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6月6日に待望の2nd アルバム『50回転ズのビリビリ!!』を発売したザ50回転ズの、長きに渡った【50回転ズのやりたい放題珍道中!】も終盤戦。彼ら自身1年4ヶ月ぶりとなったワンマンライブが6月末、新宿 LOFTにて開催された訳だが、そこで彼らが見せたのは、本人たちですらコントロール不能な程の爆発的なテンションと、次代を担うニューカマーとしてのあるべき姿だった。
この日は前座としてカルフォルニアからやってきた謎の覆面3人組・フジサンズと新時代のアーバンムード歌謡の貴公子・田渕純が登場。共にザ50回転ズとは縁のあるアーティスト(特にフジサンズに到っては・・・)だけに、会場からはあたたかい歓声が上がる。そして田渕純のMC「皆さん、ロッケンロールの準備はよろしいでしょうか?」に大歓声が上がると、遂にザ50回転ズの3人が登場!曲を始める前からそのボルテージは最高潮に達し、『50回転ズのテーマ』のリフをVo&G.ダニーが掻きむしるように奏でると、会場の酸素の殆どが一瞬で二酸化炭素に変わる!モノ凄い勢いで回り始めた50回転ズのライブは最早、誰にも制御不能。『1976』『マブイあの娘』と次々に叩きつけられるギラギラのグルーヴに、会場は静観していても立ちくらみを起こしてしまいそうな程の熱気に包まれた。
MCで長い長いツアーを振り返った3人。日本で今、5本の指に入るくらいの勢いを持った彼らだが、かなわない敵がいるそうだ。タイトなスケジュールのツアーを半年近く続けていた彼らは、月に2日しか家に帰れず、家賃が払えない日々が続いているようで、つまりは大家の存在に恐怖を感じている、と。そんなMCを自分のマイクとドリーのマイクの間を行ったり来たりしながら話すダニーに、会場は大爆笑。
しかしひとたび演奏が始まれば、オーディエンスは狂乱のモッシュを繰り広げ、21世紀のインストロックの代表格といっても過言ではない『少年院のソナタ』では、ラモーンズヘアの3人に併せ、その場に居合わせる全ての人間が、身体を大きく左右に振り乱すのだ。遠目に見れば実に奇妙なのに楽しそうで、これこそ正にロックの醍醐味である!
更に『アタイが悪いのサ』ではメロウなギターソロから泣きのチョーキングを響かせ、ギターを絞り上げるように握り込むダニーは恍惚の面持ち。「偉大なるギタリストは顔で弾く」とは誰の言葉だったか、彼のプレイスタイルは正にソレであり、その顔はまるで、場末のスナックで切なく滑稽なブルースを響かせる厚化粧の女のソレであった。
終盤は近年の代表曲やライブ定番曲の『雨上がりの夜空に』のカバーなどを、ギリギリのテンションを保ったまま、最後まで一気に駆け抜けたザ50回転ズ。アンコールでは田渕純とのコラボによる『天王寺エレジー』を披露し、最後は立っているのも覚束ない程にボロボロになりながらも、かすれた声で『YOUNGERS ON THE ROAD』まで見事に演奏しきった。
光栄にも私はライブ終了後、彼ら3人に会う事ができたのだが、声すら発する事ができない程に疲弊しきっていたダニーの姿を今でも憶えている。ツアー中、30〜40分程のライブで各地をドッカンドッカン盛り上げてきた彼らは、何とワンマンライブでも同じ勢いのまま、最初から最後までやりきったのだ。それは例えるならフルマラソンをのっけから全力疾走で最後まで走りきるようなモノであり、はっきりいって無謀だ。しかし彼らはそこで展開を変える事なく、いつものザ50回転ズとして最後までやり切った。これは若さが無ければ成しえない事でもあり、また若いからこそやるべき事、なのかもしれない。そんな彼らのライブだからこそ、オーディエンスも彼らと同じように、殆どの人が全員が頭からバケツで水被った、みたいな状態になっており、その誰もが口々にこの日のライブを絶賛するのである。ザ50回転ズのライブは今こそ、全てのロックファンが体験すべきライブである。 |
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