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Distance

Distance

宇多田ヒカル

発売日:2001.03.28
TOCT-24601
TOSHIBA EMI
\3,059

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 この日本で800万枚を売り上げ、今なおその数字を更新し続けているアルバム「First Love」。宇多田ヒカルのこの前作に否定的な言葉をぶつけるのは不可能な話。ただ、今作「Distance」は「First Love」からの飛躍的な“成長”を体全身で表現している作品と言える。いつの間にこんなにバラエティにとんだ楽曲センスを身につけたのか?例えば、今作の5曲目に収録されている「ドラマ」や、9曲目に収録されている「蹴っ飛ばせ!」、一度耳にしてもらえば、もはや“R&B女性シンガー”というカテゴリーに彼女を納めることは出来ないと言うことを理解してもらえるだろう。「First Love」の延長線上に「Distance」のような作品が出来ることをイメージする事など誰も出来やしない。数多く存在する音楽評論家も「宇多田ヒカル=○○○」のような定義を打ち出すことはもうできないだろう。僕らの想像の許容範囲を超えた作品が今作「Distance」なのだから。
 想像の許容範囲を超えたのは、何も音楽性だけではない。彼女の一曲一曲の作品に込められたメッセージ性も今作を語る上では絶対に欠かせない。16歳でデビューを飾った当時から、彼女がメロディに乗せるメッセージは年齢相応ではない大人っぽさがあった。しかし、今作はその言葉を受け止めた人々に突き刺さるほどの強さ、感情を揺さぶらせる力が加わっている。その歌のうまさ、日本人らしからぬ楽曲センスの素晴らしさが先行する彼女だが、今彼女を支持する人々が注目するのは、その力あるメッセージ、「傷つき易いままオトナになったっていいじゃないか」、こういったフレーズが宇多田を若者の音楽にとどめないのだ。
 前作もベタボメした記憶があるが、今回はそれ以上のベタボめようだ。我ながら良くほめていると思う(笑)。こんなにほめたくなってしまう作品が完成したのは、前作が売り上げた800万枚のプレッシャーや、同日にエイベ○○スが強力盤を3枚もリリースしてくる恐れのせいではないと思う(笑)。彼女はどうしようもなく「宇多田ヒカル」が好きなのである。それが、「Distance」のような素敵なアルバムを完成させることの出来た最大の理由だ。(REVIEW:Tetsuo Hiraga)

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