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まず歓声が半端ない。熱気が半端ない。バンドが鳴らしてる音が半端ない。何より土屋アンナが半端ない。歌声も動きも表情も何もかもがそこで鳴ってるロックンロールという風景の中で絵になりすぎててヤバイ。「ガンガン行っちゃう?今日でラストだから燃え尽きようぜぃ!」そこにあるグルーヴを一粒だって取りこぼすことを惜しむように、アンナは満面の笑みで歌いたい歌を、鳴らしたい音を、真っ赤な光に包まれながら痛快に響かせる。「気持ち良い!気持ち良いぞ!」と、見てれば分かるけど、もう舞い上がっちまって仕方がない気持ちを改めて口にするアンナ。
そんな前半のゴリゴリにヘヴィなロックンロールタイムとはうって変わって『BUBBLE TRIP』『Virgin Cat』と、すっかり自身のオリジナリティとして飲み込んだ感のあるダンスチューンをゴキゲンで踊りながら、てゆーか、ほとんど暴れながら(笑)お届け。快楽至上主義な時間がみんなの二日酔いの頭の中や、鬱っ気のある心や、体内に溜め込んでいたあらゆる毒素を抜き去っていく。なんてオーガニックで健康的。そしてこのブロックの極めつけは、2008年ディスコブーム再燃の熱に影響を受けてかどうか分からんが、みんないわゆる“ジュリ扇”を片手に『masquerade』で狂喜乱舞。アンナも「いろんなもん出てくるよ、今日は」と大はしゃぎ。が、次の瞬間に会場の空気は一変する。かつて自身を救った、悲しい歌。彼女が音楽をやりたいと思ったルーツミュージックである、愁いのある涙の旋律。それが今、自らの人生から溢れ出た『Serenade』として響き出す。溢れる『黒い涙』を零しながら、けれどもその声を決して途切れさせることなく、そこにある感情だけでアンナは歌い叫んだ。
「さぁ!バンドの皆さん方、行きますか?」「今日はウチらより盛り上がんないとダメ。水掛けるから踊りまくって。今日はみんなでムチウチになろうぜ!」と叫んで、いよいよライブは今宵一番の危険領域へ突入。歯止めの効かない熱情、エネルギーをアンナやバンドだけでなく、ここにいる誰もが爆発させながら暴れ倒す!そこに溜まってるもん、残ってるもん、吐き出したいけど吐き出せずにずっといたもん、もうなんもかんも解放して、誰もがこの世界の中心で最高のダンスを舞うのだった。
そんなアンナらしい最後の畳み掛けの先に待っていたのは、本人曰くピースのうた『Shape of your love』。生まれたてのアンナ、家族の愛に包まれて過ごす幼年期のアンナ、人生最愛の人と出逢い、愛を育んだアンナ、その愛の結晶としてもう1人の最愛の人と出逢ったアンナ、大好きな音楽を手にしたアンナ、今ここにいるアンナ。彼女の歴史が写真と共に目の前に彩られ、僕らは涙を流すことしかできなくなる。そしてそのすべてを「ピース」と呼んだ女の生き様に僕らは心を震わせるのだった。彼女は言った。この曲を歌ったのは、これからも歌い続けたいからだと。みんなにこの歌を聴いてほしいからだと。彼女もまた、人生を音楽に、音楽を人生にした人だ。
追記。アンナはアンコールで盟友・AIと『Crazy World』を披露。あまりにテンションが上がってしまったAIは「ヤバイヤバイ」と言いながら、客席へ脳天からダイブを咬ました。これぞ正しくCrazy World(笑)。そして3度目のアンコールでは「今日まで、そして今日という日にカンパーイ!」とみんなと酒を飲み交わし『GINGER』を、「みんなの声が必要です」とみんなと叫び合いながら『SLAP
THAT NAUGHTY BODY』を、そして「今夜は良い酒飲んでください」と最後までゴキゲンに踊り狂いながら、アンナはステージを後にするのだった。そして誰よりも良い酒を浴びるほど飲むのであった! |
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