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Wait&See〜リスク〜

Wait&See〜リスク〜

宇多田ヒカル

発売日:2000.04.19
TOSHIBA EMI
TOCT-22070
\1,260(tax in)

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 日本に少なくとも800万人近くは存在する宇多田ファンの98%以上は、「automatic」で彼女の存在を知り、アLバム「First Love」をプレイヤーに置いた時に、日本音楽シーンの新しい夜明けに酔いしれたはずだ。そこには“流行”や“ブーム”などといった軽々しい言葉では言い尽くせない“楽曲のクオリティのとんでもない高さ”と“底知れぬ可能性”があった。そこから生まれた驚異的大ヒットの数々・・・。マスコミの一部は、アルバム発売以降にこの現象を“一過性”のものとしてバッシングを始めたが、主役不在の日本ミュージックシーンにおいて彼女の存在は必要不可欠になっており、誰も彼女の才能が生み出した結果を下卑することは出来なくなった。ただ、これだけの台風を吹き荒らす存在が長続きしないというのは、大ヒットモノの法則だったりする。それは、更に良い楽曲を作らなければならないプレッシャーや、過剰にマスコミが騒ぎ立てる事によって発生するファン離れが起きる可能性が高いからだ。ただ、彼女は覆した。それは戦略的なものでもなければ、宇多田自身が「売れる楽曲とは?」の自問自答を繰り返したわけでもないだろう。純粋に創りたい楽曲を、みんなに聴いてもらいたい作品を創り上げた。ただ、それだけのこと。今作「Weit&See〜リスク〜」は正にそれだ。
 すでに、テレビやラジオで聴いた方もいるかと思うが、もう文句の付けどころなど、どこにもない正真正銘の“素晴らしい楽曲”である。前作「Addicted to you」同様、ジャム&ルイスがプロデュースとアレンジを手掛けているためか、今まで以上に洗練された音が、幾度となくピンポイントで突き刺さる。その度に鳥肌が立ってしまうのはファン共通のはず。一度でも宇多田のメロディセンスや歌唱法に魅力を感じた人なら、この楽曲が大好きになるのは間違いない。
 また、年齢からは想像のつかない才能にデビュー当時から驚かされていたが、今回の作品は更に大人びた宇多田ヒカルを箇所箇所に発見できる。まずは「Wait&See〜リスク〜」の歌詞。恋愛だけに限らず、仕事や人間関係で頭を悩ます事のある“人間”ならば、誰しもが共感できて、励まされたりもする。いつの間に彼女はこんなに大人の感性を持つようになったのだろう?少なくとも、今までの彼女が書いてきた歌詞とは一線を画くものとなっている。また、今回も玄人ウケする2曲目、3曲目が収録されている。ひとつは「はやとちり」という曲で、こちらはアメリカ本場バリのR&Bが、少し切ない日本語詞と交わって心地よい。そして!今作の隠れキーポイント「Fly Me To The Moon(In Other Words)」!!知る人ぞ知る、1954年にバート・ハワードの手によって生まれた超名曲である。これは見事に歌い上げている彼女の姿は、随分使い古されてきた言葉かもしれないけれど“歌姫”そのものだ。
 まだまだ年齢的には“子供”かもしれないが、素晴らしい音楽やエンターテインメントを創り出すのに年齢なんてものは大きな意味を持たない。改めて、それを強く感じる。宇多田ヒカル・・・、これからもその才能を存分に爆発させてもらいたい。(REVIEW:Tetsuo Hiraga)

01.Wait&See〜リスク〜
02.はやとちり
03.Fly Me To The Moon(In Other Words)
04.Wait&See〜リスク〜(Baton Girl Mix)
05.Wait&See〜リスク〜(Original Karaoke)

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