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TOKAI SUMMIT'09 ライブレポート

7/26 Live Report

【TOKAI SUMMIT'09】
2009.07.25(SAT)
三重県桑名市ナガシマスパーランド芝生広場特設ステージ
SEAMO
KAME&L.N.K
福原美穂
2BACKKA
清水翔太
AYUSE KOZUE
伊藤由奈
西野カナ
ET-KING
TARO SOUL
キマグレン
AZU
Diggy-MO'
エイジア エンジニア
HOME MADE 家族

7/25 ライブレポート

 開演30分前に突然の雷雨。観客が屋根を求めて会場の外へと走っていくハプニングが起こる。このまま中止……?なんていう最悪のシナリオも頭を過ぎったが、開演予定時刻の15時には雨はパラつく程度で、太陽も頭を覗かせていた。気付けば、超満員のオーディエンスが次々とスクリーンに映し出される出演者に大きな拍手と歓声を上げていく。そして2日間計10時間以上にわたる【TOKAI SUMMIT'09】の発起人・SEAMOがまさかのトップバッターとして登場!  彼は怪しいバスローブとサングラスを着用して、いつの間にか会場を強く照らしていた太陽によく似合う、ハイテンションなラップを刻んでいく。そして白と緑でデザインされた爽やかなストロングスタイルに変身、更に『天狗〜祭りのテーマ』でその天狗は超デカくなって、ついでに鼻の先端から液体をぶっ飛ばしていく。ヒップホップシーン随一のお祭り男、及び下ネタ隊長の傍若無人ぶりにみんな大爆笑しながら熱狂の渦を生んでいく。で、ここまでハレンチな(笑)パフォーマンスを見せておきながら、次の瞬間にはAZUやAYUSE KOZUEとラブソングをデュエットしたり『マタアイマショウ』でちょっぴり涙を誘ったりするのだから、流石である。

 こんがり日に焼けた福原美穂が笑顔で登場。しかもいきなりサンディ・トムのカバー『I Wish I Was A Punk Rocker』をアカペラで歌い始め、会場中の鳥肌を誘う。ここはウッドストックか?と思わせるほど、なんかすげぇもんを実にナチュラルに見せていくのがこの人の凄いところだ。しかも最高にグルーヴィンなバンドサウンドと共に「Ah 憎んで憎まれてずっと―――」と『CHANGE』を畳みかけ、もうとにかくこの光景と音楽のすべてを楽しみ上げるように歌い叫んでいく姿はホンモノである。「みなさん凄いパワフルで」とMCで言っていたが、それは完全にこっちのセリフであった(笑)。大空に向けて「すぐに泣いちゃう悪い癖も 忘れないで」と失恋の傷を吹き飛ばすように歌い飛ばした『HANABI SKY』もとても彼女らしくて、笑いながら泣きそうになる。そしてエモーショナルかつスマイルいっぱいの彼女のライブは、ラスト『ANYMORE』でこの日最初の大合唱を生み出すのであった。

 今をときめく清水翔太。なんてありがちな表現をしてみたが、そしてほんと今更ではあるのだが、このほとんど少年のような小さな体から絞り出される歌声を初めて生で聴いて思ったことは、なんで日本人がスティーヴィー・ワンダーやベイビーフェイスの声を出せるんだ?っていう率直な疑問と衝撃。派手な演出やパフォーマンスなど要せずとも、その声だけであっさり会場を唸らせる姿は、稚拙な表現で申し訳ないが、格好良かった。歌の力だけを真っ直ぐに信じて生きてきた者のステージがそこにはあったのだ。

 続いて赤いサマードレスに身を包んで現れた伊藤由奈は、会場の喧騒をよそにアカペラであの伝説の名曲『ENDLESS STORY』を強く優しく歌い上げ「アロハ〜」と満面の笑みで挨拶。そして「今日は盛り上がるようなライブにしたい」と四つ打ちアッパーチューン『Brand New World』を披露し、これに相当気持ち良くなったのか、彼女は「みんな大好きだよ!」と突然ラブリーな告白で観客を驚かせ、会場のテンションを一気に上昇させた。その後もラテンフレイバー溢れるナンバーでみんなの腰を揺らし、腕を揺らし、途切れることのない笑顔を会場に咲かし、ラストは誰もが知る、名バラード中の名バラード『Precious』で1万人の視線と心を釘付けに。

 演歌を序曲にひとりひとりステージに登場する、いつものハッピ姿でものごっつ気合いの入ったET-KING。ぐるぐる回る辺り一面のタオルに興奮しながら『べっぴんさん』で大はしゃぎし、今日ここまでで一番の盛り上がりを生んでみせる。「ヴァイヴス満タンでやってきたんで」とやたら笑顔のメンバー一同は、いつもそばにいる大切な人を何回でも何回でも好きになれる瞬間があるんだと『新恋愛』を、ここにいるみんなが幸せになれるようにと何の迷いも衒いもなくお届け。結成10周年の浪速魂を見せつけてくれた。更には、突然の大雨を『晴レルヤ』を歌って止ませるという神業もやってのける。

 で、そのET-KINGに勝るとも劣らず、みんなの両腕をとにかくよく揺らしたのがキマグレン。ISEKIとKUREIがステージに立ってそこに音楽が流れれば、場所が逗子であろうが東海であろうが真夏の楽園を生み出せることを証明。とにかく「一緒に歌おう」と「ありがとう」を連呼し、どこまでも爽やかに夏のひとときを演出するのであった。そしてラストはお馴染みのコール&レスポンスといつもより速いテンポのアコギを奏でて、大ヒット曲『LIFE』を披露。天井知らずのテンションでもって見事な大合唱、ハッピーグルーヴを生み出した。

 スタンドからマイクをぶんどり「みんな行くぞぉぉぉ!!!!!」と、まるでロックシンガーのように我々を熱狂させるDiggy-MO'は、まるで機械のように声色を自由自在に変化させながらグルーヴィンな空間を創造。鍵盤とDJが生み出す生トラックの上で、リズムそのものとなるラップを畳み掛け、ヒップホップの常識を凌駕したセッションを見せつける。オーディエンスに一切媚びない、ハイレベルなクリエイティビティを誇るパフォーマンス、そいつをとにかく全身全霊で彼は行っていた。そして満を持しての『爆走夢歌』である。「魂よ!アァァァァァア!」の叫びに今日の疲労もどこへやら、僕らは大いに鼓舞しまくるのであった。

 「晴れ渡る空を見上げて―――」とMICROが歌って天を見上げると、今日気まぐれに会場を荒らした雨雲は散っているというドラマティックな自然演出も手伝って、本日のトリ・HOME MADE 家族のアクトも素晴らしい盛り上がりを見せた。しかも塾長SEAMOを呼び込んでの『fantastic 3』まで飛び出して、会場には今日一番の一体感が生まれる。初の大トリを取らせてもらえたことに感謝を述べた後「みんなの今日一番の声を聞きたい」と『サルビアのつぼみ』を共に大合唱。更にアンコールでは「それぞれの地元を想ってほしい」「これやんなきゃ終われないでしょう」と【TOKAI SUMMIT'09】のラストソングに相応しい『HOME SWEET HOME』で再び大はしゃぎである。そして最後の最後にはもう一度SEAMOも現れて、打ち上がる花火を1万人と共に嬉しそうに眺めるのであった。

HOME MADE 家族
Live Report:平賀哲雄
Page Design:佐藤恵
Photo: 安良城信