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Perfume ライブレポート

Perfume 【Perfume LIVE @東京ドーム「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11」】ライブレポート
【Perfume LIVE @東京ドーム「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11」】
2010.11.03(wed)
at 東京ドーム
00.GISHIKI
01.シークレットシークレット
02.不自然なガール
03.GAME
04.ワンルーム・ディスコ
05.ナチュラルに恋して
06.love the world
07.I still love U
08.575
09.Perfumeの掟
10.VOICE
11.コンピューターシティ
12.エレクトロ・ワールド
13.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
14.Dream Fighter
15.「P.T.A」のコーナー
16.ジェニーはご機嫌ななめ
17.(コンピュータードライビング Intro)〜Perfume
18.チョコレイト・ディスコ
19.Puppy love
20.wonder2
 
En1.ねぇ
En2.ポリリズム
『ねぇ』MV視聴はこちらから

 先んじて公開されたミュージックビデオにも、進化は如実に反映されていた。サビの“アルゴリズム体操”に加えて、美麗な高速ステップが特徴という最新型ダンスワーク。声を巧みに利用した先鋭なサウンドは、中田ヤスタカが提示する半歩先の未来だ。躍るエレクトロビートに呼応する5万人の観衆が、ドーム全体を文字通り揺さぶる。「私たちを愛して止まない皆さん!」。11月10日リリースの最新シングル「ねぇ」を披露する直前、うるんだ瞳で叫ぶ3人の笑顔は、溢れんばかりの大観衆と共に行く明日を、色鮮やかに描き出していた。

 2000年、アクターズスクール広島に通っていた3人の少女たちは惹き合うように出会い、地元での活動をスタート。05年にシングル『リニアモーターガール』でメジャーデビューを果たした。デビュー5年目にして結成10年と、まだ21〜22歳という若さにして、早くも迎える大きな節目。SHIBUYA-AX、夏フェス、ツアー、日本武道館……。これまで驚異的なスピードで次々に夢を実現してきたPerfumeが、晴れ舞台として選んだのは日本有数の収容人数を誇る東京ドームだ。

 アリーナ席をきっかり4等分するように、十字に伸びた花道。線が交差する中央には円形ステージがあり、テントのように張り出された白い幕が上から釣られている。5万人もの観衆が集結した超満員の会場。暗転後、各花道の先端にある小ステージに現れた3人は、純白のドレスをたなびかせるよう一歩ずつ、中央へ歩を進めていく。やがて円形ステージ目前で静かにひざまずくと、するりと白幕の中へ。一瞬の静寂の後、幕に映し出された3つの影から、「ランラン……」と美しい歌声が響き渡れば、怒号にも似た大歓声がパノラマで広がっていった。

 栄えある1曲目として、2ndアルバム『GAME』収録の「シークレットシークレット」をセレクトした3人は、白幕が取り払われるとその中央で、蛍光色が輝くカラフルな衣装へ早変わりしていた。全方位から楽しめる回転式の円形ステージは決して大きくはないものの、数多の大型ディスプレイや八方に配された無数の照明などなど、より多くの観衆が楽しめるよう様々な機器を導入。その上、かつて1stツアーで披露した「GAME」におけるライトセーバーを使ったダンスなど、自らの軌跡を確かめるような展開もあり、観衆の隅々までをアッという間に魅了してしまうのだ。

 09年春 発表の「ワンルーム・ディスコ」まで一気に畳み掛けた後は、会場を自由に行き来しながら子供連れの親子に手を振り、昔のコンサート衣装や関係者のコスプレを楽しむ観客をイジリ倒すなど、長尺のMCを展開する。さらには、ざっくり3等分した客席をそれぞれ“ニンジン”“タマネギ”“ジャガイモ”と名付け、「やっぱカレーは好きでしょ?」とあ〜ちゃん(西脇綾香)。食材名を連呼しながら観衆を盛り上げていく奔放性は、ファンなら誰もが楽しみにしている醍醐味のひとつだ。


 ステージ中央が円柱状にせり上がる演出で、小気味良く「575」を響かせると一旦ステージを退場。インターバルの後、あの武道館公演でも披露したイミテーションによるサプライズ演出を再現した3人は、続けて同じく以前のライブで話題を呼んだ「Perfumeの掟」なるダンスタイムへ。ディスプレイに映し出された“10人のかしゆか(樫野有香)”や、レーザー光線銃を乱射するあ〜ちゃん。各CDジャケットがめくるめく映像を背に鋭いダンスで魅せるのっち(大本彩乃)と、それぞれの個性を活かしたCOOL BEAUTYなスタイルが提示されていく。

 鮮やかな薄緑色のドレスに着替えての終盤戦は、ファン歓喜の初期作が数多く披露される。あ〜ちゃんの扇情もあり、スタンド席まで揺るがす強烈なグルーヴが誕生すると、ライブ恒例「「P.T.A」のコーナー」では初参加の方も乗り遅れないよう、お決まりのコール&レスポンスや振り付けをおさらい。BOX CARに乗り込み会場を周遊しながらの「Perfume」では、サインボールと共にとびっきりの笑顔をプレゼントし、その後も「チョコレイト・ディスコ」「Puppy love」とライブ必殺のチューンを。そして、かつてはラストソングの大定番となっていた「wonder2」で、本編を締め括るのだった。

 「本当に夢見てるみたいだなって、ずっと想ってました」。再登場したのっちがうるんだ瞳で笑顔を見せると、かしゆかも惜しそうに「もう、アンコールなんですね……」と呟く。この10年を振り返り、無駄なことなんて何もなかったし、どんな時もふたりを信じてやってきたと、涙ながらに語ったあ〜ちゃん。スタッフや観衆に最大級の賛辞を贈った3人は、アンコールとして新曲「ねぇ」を。続けてこの日のラストソングとして、“私たちに大きなチャンスをくれた曲”「ポリリズム」を披露した。

 思えば、間奏の“ポリループ”と呼ばれる刺激的な展開も、ライブでは後に導入された要素だった。まだ見向きすらされなかった時代から、3人は現状に甘んじることなくリスナーを楽しませる演出を熟考し、実践を重ねてきた。新曲「ねぇ」における先鋭なスタイルは、そうした10年の歴史を持つ彼女たちだからこそ、表現できる進化だ。そして最後にもう一節、これも前述した「Perfume」時の一幕になるが、会場を巡りながらサインボールを投げ込んでいたあ〜ちゃんは、最後のボールをバリアフリーエリアの観衆にプレゼントしたのだ。ぴったり手元へ投げ込む抜群のコントロールにも驚かされたが、何より嬉しいのは、そうしたあたたかい心配りやスタンスについては、ずっと不変であり続けてくれることだ。

 本編のMCにて、O-CrestやWEST、原宿ASTRO HALLと過去ライブ会場を振り返り、あの頃と臨む気持ちは変わらないと笑う彼女たち。TOPチャート常連組となり、テレビで大活躍を続ける現在にあっても、かねてより主戦場と明言してきたライブには、いつだって不変の真摯さで臨み続けているのだ。集大成にして大きな節目となった本公演も、いずれはひとつの通過点となる。早くも次の舞台として、世界でのアクトが決定した。果たして、どの高みまで辿り着けるのか。全てのファンと手を取り合うように繋がっていくPerfumeの未来は、今なお無限の可能性と共にある。

Perfume ライブ写真

Live Report:杉岡祐樹
Page Design:佐藤恵