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SET LIST

01.AMAZING GRACE
02.蜘蛛の糸
03.Shadows of you
04.WILL
05.Carrot&Whip
06.Rocking Horse
07.ヘムロック
08.LEGEND
09.雪の華
10.愛してる
11.MY MEDICINE
12.GLAMOROUS SKY
13.BLOOD
14.Fed uo
15.FAKE
16.Love Addict
17.SEVEN
18.LOVE NO CRY


En-01.桜色舞うころ
En-02.ひとり

中島美嘉 『MIKA NAKASHIMA LET'S MUSIC TOUR 2005』
2005.7.29(FRI) 東京国際フォーラムにて。



 オルガンの力強い音色。ぼんやりと光るステージには教会をイメージした画が浮かび上がる。その画の前で踊る二人のバレリーナ。聴こえてきたのは『AMAZING GRACE』。もちろん歌うのは今夜の主役、ロングドレスに身をまとった中島美嘉である。あまりにも幻想的で、美しく、優しいオープニング。瞬間的にここ東京国際フォーラムに集まったすべての人々の目と耳と心を釘付けにする。曲はそのまま幻想的な光の中で『蜘蛛の糸』へ。その体をゆっくりと揺らしながら深く深くその想いを込めて完璧に歌い上げてみせる彼女。続く『Shadows of you』では、どこまでも優しくあたたかい彼女の声が僕らの心に温度を。こうして彼女のライブを体感するのは約一年ぶりになるのだが、より確実に表現したいように表現できるアーティストに成長した印象を受ける。表現力の安定と言うのはちょっと変かもしれないが、彼女の声質、ボーカルスタイルには必須である説得力が増したのだと思う。そんな彼女が教会の中のような神聖な姿に形を変えた世界の中で歌い始めたナンバーは、『WILL』。客席に揺れる無数の光たちを見つめながら、溢れる想いを、確かな想いを、まっすぐに力強く僕らに伝えていく。いわゆる“今夜のハイライト”的なシーンに早くもオーディエンス一同、涙目。

 そんな感動的なシーンの後、
「今日も心を込めて一曲一曲届けていきたいと思います。皆さんも最後まで楽しんでいってください」と言って彼女が歌い始めたのは、『Carrot&Whip』。レゲエテイストの足取り軽やかになるピースフルナンバーに中島もバンドもオーディエンスも自然とその体が揺れてしまう。もちろんみんな笑顔でその手をクラップ♪
 急に高い声で笑い始める中島。「この曲は愛するみんなのために作った曲です!好きなように踊って楽しんで盛り上がってくださ〜い!」と、ノリノリで腰をみんなと共に揺らしながらハイテンションに『Rocking Horse』を歌い上げていく。最後はその拳を高く振り上げるポーズまで飛び出し、かなり今日の美嘉ちゃん、パワフル(笑)。そのまま曲はアッパーチューン『ヘムロック』へ移行。更に会場中のテンションをゴキゲンなモードへと煽っていく。リズムに乗せて、その手を大きく力強く右へ左へと振り続けるオーディエンス。良い雰囲気だ。



 
「改めまして、中島美嘉です。東京(での公演)が全部で6回ありまして、今日で東京は最後の日です」と改めて挨拶した後、「みんなに聞きたいことがあって・・・天使見たことある?」と、中島・・・。彼女(と客席の天使を見たことがある人)曰く、ちっちゃいおじさんの天使をがいるそうで(笑)、その天使は野球の観戦をしたり、タンスの引出しの中で寝てたり、西城秀樹の恰好をしてアメリカンバイクで走ったり、キャミソールを着たりするとのこと(笑)。皆さんも見かけたら中島美嘉のHPへの書き込みなり、ファンレターなりで報告してあげてください(
彼女は結構真剣です(笑))。

 そんなメルヘンチックな(?)話で盛り上がった後は、その会場の空気をクールダウンさせるかのように、ステージ上の階段に腰掛けて、アコースティックバージョンにアレンジされた『LEGEND』を彼女は歌い始めた。キレイな歌声がより明確に耳に届いて、とても幸せな気分になる僕ら。人魚の悲しい物語をただ悲しく歌うのではなく、しっかりと希望の光を照らして、あたたかい歌であたたかい物語を見せてくれる。そんな素敵なバラード曲に勝るとも劣らない、
もはや中島美嘉の代表曲と言っても過言ではない『雪の華』がアコースティックバージョンで披露される。まずはイントロで心地良い鉄琴の音色を彼女自身が奏で、ドラマティックなアコースティックギターの音色に乗せて、すべてのフレーズに心を込めてリアルに歌い上げていく。今が真夏であっても、この曲は僕らの胸を強く打つ名曲。この名バラードの畳み掛けにすっかり溶けてしまった僕らの心と表情。そこに更なる名バラード『愛してる』が。もう完全に骨抜き状態である。何度も心の底から溢れ出す“愛してる”という言葉を目の前で歌われれば誰でもそうなる。というか、もうみんな泣きそうである。この曲の後奏タイミングで一度ステージを後にする中島。

 今夜のこれまでのライブの雰囲気が急変。まるでこれからパンクバンドのライブでも繰り広げられるかのようなギターを掻き鳴らす音。・・・ん?もしかして。
次の瞬間、ステージ上には“NANA”という文字!そして、中島美嘉ではなく完全にBLACK STONESのナナと化した奇抜なパンクルック姿のロックシンガーがステージに勢いよく飛び跳ねて登場!これはヤバイ!想像以上に絵になり過ぎてて全身を鳥肌が襲う。「すげぇ、ブラストのライブ、生で見ちまったぁ!」と、心底喜ぶ俺(笑)。オーディエンスに「ナナ!」と呼ばれると、「こんばんは、ナナです」と応えて笑ってみせる彼女。「もうゼッタイ映画観に行こう!」なんて思っていると、ブラストのバンドメンバーであるヤスとシンと、恋人のレン、そしてハチが今この会場に来てることを伝えるナナ。スポットライトがその4人を照らす。うぉ!俺の目の前だ(笑)。いやぁ〜焦った。もう完全に『NANA』の世界である、ここは。その思わず我を失ってしまいそうになるぐらいの世界で、ナナが歌いだしたナンバーは、作曲:HYDE 作詞:矢沢あいのシングルナンバー『GLAMOROUS SKY』!先の4人も食い入るように見つめるステージの上で、その想いを必死に届けるように歌い叫ぶナナ。その姿に誰よりも懸命に見入るハチ。その光景を見ながらの“答えて 僕の声に”というフレーズ、もう涙ですよ、また涙。そのまま曲はナナのナンバー『BLOOD』へ。この曲でのナナ、もとい中島の感情の爆発のさせ具合も凄まじかった。まさか彼女の声質から燃え滾るような激しいロックを感じられるとは・・・。
 ナナとしてのライブパフォーマンスが終わっても、鳴り止まない彼女の中のロックの鼓動。曲は中島美嘉名義のロックチューン『Fed up』へ。彼女の持ち味である艶っぽい歌声にロックの要素を与えるとこんなにも人の心を刺激する作用があるなんて、つい一年前ぐらいの彼女を見て誰が思っただろうか。新たな音楽性の開拓は100%正解であったことを彼女はこの曲で証明してみせた。



 続いて聴こえてきたイントロはうって変わって極上のジャズ、そう、このナンバーは『FAKE』。レコーディングした頃より明らかに色っぽく、そしてナチュラルに、この歌唱難易度Sクラスのナンバーを歌い上げてみせる中島。ゴージャスなイスの上に深く座って、足を組みながら歌う姿も実に格好良く決まっていた。そして、続いてはアッパーなジャズテイスト溢れるナンバーを、『Love Addict』!軽やかに踊るバレリーナ、心踊りっぱなしのオーディエンス、“リズムに合わせておどる その汗は”というこの曲のフレーズ通りの状態に誰もがなって、徐々に高まっていく中島の歌声と会場のテンションが実に心地良い。大人の世界も持ちつつ、ハイになっていくライブが作り出せるのも彼女ならでは。畳み掛けるように曲は『SEVEN』へ。『NANA』の共演者たちもみんなスタンディング状態で楽しそう♪大はしゃぎでバンドメンバー&ダンサーを紹介していく中島、もちろんオーディエンスのテンションも急上昇!あ〜気持ち良い。本当に気持ち良い!
 「それでは最後の曲になります」と言って、頭を深く下げ、たくさんの光とオーディエンスのあたたかい手拍子を浴びて、LOVE NO CRY』を歌い始める中島。一人一人のファンに笑顔で手を振りながらとにかく元気に明るく歌い、会場中の人々の心に愛を。

 「ありがとうございました!」と大きな声で叫んで駆け足でステージを去る中島。そんな彼女の姿を全力で追いかけるように巻き起こる“アンコール!”の声の嵐と鳴り止まない拍手。再び光の灯るステージに、みんなの拍手に包まれながら全力疾走で舞い戻ってくる中島。そして、彼女がそっと歌い始めたナンバーは『桜色舞うころ』。ひとつひとつのフレーズを、まるで母が子に絵本でも読んであげているかのように、彼女は優しく歌を綴る。そんな彼女の歌声に胸いっぱいの想いが込められた頃、
ステージにとても綺麗な桜色が舞い落ちるのであった。あまりにも感動的な空気が会場中を埋め尽くす中、「アンコールありがとうございます!次で、本当に最後の曲になります。今日は最後までありがとうございました」と、中島。こんなに想いを感じる“ありがとう”を聞いたのはいつぶりだろう。
 そして、今日のラストソングは、『ひとり』。誰もにある、膝を抱えて孤独に苦しむ夜を思い浮かび上がらせ、今はもうそばにはいないあの人への想いをリアルに甦らせる彼女。今にも泣き出しそうな表情で、その胸を震わせながら歌う彼女の声は、美しく、儚く、そして悲しみの叫びのようにも感じられた。それにしてもすごい表現者である、彼女は。しばらくこの剥き出しになった想い、感情を僕は消せそうにない。



Live Report:平賀哲雄

◇映画『NANA』 2005年9月3日(SAT) 全国ロードショー◇
原作:矢沢あい 監督:大谷健太郎
出演:
中島美嘉・・・大崎ナナ(ナナ)
宮崎あおい・・・小松奈々(ハチ)
松田龍平・・・レン
成宮寛貴・・・ノブ
玉山鉄二・・・タクミ
伊藤由奈・・・レイラ
松山ケンイチ・・・シン
丸山智己・・・ヤス
平岡祐太・・・章二

<映画『NANA』 オフィシャルサイト>
http://www.nana-movie.com/

◇NANA starring MIKA NAKASHIMA 『GLAMOROUS SKY』発売中◇
http://www.hotexpress.co.jp/review/domestics/mno/nana_glamoroussky.html

<中島美嘉 オフィシャルサイト>
http://www.mikanakashima.com/

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