宇都宮隆をセンターに、その左手に小室哲哉、その右手に木根尚登。もうその画だけで今にも泣き出しそうな表情の人、多数。そんなえらい興奮モードだったのに、小室がド頭に『Still Love Her』のイントロを奏でだしたもんだから、もう開始一秒で、もうなんかたまらない気持ちになった。木根のハーモニカの音色がやさしく僕らを包み込むと、いろんな想いと思い出が頭の中を埋め尽くしていく。次の曲は『Here,There&Everywhere』、立て続けに今の季節にピッタリな、切なくもその胸をときめかせるナンバーが披露される。嬉しそうにその腕を振り上げて、宇都宮と共にその歌を口ずさむオーディエンス。
「3年ぶりですかね、この3人が集まったのは。TM NETWORKです」「今日はいろんな曲を用意してます。シングル多いです」と、いちいち言うことが全部嬉しい(笑)。そして『We Love The Earth』、早くも会場には幸せな一体感が生まれる。「君に会うために生まれた、愛するために生まれた」と、誰もが口ずさんでいたその光景はとても美しく、この会場をやさしさで埋め尽くしていた。そして小室がピアノの前に腰掛けて奏で始めたイントロダクションは『Human System』。改めてこの曲の斬新なプロダクションとクオリティの高さをビシバシ感じながら、もちろん最後はみんなで大合唱。もう今日はすべてがスペシャル、すべてがハイライトである。そして会場の時間が一瞬止まって「レボリューション」というフレーズ。もはや涙なしでは聴けない『Seven Days War』が披露された。少年時代の葛藤、焦燥、苛立ち、仲間、夢が頭の中を駆け巡る。そしてラ〜ラ〜ラ〜ラ〜♪の大合唱。あれから十数年の歳月の中で置き忘れてきたモノが次々と蘇り、それと同時に、変に凝り固まってしまった心が溶けていく感覚をおぼえる。
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相変わらずの・・・いや、年齢を重ねた分、より面白くなった3人の妙なMC時の掛け合いを楽しんだ後(笑)、TMの新たな息吹、新たな生命『N43』が披露される。3人の温度と感情がしっかりと伝わってくる良い曲。そして、満天の星空の下、聞こえてきたのは『Telephone Line』。何年経ってもロマンチック。でも木根、一部ミスして後から宇都宮にツッコまれる(笑)。そして話は、一回だけ出場した「紅白歌合戦」で、宇都宮がミスした話に(笑)。でもなぜか、あのとき、宇都宮が舌を出したことによって「アイドルになれた」と、不思議な擁護をする小室。そして実は自分も今日、相当数ミスをしていることを暴露(笑)。で、小室の「こっからは大丈夫」という言葉の後、ライブは後半戦へ。曲はこれも涙なしでは聴けない名曲『BEYOND THE TIME』。広大なる宇宙へ誘われる僕ら、そして更に宇宙を超えて僕らは天国へと誘われる。『WILD HEAVEN』。とにかくクールでキザなあのセリフもバッチリ決まり、彼らと僕らは高揚していく。そして一度、上昇気流となった今宵のライブは、そのまま立ち止まることなく、どこまでも高く高く舞い上がっていく。曲はノンストップで『Be Together』!今年観たホールクラスのライブで最大の盛り上がり。宇都宮がターンを決めて「Be Together!Be Together!」とみんなと歌い叫べば、木根はギターを奏でながらステージ上を全力疾走。“楽しい”という感情だけがこの空間を埋め尽くしていく。
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そして始まる小室のソロ。『CAROL』の奏でからそれは始まった。自身を囲むすべての楽器を駆使しながら彼はひとりで『CAROL』組曲を、そしてそこから広がるスリリングな世界を、フルオーケストラ・レベルの巨大な存在感でもって展開。そこから流れるように曲は『TIME TO COUNT DOWN』のイントロダクションへと繋がり、吹き上げる白煙と共に今日一番ヘヴィなサウンドが炸裂!で、畳み掛けるように曲は『Self Control』へ。「Self Control!」と歌いながら誰もがその手をステージにかざす、美しい光景が目の前に広がり、その後、そうる透の圧巻のドラムソロから曲は華々しく『WELCOME BACK 2』へ。「Get Wild and tough」「Love Train」「Self Control」「Human System」なんていうフレーズも飛び出し、新曲ながらも会場中のファンの琴線を刺激していく。まるで自分たちと、そして共に同じ時代を歩んできた君たちの歴史を丸ごと詰め込んだかのようなその曲を最後に彼らはステージを後にした。