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SET LIST

Opening.Give you
01.Feel Like dance
02.Joy to the love
03.DEPARTURES
TK solo
04.Anytime smokin' cigarette
05.Wandering' Destiny
06.Face
07.FREEDOM
08.OVER THE RAINBOW
09.Judgement
10.FACES PLACES
11.SaYoNaRa
12.Precious Memories
13.DON'T LOOK BACK
14.wanna Be A Dreammaker
15.genesis of next
16.Love again

En-01.still growin' up
En-02.Many Classic Moments
En-03.Is this love



globe decade −access best seasons 1995-2004−』
2004.12.22(WED)東京国際フォーラム ホールAにて。



 最新テクノロジーを用いてS.E.までもがハイクオリティな音質で聴こえてくる(気がする(笑))会場に一歩足を踏み入れると、ステージに映し出された世界地図を見つめながら、幅広い年齢層のオーディエンスが思い思いに隣の人と会話を交わしたりしながら、globeの登場を待ちわびていた。僕の席の後ろでは、2人の若い女性が「最近は○○よりglobe」なんて、同じglobeファンとして嬉しいことを口にしていた。そして、『globe decade −access best seasons 1995-2004−』の東京公演は、KEIKOの歌声、そして、そこに乗っかるTKのコーラスで突如幕を開ける(しかし、KEIKOの姿はまだ見えない)。オープニングナンバーは「Feel Like dance」。globeならではの光と音のアンサンブルに、オーディエンスの興奮した歓声が飛び交う。ステージ上に映っていた世界地図は、やがて地球儀(globe)となり、TKとMARCの登場に遅れて、その“globe”の中からKEIKOが飛び出す!これには更にテンションの上がるオーディエンス。おそらくは東京国際フォーラム史上、最もハイクオリティな音質で響き渡るTKサウンドと葛城哲哉のエレキギターに、MARCの気合い入りまくりのRAP、そして、幸せを運んできそうなKEIKOの明るい歌声により、一瞬にして会場はひとつになった。

 曲は立て続けに彼らの2ndシングルナンバー「Joy to the love」へ。懐かしい楽曲が立て続けに、TKらしい最新のアレンジが施された形で披露され、大喜びの僕ら。当然サビの“ジョイ トゥ ザ ラ〜ヴ”はみんなで大合唱。以前に比べてあまり自ら鍵盤を叩いて音を奏でない印象のあったTKも、今夜は鍵盤を叩きまくってくれている。これもglobeのライヴの醍醐味だ。「こんばんわ!globeです。久しぶりだね。今日もたっぷりやるよ。懐かしい曲もいっぱい」と、MARC。そんな言葉通りに、続いては彼らの最大のヒット曲にして最高級の一曲「DEPARTURES」が披露される。KEIKOの歌声から伝わる悲しみ、切なさと言った感情が、TKが奏でるドラマティックなサウンドによって更に涙を誘うほどに大きくなっていた。この曲を熱唱し終え、ステージを後にするKEIKOとMARC。しかし、TKはそのまま「DEPARTURES」のメロディをクラシカルに奏で続け、なんとシンセサイザーだけで本物のオーケストラさながらの音を奏でてみせる。やがて“ラ〜ラ〜ラ〜ライ♪”という声がデジタル音となって、まずはTKの指先によって会場中に響き渡ると、あの曲のスタートを予感させる。しばらくの間は葛城のギターと共に“TK solo”の時間を楽しむTK。

 そして、ZIPPOのフタを開け、タバコの煙を肺まで吸い込み、口から吐き出す音が聞こえてくる。一本のタバコを手にしたKEIKOが、ギターを抱えたMARCと共に再びステージに戻ってくる。TKもギターを演奏。この曲のタイトルは「Anytime smokin' cigarette」、globeの楽曲群の中で最も激しく感情が爆発するナンバーと言っても過言ではないだろう。今夜のライヴでは、そこの部分が全面に押し出され、オーディエンスの心を、真紅の照明と共に熱く激しく燃やしていく。この曲もバンドの力なくとも4人だけで全く遜色のない迫力を感じさせてくれた。曲は続いて「Wandering' Destiny」へ。またもや涙を誘う切ないロッカバラード。彼らの後方にある巨大な球体の中では、水や炎が激しく蠢き、この曲をより叙情的なものへと変えていく。そんな激しくドラマティックなステージ上で4人の奏でる音と声に完全に釘付け状態となる僕ら。そのまま感傷に浸らせてくれてもいいところを、あえて彼らはこのヒット曲で更に僕らの気持ちを高揚させようとする。そのナンバーは「Face」。誰もが知る、口ずさめる、ライヴでは外せない一曲である。辺りを見渡せば、KEIKOやMARCと共に口ずさむ人多数。その「Face」に続いて披露された曲は、「FREEDOM」。ハイスピードチューンである。“フリ〜ダ〜ム”と歌いながら、誰もがステージに向かってその両手を高く掲げる。その光景は僕らの全身を鳥肌が駆け巡るのに十分なものであった。音は途切れることなく、TKの手元から躍動的に響き渡りつづけ、やがてステージ上いっぱいに“宇宙”が浮かび上がり、その後、青空が。そして、「OVER THE RAINBOW」が披露される。すべての心の壁を乗り越えて、僕らの深いところへと突き刺さってくる紅色の光と音と想い。サウンド的な意味合いだけでの“トランス”ではなく、人の気持ちを高揚させていく想いがそこにはあり、それゆえに僕らもただ体を揺らすのではなく感情も動かして全身を揺らす。とても良い気持ちだ。何よりも先に、そして高いところにこの音楽空間がある。そんな究極的な感覚がそこにはあった。

 ひとつの到着点へと気持ち的に辿り着いたところで、今夜のライヴは15分のハーフタイムが設けられた。そのハーフタイムを経て、“10年の思いから新曲が出来ました”という文字がステージ上に浮かび上がる。その新曲のタイトルは「Judgement」。今、目の前で披露されているナンバーである。globeの3人の個性が激しくぶつかり合いながら、キャッチーでドラマティックで“globe”らしさが思いっきり引き出されたような素晴らしい一曲である。最近ではよく“キラーチューン”なんて言葉を目や耳にするが、globeにとってのそれはまさにこの曲であろう。初めて聴く曲にも関わらず、多くの人々が心地良く体を揺らしながらも真剣にこの曲に聴き入っていた。宇宙の中、ゆっくりと回り続ける地球をバックに、続いて披露されたナンバーは「FACES PLACES」。TKやMARCの肩に手を回しながら、ハイトーンボイスを激しく響かせるKEIKO。そして、3人は体を合わせるように近づいて、共に体を揺らしながら心地良いチームワークを感じさせ、この曲も感動的なライヴテイクとして僕らの記憶にしっかりと刻み込んだ。
 葛城のエレキギターが会場に響き、そこにMARCのブルースハープが激しく鳴り、続いてはTKのピアノが。この超ブルージィなアレンジが施されたナンバーは、「SaYoNaRa」。それにしてもKEIKO、意外とブルース、ジャズも似合うのだね。素直に感動。この「SaYoNaRa」をKEIKOが歌い終えると同時くらいに、TKが優しいピアノの音色を奏で始める。そして、
globeの往年のファンにとっては涙モノの一曲「Precious Memories」へと曲は移行していく。もちろんこの曲はTKのピアノとKEIKOの歌声のみで披露される。この曲の2人のセッションには、本当に吸い込まれた。KEIKO本来の持ち味、TK本来の持ち味が見事に重なり合い、その結果こんなにも僕らは感激している。個人的には今夜一番のベストライヴテイク!
 
 と言いたいところだったのだが、その後、これまたドラマティックなTKサウンドとMARCの“語り”のようなRAPと共に聴こえてきたナンバー「DON'T LOOK BACK」もかなり良く、誰もが目を光らせて体を激しく揺らしていた。穏やかな空間に突然鋭く突き刺さるシャウト、TKのつい神に祈りたくなるようなゴージャス過ぎるサウンド、そして、やはりここにも存在する激しく躍動する感情。ライヴで再現するのにとても困難なはずのナンバーなのだが、人の心を打つに十分な演奏と歌声、RAP、パフォーマンスを堪能させてくれた。

 続いて、あまりにも有名なデジタリックなイントロが聴こえ出し、MARCが叫んだフレーズは「wanna Be A Dreammaker」!今までにも増して激しく心と体を動かし出すオーディエンスとステージ上の4人。テンポもオリジナルより速くなっており、みんなのテンションが高くなるのは必然的だと思わせるアレンジが施されていた。シンセサイザーなどの機材に囲まれた円の中を忙しく動き回るTK、頭を激しく揺らすMARCと軽くハイキックまで披露するKEIKO。この瞬間、文字通り全ての人々がトランス状態と化していた。いやぁ〜熱い。TKの頭と手元からはこの曲の演奏が終わった後も攻撃的で幻想的でもあるサウンドが響き続け、曲は「genesis of next」へ!!基本概念とか羞恥心とか自己顕示欲とかプライドとか、日頃ビッタリと僕らに引っ付いて離れない粘着質な要素を全て剥がし、無へと誘っていくような音楽空間が会場中の、もとい僕らの頭の中、心の中に凄まじいスピードを持った浸透力でもって広がっていく。世の中、多くのトランスミュージックを創るアーティストがいるが、これほど日本人のハートを鷲掴みできるトランスミュージックを奏でられるのはglobeくらいのものであろう。さて、そんな「genesis of next」より数年さかのぼり、98年にリリースされた「Love again」が披露されると、この頃からglobeは先進的な音楽を創り上げていたのかと感じさせる。結果、今も色褪せることなく在りつづけているこの一曲を、会場中の全員で大合唱して気持ち良くないわけがなかった。そんな最高の盛り上がりと一体感を見せたTK以外のメンバーはステージを後にする。TKはこの熱気や一体感、テンションと言ったものを一手に受け止め、ライヴにとってとても大切なエンディングの音を彩る。そして、客席に手を振りステージを後にした。

 “三位一体”をイメージしていると思われる、お馴染みのglobeのマークだけが暗い会場の中、ステージ上で蠢いている。それを見つめながら実に感情的に声を上げ、手をクラップし続けるオーディエンス。そんなファンの熱い想いに応えるべく、まずはTKが走ってステージに登場。続いてMARCと葛城がステージに現れ、TKと共にオーディエンスを煽り始める。そして、曲はやがてどこまでも続く線路の映像と共に「still growin' up」へ!サングラスをかけたKEIKOが最後にステージに駆けつけ、MARCとの掛け合いを楽しむ。やがてTKは再びギターを手にして、MARCとKEIKOのそばにやって来ると、KEIKOが軽快にハイトーンボイスを響かせ、いとも簡単に再びオーディエンスとひとつになり、そこには大合唱が始まる。KEIKOのみならず、TKとMARCもステージを動き回り、会場をヒートアップさせていく。「ありがとう!!皆さん、10年思い出しましたか?」と、MARC。その後、KEIKOと2人で今夜のフルデジタルライヴの感想などを語り合い、「もう10年頑張るよ!!」という嬉しい言葉を残し、曲は先ほどから音を止めることなく次の曲を披露したくてウズウズしていたTKの手によって始まる「Many Classic Moments」!再び僕らの魂が、自由に蠢きだす時間。気付けば国際フォーラム ホールAは巨大なダンスフロアと化し、皆照れることも佇むこともなく、自由にフルデジタルサウンドと感情の海を泳ぎまくっていた。やがて、そこに生温かいオーディエンスのクラップが加わり、ますますライヴは大きな一体感を生み出す。
 「ありがとう!!」と叫ぶMARCとKEIKO。今年最後のライヴを最高のものに出来た喜びを噛み締め合いながら、この10年間の活動について、そして未来の
globeについて2人が語っていると、TKが「Feel Like dance」をこの上ないバックグラウンドミュージックとして弾き始める。素敵な演出だ。
 そして、2004年最後に彼らが僕らに届けたライヴテイクは「Is this love」。激しくサウンドと感情を動かし続けたライヴの果てに待っていたのは、“やすらぎ”?いや、それを求める人々の切なる想い。“愛”みたいなものだったりした。うん、今こうして共にこの曲を歌い合う、寄り添いたいと願う気持ち。そんなものを最後の最後で感じさせてくれるとは思いもしなかったのだが、よくよく考えると、フルデジタルサウンドのインパクトのせいで気付かなかったが、今夜のライヴ全体を通して
globeが伝え続けてくれたものは・・・。

Live Report:平賀哲雄

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