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SET LIST

01.トーキング・ブルース
02.スピードを上げてく
03.バラード
04.スリー・コード
05.FAR EAST NETWORK
06.STAGE FRIGHT
07.TALK SHOW
08.Mad Man Across The Water
09.LIME LIGHT
10.What You Want

11.SOCIETY'S LOVE
12.Do-Bee-Doo
13.遠くまで
14.Rock'n Roll
15.ROUND WOUND
16.WONDERING
EC-1.リトル・ソング
EC-2.This Song
EC-3.Almost Saturday Night
 


2001.6.3 (SUN) CLUB QUATTROにて。


  ようやくこの日がやって来た。ファンにとっても黒沢健一本人にとっても、まさにそんな心境だろう。今年3月に発売された新作「B」が約2年半振りのリリースならば、ツアーという形でのライブはL⇔R活動時から数えると実に約4年振りなのである。それだけに、開演前の会場に漂う期待感は凄まじく、この肌でひしひしと感じるものがあった。さあ、今夜は思いっきり楽しませてもらおう!

灰色のジャケットとスボン、黒いTシャツという格好で黒沢健一登場!大歓声とともに会場いっぱいのファンが一気に前になだれこむ!「待ちに待っていた!」という想いがみんなから伝わってくるではないか。今夜のライブは「トーキング・ブルース」からスタート。まずとにかくその歌声にビックリ。CDとまったく変わらないというか、むしろ洗練されて深みを増したヴォーカルに会場全体が一気に酔いしれてしまう。曲が進むにつれて溢れ出す開放感…。自分がどれだけ彼の歌声に飢えていたのか改めて痛感させられた。続く「スピードを上げてく」でも、彼の透き通った伸びやかなヴォーカルが聴く者を別世界へと誘い、まるで空中遊泳を楽しんでいるかのよう。黒沢健一の発する言葉1つ1つが情景を描き出し、互いにグルーヴし合うそれぞれの楽器がそれに色をつけていく。なんだかすごくいい気分だ!軽いMCを挟んで演奏された「バラード」「スリー・コード」「FAR EAST NETWORK」で会場は徐々にヒートアップを見せ、いつの間にか健一ワールドにどっぷり浸っていた。

 初のソロツアーということもあってか、今夜のライブはファンにとって嬉しいことがたくさんあった気がする。MCが少ないことで有名だったL⇔Rのライブとは対照的に、曲の倍ぐらいはしゃべるし、「STAGE FRIGHT」の最後の歌詞を「これから渋谷に行くところ」に替えてしまうし、さらに極めつけはL⇔Rの楽曲が飛び出してしまうところ!聞き覚えのあるイントロが流れ出し、「ん?こんな曲アルバムにあったっけ?」と首をかしげていると、当時よりも広がりと重みを持ったヴォーカルでL⇔R時代の楽曲をまるでソロ曲のように聞かせる。その度に起こる悲鳴のような歓声…。こんなのあり!?鳥肌の連続、もうたまらない!

 

 「みんなだんだん後半戦になってきてるので、動けないかもしれないけど楽しんでいきましょう!」と言って始まったのは再びL⇔Rのナンバー「SOCIETY'S LOVE」!またもや予想しなかった楽曲の登場に、客席はものすごい盛り上がりを見せる。嬉しすぎる展開!しかも単にL⇔Rの時の楽曲をセルフカヴァーするというわけではなく、今の彼のスタイルやバンドメンバーで演奏したらどうなるのかという新たなアプローチが取り入れられて、彼ら自身がとても楽しそうに演奏できている。このあたりから黒沢健一本人もかなりノってきたようで、続く「Do-Be-Doo」では盛んに「Say!」と言って客席を煽ってみたり、「遠くまで」では歌詞に合わせてジェスチャーを見せたり、とにかくステージを熱く盛り上げていく。そして、しばしの沈黙の後、流れ出すあの独特なピアノイントロは…そう、「Rock'n Roll」!CDよりもスケール感が遥かに大きく、ソリッドで力強いサウンドが満員の会場をさらに押し潰すかのような強烈なパワーで迫る!「♪隙間を〜埋めよう〜!」曲数を重ねてもまったく変わらないハイ・トーンな歌声を聴かせてくれる黒沢健一。彼のロック魂は本物だ!キーボードのアドリブ・プレイ満載の「ROUND WOUND」ではここまで滅多に見せなかったシャウトを連発!これがたまらなく格好いい!畳み掛けるように演奏された「WONDERING」で本編は終了。

 すかさずアンコールタイム突入!まずは黒沢健一が1人で登場し、「リトル・ソング」をギターの弾き語りで聴かせる。テンポを変えたり強弱をつけながら、時折会場の1人1人と目を合わすような仕草、これがあちこちの女性ファンをメロメロに砕く(笑)。演奏が終わると、バンドメンバーがなぜか全員ギターを持って登場!イントロのコードが掻き鳴らされると、まさかの「リトル・ソング」続行へ!当初は予定されていなかった展開に、戸惑いながらも困ったような微笑みを浮かべる黒沢健一。しかし、バンドメンバーたちが勝手に歌い出すと次第に観客全員の大合唱へと変わり、今まで感じたことのないような一体感が会場を覆い尽くす!「いいね、みんなで歌えるなんて!でも、こういうつもりで作ったんじゃないんだけど(笑)」。感動的なバラード曲「This Song」がほんわりと身体を優しく包み込むと、両手を大きく振りながら彼はステージ袖に姿を消していった。「今日は本当にどうもありがとう!また会いましょう!おやすみなさい」。…と思ったら、まさかのWアンコールへと突入!「えーとね、アンコールは予定してなかったんで、初めてのことをやります。厳しく聴かないように(笑)」。そして黒沢健一の掛け声の後、躍動感あふれる洋楽のカヴァーチューン「Almost Saturday Night」を披露!いやぁ、今夜は本当に最高だ!

 黒沢健一の曲は全体的に短いものが多く、正直なところ「もう少し聴きたい!」と思ったところで終わってしまうことも多い。しかし、今夜はそれが逆にライブの濃度を凝縮し、スピード感を醸し出していた。走馬灯のように次々と移り変わる歌の情景の中に、彼の変わることのない音楽に対する情熱を垣間見ることができた、そんなライブだった。

Live Report:Kazuya Nakajima

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