く寄せ場や神戸…。ある種先鋭的な場所がこうして“点”で思い浮かんでたんやけど、それが日々の雑事を含めて“面”になってきてる。言葉で説明するのは難しいけど、すべてが繋がってくる感じというか。点と点の間をゆっくりと歩いてる感じやね。

−−また、M-12<辺野古節>は基地問題で揺れる辺野古(※5)を歌った楽曲です。

中川敬:歌詞の中で具体的に文言としてプロテストしてるわけではなく、辺野古で出会った人たちへ対するエールみたいな気持ちで書いた曲。曲自体は抗議でもスローガンでも何でもない。
ただ、辺野古は今、日本列島の中で最も注目すべき、最先端の場所。最近、この国は海上自衛隊まで出してるわけよ。市民を守るためではなく、米軍の計画を守るために、市民のデモの現場に軍隊を出す。それが日本政府や。そういう最先端の地名すら、日本人の殆どが知らないという現状に愕然として、「タイトルは<辺野古節>でいい」と。
曲やアルバムは、その時々、自分が生きている中で感じていることが強く反映される。曲に“集中”される。俺、ブログやらんし(笑)。

−−だから『カンテ・ディアスポラ』は間違いなくソウル・フラワーの作品でありながら、今までの作品とは明らかに違う1枚なんですよね。

中川敬:で、次のステージに立ってるという手ごたえもある。

−−これほどクオリティに優れた傑作が世に出ることがリスナーとして嬉しくもありますし、音楽シーンにとっても大切な1枚ですよ。

中川敬:君は良くわかってるね〜(笑)。まあ本当に、全身全霊をかけて作ってるからね。ところが聴いてさえくれないっていうことがあるからね、音楽評論家ですら(苦笑)。

−−知人に普段はディープなHIPHOPばかり聴いているのに、ソウル・フラワーは聴くってやつ、いますよ。

中川敬:ああ、そういう人、増えてるね。普段はレゲエやテクノばっかり聴いててロックは聴かないけど、ソウル・フラワーは聴くってやつとかね。「ソウル・フラワー好きの人間ってこんなやつ」って、定義しづらいよね。本当に“音楽”やと思うよ、ソウル・フラワー・ユニオンって。
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