| 凄まじい音と光の洪水を背中から浴びながら、その小さな体からあらゆる感情を絞り出すように歌い叫ぶOLIVIA。「Thank you,Tokyo!」と、ゴキゲンな様子で挨拶をする姿からも最近のOLIVIAの勢い、心が開かれていっているのを感じさせる。思い切り歌い叫んで、暴れ回って、その上で笑えるタフさ。オープニングから凄まじい声援と拍手が彼女に送られる。そして3曲目、早くも『a little pain』。復帰後第一弾シングルにして自身最大のヒット曲を魂の乗った声で歌い上げる。激しい音のうねりと光の海の中で熱唱する彼女の姿と声にただただ僕らは見とれていた。そして驚いたのが、この後に披露された『Color of your Spoon』。初期のOLIVIAの楽曲群の中において、しっかりと今の彼女のリアルな音楽性の伏線として大きな存在感を見せていたこの曲を『a little pain』からの流れで聴くと、OLIVIAというアーティストがあらゆる困難に苦悩しながらも一点の方向をずっと見つめながら生きてきたことがよく分かる。そして極めつけはこれ、『tears&rainbows』。OLIVIAの真骨頂とも言える、実にドリーミーで聴く者をトリップさせるだけの世界を創り出しながらもメロディはめちゃくちゃ美しいからしっかり感動も与えられるという、離れ業をライブにおいても100%体現してみせた。
「人はノンフィルターで物事を見なければいけない」。これは音楽活動復帰後のOLIVIAがよく口にしている言葉だが、なんとその意味を込めた曲があると言って、彼女は6年前のヒット曲『Dress Me Up』を歌い出した。一度は振り返ることを躊躇ってさえいたこのナンバーを全身全霊で歌い叫ぶ彼女に、かつては否定していたモノを肯定する力までも持ち始めたことを読み取った。アレンジはとんでもなくヘヴィでゴシックなモノにはなっていたが、これは意味深い進化である。で、そのまま畳み掛けられる『Under Your Waves』『Blind Unicorn』といった、完全にその可愛らしい出で立ちとは反比例した、破壊的で攻撃的で、あらゆるモノを飲み込んでしまいそうな強烈なナンバーを彼女は命懸けで祈るように歌い上げ、壊れた玩具のように歌い狂った。

「アニメ『NANA』のTRAPNESTの音楽担当になりました!」と、嬉しそうに口にするOLIVIA。そして彼女はその『NANA』の第二弾エンディング曲『Starless Night』を歌い出す。ハッキリ言ってCDの何倍もの迫力と感情が大爆発したプレイソング(祈りの歌)をこの日この場で僕らは体感することができた。まだまだ世間的には知り渡っていない彼女の強靱なエネルギーと創造の泉の深さ。続く『Recorded Butterfly』では、そのアイデンティティを剥き出しにしたまま素晴らしいライブパフォーマンスを展開。みんなの度肝を抜いた。そして、初めてのL.A.でのライブが決まったこと(この日のライブの二日後にL.A.で開催された【PACIFIC MEDIA EXPO】でのライブ。彼女は全13曲を熱唱!小さい頃からの夢のひとつを叶えた)を嬉しそうに語ると、今度はその喜びを全身全霊で表現しながら『Wish』を快唱。OLIVIA史上最高の開放感をこの会場に生み出してみせた。で、みんなが完全に魂を剥き出しにしたところで、OLIVIAの猟奇性が物を言う『Spider Spins』と『Devil's in me』の畳み掛け。完璧。
アンコール。バンドのメンバー紹介もかつてない程に微笑ましい空気。で、そんな仲間たちと来年リリースするアルバムの収録曲をいち早く披露。そのナンバーを初めて聴かせてもらった感想だが、瞬発力と耐久力の両方を兼ね揃えた楽曲。とだけ今の時点では記しておこう。そんな新しい世界への扉を次々とこじ開けていく彼女の力強さを体感させてもらった後は『alone in our castle』。物憂げに悲しい影をその表情から落とす少女。そんな印象を与えていたこの曲も今夜は、希望の光に包まれて悦びをその表情に覗かせる印象を与える。もう怯える必要はなくなったんだ。安心して羽ばたきなさい。これが映画ならそんなセリフも少女に向けて囁かれそうな、そんな劇的なエンディングであった。
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OLIVIA new mini album
『The Cloudy Dreamer』
2007.1.17 In Stores
CDのみ: CTCR-14511 \1,800(tax incl)
CD+DVD: CTCR-14510/B \2,300(tax incl)
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