2002.3

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this month Recommend!!


「I'M GOIN' SANE」
ERIC MARTIN

PCCY-01557
02.3.6release
1.My Disease 2.Spaceman 3.Goin' Sane 4.Free Of It 5.Marie 6.There Goes The Neighborhood 7.Carnival Of Souls 8.Untouchable 9.Bigger Man 10.Who Am I Supposed To Be? 11.Everyday 12.Fly(Japanese only) 13.In Case You Didn't Know(Japanese only)

 元MR.BIGのソウルフル・シンガー、エリック・マーティンのニュー・ソロ・アルバム!!
 まだMR.BIGのフェアウェル・ツアーも記憶に新しいがその1ヶ月後、一番乗りで始動をした形となったのはこのエリックだ。 エリックは'83年にERIC MARTIN BANDを率いデビューし'85年、'87年に1枚づつ2枚のソロ・アルバムを発表、そして'89年のMR.BIGのデビューとなる。 ポール・ギルバート、ビリー・シーンのテクニカルなプレイとエリックの歌うソウルフルでキャッチーな歌がバランスよく共存したハード・ロックで、日本をはじめとして世界的に人気を博すもポールの衝撃的な脱退により長い活動休止期間に入る。 その活動停止期間中の'98年には約11年ぶりのソロ・アルバムを発表し、新たにリッチー・コッツェンを迎え再始動した新生MR.BIGも結局2枚のアルバムで解散に至ってしまった。

 ソロとして再スタートをきる本作は、プライベート、バンド活動共に問題を抱えながら作成された前作と打って替わり、全ての事を吹っ切ったかのように、歌うことを心から楽しんでいるのが伝わってくるようなエネルギッシュなアルバムに仕上がった!! もちろんポール・ギルバートの在籍したメロディアスでエッヂのあるハードなロックとも、リッチー・コッツェンのキャッチーでブルージーなロックでもなく、100%エリックの楽しんでいる音楽が満載されている。 アルバムのクレジットこそ「エリック・マーティン」名義ではあるが、「エリック・マーティン・バンド(E.M.B.)」としてマーク・チョーリー(Ba)、マーク・ハリー(Gt)、ポール・ドア(Key)、そしてエリックのフィアンセ(!)でもあるというドラマーのデニス・マーティン(マーティン?)と記されているし、プロモーション来日もマークと一緒だということで、エリックはおそらくこれをバンドとして動かしていくのだろう(詳しくはインタビューを予定していますので、そちらを!)。 収録曲は長年作曲パートナーとしても知られているアンドレ・ペシスとの共作曲がほとんどを占め、元NIGHT RANGER〜DAMN YANKEESのジャック・ブレイズをはじめとする友人達との共作もいくつか見られる。
 アルバムは、そのジャック・ブレイズとの共作曲でモダンなヘヴィーさを持った「My Disease」で幕を開けるも、以降の楽曲はキャッチーなメロディーを持ったギター・ポップとも呼べるような曲から、どちらかというと後期のMR.BIGに近い物まで収録されている。 聴く前は、リッチー加入後のキャッチーながらもブルース色のある後期MR.BIGのサウンドに近い物を予想していたが、思ったよりもブルースは感じられなく、ひたすらキャッチーなアルバムだ。 ほんのりと哀愁味のある「Goin' Sane」や、ポップン・ロールとも呼べる「Marie」、ソウルフルな歌声のさえるエリック流ミドル・バラード(?)の「There Goes The Neighborhood」、しっとりした純粋なバラードの「Bigger Man」,「Everyday」等のメロディー/ソング・ライティング・センスはさすがのもの!! E.M.B.のメンバーにより再レコーディングされた、日本のビールのTVCM曲「Fly」も他の曲とのカラーは若干違えど良い楽曲だ。

 今後どのような活動をして行くのかは本人の口から聞きたいものの、やはりファンとしてはいつまでもMR.BIGの名を引きずってしまうしまうだろうが、とりあえず今は本人のやりたいことを快く受け止めてあげたい。 これが本作を聴いての正直な感想だ。 名盤ならずとも、上手いシンガーの歌う良質でキャッチーなメロディー満載のアルバム!!  (インタビューはこちら!!


this month Recommend!!



「CONCERTO GROSSO LIVE」
NEW TROLLS(Vittorio De Scalzi)

MICP-10294
02.3.21release
「CONCERTO GROSSO n.1」
 1.ALLEGRO 2.ADAGIO (Shadows) 3.CADENZA / ANDANTE CON MOTO 
 4.SHADOWS (per Jimi Hendrix)
5.IN ST.PETER'S DAY
「CONCERTO GROSSO n.2」
 6.VIVACE 7.ANDANTE (Most dear Lady) 8.INTRO A MODERATO
 9.MODERATO (Fare you well dove)
10.LE ROI SOLEIL 11.UNA MINIERA 12.PRELUDE / SIGNORE, IO SONO IRISH 13.WINGS 14.Dreams And Tears (bonus track)
イタリアン・プログレッシブ・ロック界の至宝、NEW TROLLSの30年前にリリースされた名盤「CONCERTO GROSSO n.1」及び「〜n.2」が生オーケストラを従え見事に再現された奇跡の'01年収録ライブ・アルバム!!

 既に輸入盤で入ってきておりプログレ・ファンの間では話題沸騰中となっているライブ・アルバムの更に新曲1曲をボーナス・トラックに加えた日本盤。 元々、この奇跡のライブ音源はイタリアの新聞社La stampaが読者向けに限定販売したものだったらしい(我々日本人にとってはこの販売形態はピンとこない)が、あまりに素晴らしい内容と話題性で輸入盤でも出回るようになり、とうとう日本盤までもがメジャー流通を持つマーキー・アヴァロンからリリースされることになった。 この大評判ぶりで一時期はNEW TROLLSの来日公演の話までもが上がったというのだが、こちらの方はどうやら無くなってしまったらしい。

 本作はヴィットリオ・デ・スカルツィ(Key,Vo,Flute,Gt)のソロ名義的なクレジットがされており、他のメンバーは元LATTE E MIELEのドラマーやLABYRINTH(もちろんイタリアン・メタル・バンド!)のベーシスト等がつとめている。 そしてこのライブを行うきっかけとなったのが、元メンバーでもありその後クラシック畑へと転向していったマウリツィオ・サルヴィとヴィットリオの再会だという。 そのマウリツィオが音楽監督とオーケストラの指揮を担当する事で実現となったようだ。

 オーケストラの調律音から、あの胸を締め付ける切ないヴァイオリンの旋律が聴こえ始めると、ドラマティックにバンドが加わりそのまま「Concerto Grosso1」の「Allegro」から「Shadows」までと「〜n.2」の「Vivace」から「Moderato」の、それぞれのレコードのA面が一気に演奏される。 この組曲を当時のファンのみならずクラシカルでドラマティックなサウンドが好きなリスナーならば興奮しないでは聴いていられないだろう!! NEW TROLLSの本質でもあるヴォーカル・ハーモニーも忠実に再現されている点も嬉しい要素だ。 そして、もう一つ注目したいのが2曲のスタジオ録音の新曲!! 2分弱のアコースティックな小曲「Wings」も素朴な佳曲だが、日本盤にしか収められない「Dreams And Tears」の叙情的なバラードは圧巻のひとこと。 感動的なヴォーカル・メロディーから劇的にバンドが加わり、泣きのギター・ソロへと流れる様は鳥肌もの!! おそらく今現在のNEW TROLLSのサウンドなのだろうが、これ一曲で新作への(って制作予定があるのかは不明だが)期待が一気に膨らむほどの素晴らしい楽曲だ!!

 現代的なドラムやギターのサウンドによって、アナログ時代のリスナーにとっては当時のパッションや深みが感じられないという意見もあるのだろうが、そんな贅沢な(!)不満はさておき古い音質に馴染めなく、'70年代の音楽にあまり触れることの無かった若いリスナーにとっては絶好の機会だと思う。 クラシカルでドラマティックなサウンドが特徴のイタリアン・メタル・シーンに注目しているメタル・ファンも、彼らのルーツでもある同じイタリアで'70年代から活躍するこのNEW TROLLSの音を、特にこの「Concerto Grosso」は絶対気に入るはずだ!! クラシカルでドラマティックで、美しいメロディー/楽曲を好むリスナー、もしくは昨年のイングヴェイのオーケストラとのライブで新しい感動を覚えたファンは是非聴いてみてほしい!!! 最後にもう一度、必ず日本盤をね!

HARD ROCK,HARD POP,AOR,ROCK'N ROLL


「DISC-CONNECTED」
LOUD & CLEAR

MICP-10291
02.3.21release

 80'Sアメリカン・メロディアス・ハードの正統的後継バンドの4年半ぶり2ndアルバム!!

 '97年にアルバム「LOUD&CLEAR」でデビューし、グランジ・ブームの最中にも関わらず往年のアメリカン・メロディアス・ハード・サウンドで日本のファンの注目を浴びてから早5年近く時が経った。 デビューの翌年にはシンガーのジェス・ハーネルがソロ・アルバムをリリースするが、それ以降めっきりと情報が無く、きっとファンの頭の中からも姿を消しつつあったのではないだろうか。

 デビュー作リリース時のリズム隊は脱退してしまいベースはギタリストのチャックが兼ね、新たにアレックス・トラックなるドラマーが迎えているも、音楽性は全くと言って良いほど変わっていない期待通りのサウンドを本作でも聴かせてくれている。 ここ最近では、LOUD&CLEARがデビューした'97年と比べるとメロディアス・ロック系のバンドのリリースが遙かに多くなっているので本作はデビュー時ほどのインパクトは無いが、楽曲自体は相も変わらず良質でフックに富んだメロディーを満載している! 活動自体は80年代から続けているらしく、安定したソング・ライティング力はさすがのもの。 全てのメロディアス・ロック・ファンはアルバムのオープニングを飾るアップ・テンポ・チューンの「Disc-Connected」を聴いた瞬間、思わずニヤリとしてしまうだろう。 ミドル・テンポの「Fly Away」や「Time To Let Go」,「If It Takes All Night」ではメロディーの組立やコーラスの入れ方がHAREM SCAREMのアルバムの中の“決して目立つ位置にはないけれども、アルバムの善し悪しを印象づけるのに重要な佳曲群”に通じるものがあり、本作でもまた重要な役割を果たしている。 メロディアス・ロック・ファンは聴いて損のない好盤!!


「LIVE 2001」
JOURNEY

02.2.20
SIBP12
DVD商品
 どうやらニール・ショーン(G)がサミー・ヘイガー(Vo)とのプロジェクトを本格的に始動させるようで、僕の大好きなJOURNEYの今後にいささかの不安を覚えていたが、その不安を取り除いてくれるライヴDVD(ビデオも)が発売されているので紹介したい。

 内容はと言うと、現時点での最新作である「ARRIVAL」をサポートするツアーの模様を収めたものになっており、「Separate Ways」でスタートするセット・リストは文句なしのベスト選曲!! 終盤の「Any Way You Want It」での大合唱をはじめ、老若男女問わず、歌うは、踊るはの熱狂に感動してしまう。また、「All The Way」の熱唱をはじめ、スティーヴ・ペリー不在を微塵も感じさせない歌声を聴かせてくれるスティーヴ・オウジェリーの健闘も見事で、ハードなインスト・ナンバーやラテン・ナンバーも織り交ぜたステージ100分は一気に楽しめる。

 アメリカが最も愛したハード・ロック・バンド、JOURNEYは永遠に不滅です!!!!!!
(Yosuke Takahashi)

「HYPNOTICA」
EMPIRE

KICP-862
02.3.6release

HEAVY/POWER METAL,様式美


「WITCH DANCE」
LAST TRIBE

MICP-10292
02.3.21release

 現MIDNIGHT SUNのテクニカル・ギタリスト、マグナス・カールソン率いるLAST TRIBE、早くも第2弾!!!
 デビュー作である前作「THE RITUAL」が期待以上に素晴らしいメロディアス・ヘヴィ・メタル・アルバムで、MIDNIGHT SUNのアルバムとは比べられない程に弾きまくるマグナスの実力にも驚かされる内容だった。 2作目の本作は、前作からわずか9ヶ月のインターバルでリリースされるにも関わらず、更に内容の濃い充実した作品に仕上がっている。

 マグナス以外のメンバーで前作から引き続き参加となったのは、ARCH ENEMYのクリストファー・アモットのプロジェクトARMAGEDDONのシンガー、リカルド・ベントソンのみで、リズム隊がディック・ロウ(Ba)&ハイメ・サラザール(Dr)に交代している。 マグナス自信がこのプロジェクトは100%自分のバンドだと語るように、彼の目指した、“よりプログレッシブな音楽”にするためにこのメンバー・チェンジは必要だったのだろう。 特にハイメはMIDNIGHT SUNの他にも、スウェーデンが誇る現代プログレッシブ・ロック・バンドFLOWER KINGSのドラマーとしても活躍しているので彼の実力は折り紙付きだ。
 楽曲自体はより複雑なものになり、殆どの曲が5分から6分台と長めだが、前作でも感じたヴォーカル・メロディーの良さは本作でも見事に継承されている。 プログレッシブなヘヴィ・メタルというのもあるのだろうが、歌メロののせ方がARMAGEDDONのそれに似ているので、歌メロはもしかしたらリカルドによるものかもしれない。 クレジットが無いので詳細は不明だが、どちらにせよよく練られたメロディーだ!! 前作には様式美系からスティーヴ・ヴァイ系の楽曲やギター・プレイがあり、バラエティーに富んでいたが、本作は的が絞られたサウンドに仕上がっておりマグナス自信、今後もこのバンドを続けていくのだろう。

 すべての曲が佳曲ながら、「Witch Dance」,「Bring Out The Brave」,「Wake Up The World」,「Dreamer」などは日本人好みのキャッチーなメロディーを持っており特にお薦め!! アンレンジのしつこさがメロディー/楽曲の良さを損ねてしまっているのではと感じる場面を所々あるが、まぁ好みの問題だろう。 聴き応えのある良質なヘヴィ・メタル・アルバム!!


「SONGS OF SILENCE LIVE IN TOKYO 2001」
SONATA ARCTICA

MICP-10290
02.3.21release

 若手メロディアス・パワー・メタル・バンドの頂点に立つSONATA ARCTICAの白熱した来日公演を収めたライブ・アルバム!!

 ここ数年では滅多にない程の動員数と盛り上がりを見せたという2001年の初来日公演のエネルギッシュなパフォーマンスがひしひしと伝わってくる好ライブ・アルバムだ。 来日中にシンガーのトニー・カッコが喉のコンディションを崩し、高音部を歌いにくそうにしているのが一聴して分かるが、どっかのバンドみたいに“高音域を多用するサビをオーディエンスに任せる”というのは一切無く、喉に引っかけて声を歪ませるなどして何とか凌いでいるのがかえってオリジナル・テイクとはまた違った味を出し、ライブ・アルバムならではの生々しさも醸し出している。 楽器隊の演奏も所々に若さが見られるが、突っ込むような程ではないし(デビューした年のミニAL「SUCCESSOR」に入っていたライブ・テイクは思いっきり若かったが)、特にヤニのプレイは安定しており原曲とは違ったアレンジを見せたり「False News Travel Fast」のアウトロではSTRATOVARIUSの「Speed Of Light」のリフにすり替えて見たりと余裕も見せる。 セット・リストも良く考えられており、2枚のアルバムからのほぼベスト選曲(「San Sebastian」がないのは残念!)で良質なメロディーの楽曲を流れ良く聴くことができる。 今となっては、ここまでオーディエンスが一緒に歌える(歌ってくれる?)バンドもあまりないのでは!? 数千のコーラス隊と歓声には思わず鳥肌が立つ。

 日本盤初回生産分のみ「Blank File」,「Land Of The Free」のライブ(本編CDとは音質とミックスが違う!?)とデビュー作路線のミドル・テンポの佳曲で日本未発表だった「Peacemaker」を収録した3曲入りボーナスCD付き!! 誰もが気になるであろう、マンガチックなアート・ワークは女性ファン向け!?


「F.U.S.E.」
SABER TIGER

VPCC-81423
02.3.13release
 本作は基本的には前作「SABER TIGER」の延長線上にあるサウンドだが、下山武徳のアグレッシブなストロング・ヴォーカル・スタイル面をさらに活かしたヘヴィな作品に仕上がっている。 一聴すると初期から支持するファンにとってはこのヘヴィなサウンドに困惑するかもしれないが、光るメロディーがタイミング良く繰り出される事によって、聴き込めば聴き込むほどに旨みのでてくる味わい深いサウンドだ。 

 特にアルバム前半はチューン・ダウンしたギター・リフが曲を引っ張っていく一聴して“重い”と感じるヘヴィな楽曲が多いが、どの曲もサビもしくはBメロでフックのあるメロディーが顔を出し、文字通り楽曲に良いフックをもたらしている。 このアグレシッブさとメロディアスな部分との調和が本作のタイトル「FUSE(融合する)」が意味するものなのだろう。 両者を上手い具合に融合させるのは至難の業であろうが、洗練された見事なサウンドを築き上げてしまうセンスはやはり世界レベルであると同時に世界的に見てもA級に位置するものだ。

 下山のとてつもない気迫が感じられるアグレッシブなA,Bメロから一転してフックのあるサビ・メロへと流れる「屈辱」は、本作のサウンドを表したオープニングにふさわしいチューン。 ヴォーカル・エフェクトをかけ、アグレッシブで狂気すら感じさせる「RED SHADOW」は、そこんじょそこいらのデス・メタル・バンドをも凌ぐサウンド。 ANNIHILATORを彷彿させるスラッシュ系のギター・リフと気分を高揚させてくれるサビのメロディーが印象的な「Reflecting 〜」,「Trap And〜」。 アグレッシブさを抑えた下山の表現力の豊かさがうかがえ、終始メロウなメロディーを持った「Myself」,「Sleep With〜」。 シングルにもなった「Eternal Loop(clear)」は(男の?)哀愁を感じさせる下山の歌唱力が光るSABER TIGER流パワー・バラード。 と、聴き所も多い。

 2000年に入ってからヘヴィさを持ちながらもメロディーの光る歌を聴かせるバンドが世界的に成功しているが、本作はそんなシーンに対するSABER TIGER流現代ヘヴィ・メタルを啓示したかのようなサウンドだ!!
 アルバム前半から中間にかけての楽曲に比べると後半の楽曲のメロディー導入部の魅力に欠け、インパクトもその分薄れるのが唯一の汚点だが、“バンド”として進化を続けていくSABER TIGERの今後に大いに期待を持たせるアルバム!! 初回生産分のみボーナス・トラックとして「A Boy 〜」のライブ・テイク収録。

「TALES OF A TRAGIC KINGDOM」
SUPREME MAJESTY

KICP-863
02.3.6release

PROGRESSIVE ROCK/METAL,SYMPHONIC ROCK,INSTRUMENTAL


「THANK YOU 2」
MICHAEL SCHENKER

CRCL-4799
02.3.21release

 「神」マイケル・シェンカーのアコースティック・ギター・インスト・アルバム第二弾!!
 2000年になってからの「神」のインスト・アルバムへの創作意欲は凄い。 「ADVENTURES OF THE IMAGINATION」,「DREAMS AND EXPRESSIONS」,そして本作「THANK YOU 2」、そしてもう既に「THANK YOU 3」がネット販売のみでリリースしているというのだから、今までのアルバム制作ペースからは考えられない程のスピードだ。 「神」は人間関係を断ち切ったときに、もしくは正常な関係が続けられる仲間が見つかりさえすれば、素晴らしいアルバムを容易く創れてしまうのではないのだろうか!?

 本作はそんな思いをもよぎらせてしまう、美しいメロディーに満ちた作品だ!! 収録されている“音”は何本かのアコースティック・ギターのみで、それ以外なんの楽器も使われていない。 余計なものが一切無いのもあってか、美しく暖かいメロディーでさえ、どこか孤独さや哀愁を感じさせる。 もちろんギター・プレイもなんの衰えも感じさせないプレイで、特にメロディーを弾くリードに関して言えば、まさに「生命を持ったメロディー」と言え、特にヘッド・フォンで聴くとピッキングひとつひとつに感情が込められているかの如く、様々な表情をうかがうことが出来る。 曲によっては、そのまますぐにでもヴォーカル・ラインがのっかってしまうようなものや、歪んだエレクトリック・ギターに持ち替えると格好良いハード・ロック曲になるのではと思わせるものもあり、曲調もバラエティーに富んでいる。

 恐ろしくテクニカルなギター・プレイでも、奇抜なアイデアを用いた面白い音楽でも、BGMやヒーリング・ミュージック的な役目を果たすインストゥメンタル音楽でもなく、はっきり言ってすべてのリスナーに胸を張ってお薦めできるものではない。 しかしながら、これが今の「神」の等身大の姿であり、また感情が素直に表れている音楽であり、そんな現在の「神」の“言葉では人に伝えることの出来ない心情”がこのような素晴らしく美しいメロディーとしてこの世に姿を出し、音楽となっているのだろう!! きっと何よりもメロディーをこよなく愛し、音楽から伝わってくる感情を心で受け止められるリスナーは、このアルバムを最初から最後まで聴き通し、CDが停止した時にはそこいらの作品にはない特別なものを感じ取れるだろう。 ギター1本でこれだけの素晴らしい音楽が創れる「神」が故、やはりヴォーカル入りのバンド作品に期待を寄せてしまうのは当然の事だろう。


「SPLIT DECISION」
STEVE MORSE BAND

MICP-10293
02.3.21release

 元KANSAS、現DEEP PURPLE,DIXIE DREGSのギタリスト、スティーヴ・モーズのバンド名義での新作!!

 ソロ名義の前作「MAJOR IMPACTS」は、スティーヴ自身が影響を受けて来たギタリストたちへのトリビュート・ソングを11曲収めるという特殊な作品だった。 本作は〜BAND名義では'96年の「STRESS FEST」以来、6年ぶりとなるオール・インスト・アルバム。 音楽性は今更説明するまでもないだろうが、ジャズ、フュージョン・スタイルが中心ながらロックからカントリー・タッチのアコースティックなもの、ヒーリング系のものまでとバラエティーに富んだものになっている。 それもそのはずで、何でもオープニングから7曲目まではバンド用に、8曲目からラストまでの5曲はソロ・アルバム用に書かれたものを1枚にまとめたようだ。

 フュージョン・ロック系の前半では、要所要所でテクニカルでジャジーなギター・プレイが光るも、いわゆるソロ・ギタリストの自己満足弾きまくり曲ではなく楽曲重視のもの。 特に、元DREAM THEATERのキーボーディスト、デレク・シェリニアン率いるPLANET Xのツアー参加や2001年の『G3』ツアーのジョン・ペトルーシのリズム隊をマーク・ポートノイとつとめる等、多方面で実力の認められているデイヴ・ラルーのベース・プレイはスティーヴとタメを張るぐらいにサウンドの核を成している。
 アルバム後半はヒーリング・ミュージック的な効果を持った、素朴ながらほんのり哀愁味のあるメロディーを奏でるギター・プレイが魅力の楽曲が中心。 特にマイケル・シェンカーばり(?)の泣きを発散する「Moment's Comfort」には感涙。

 DREAM THEATERのジョン・ペトルーシをはじめ、現代のギター・ヒーローたちがスティーヴ・モーズからの影響を口にすることは少なくない。 DREAM THEATERファンやギター・キッズでスティーヴ・モーズのプレイをDEEP PURPLEでしか聴いたことのない人は、これを機に触れているのも良いのでは!!


http://www.disciplineglobalmobile.com/
「LEVEL FIVE」
KING CRIMSON

PCCY-01576
02.3.20release

 新たに“Nuovo Metal”をテーマに掲げた進化し続けるプログレッシブ・バンドの新曲3曲を収めたミニ・アルバム!!

 本作は2001年夏の北米公演から、新曲3曲(内1曲は日本盤バージョン)と「The Construkction Of Light」と「The Deception Of The Thrush」の5曲のライブ・テイク(新曲のシークレット・トラックを合わせると6曲)を収めたミニ・ライブ・アルバムだ。 新曲3曲を収録していることからおそらく、アルバム「THRAK」発表前'94年にリリースされた復活ミニ・アルバム「VROOM」と同じ様な意味合いを持つ作品と言っても良いだろう。

 新曲4曲(内1曲シークレット・トラック)ともインスト曲でそれぞれ、機械的なサウンドのドラム・ビートの上にシンセ音がひたすら浮遊する「Dangerous Curves」、いかにもクリムゾン的に怪しくドラマティックなオープニングから7拍子のダークなリフへと流れていくタイトル曲の「Level Five」、打ち込みのピコピコ音の上を中近東風メロディーが舞う「Virtuous Circle」、インド系(?)のメロディーが漂うアルバム「LIZARD」あたりの雰囲気を持った「(シークレット・トラックのため曲名表記なし)」、と“Nuovo Metal”をテーマに掲げた今後のクリムゾン・サウンドのカギとなるものだろう。
 さらに進化を続け、初心者にはさらに分かりにくくなって行くKING CRIMSONだが、それが逆にファンにとっては堪らないバンドなのだ・・・・きっと。

DEATH/BLACK/SLASH/GOTHIC METAL,STORNER ROCK


「WAKING THE FURY」
ANNIHILATOR

CRCL-4800
02.3.21release



「KING OF THE KILL」


「REFRESH THE DEMON」


「REMAINS」

 ジェフ・ウォーターズ率いるアグレッシブ・メタル・バンド、約1年ぶりのニュー・アルバム!!
 前作「CARNIVAL DIABLOS」での来日公演はLOUDNESSとのカップリング・ツアーとなり、短い時間ながらも元OVERKILLのニュー・ヴォーカリスト、ジョー・コミューの加入により更にパワー・アップした姿をファンにアピールしていた。

 それから僅か半年後の発表となる、通算9作目にあたる本作は前作同様ジョー・コミューのストロングなヴォーカル・スタイルを活かしたアグレッシブな作風に仕上がっている。 特にギター・リフのエッヂの鋭さは過去最高のもので、オープニングの「Ultra-Motion」や「Cold Blooded」はSLAYERを彷彿とさせる程だ。 元々、カナダのバンドらしい(?)変拍子を多用するスラッシュ・メタル・バンドとしてシーンに飛び出したバンドだけに、このスラッシュ・サウンドは初期のファンには喜ばしいサウンド・スタイル(変拍子の導入が少なくなってしまったのが個人的には残念)だが、もちろんANNIHILATORの一面として忘れてはならないメロディアスな面も決して退化していないところに注目したい。 各曲のギター・ソロは相変わらずメロディアスなハモリを聴かせてくれるし、「Striker」の様なメロディアスでストレートなスピード・チューンも収録されている。 ただAC/DC的なノリのロックン・ロールの「Nothing To Me」は蛇足の様な気もするが、アルバム全体の雰囲気を壊すほどのではないし前作の様な散漫な印象を与える程のものでもない。

 僕の様な「SET THE WORLD ON FIRE」が大好きだったファンに言わせると、「せっかく歌えるシンガーが入ったのだから、もう少しメロディアスな面を活かした曲調に・・・」となるのだろうが、初期からのコアなファンに言わせれば「いや、このアグレッシブなサウンドがANNIHILATORの最大の良さだ」となるだろう。 という事で、本作はどちらかというと後者のファンにお薦め!! ジェフ・ウォーターズの「現ラインナップによる新たな意気込みでのスタート作」だという想いのこもった力作であるのには違いない。 日本盤ボーナスとして「Refresh The Demon」のライブ・バージョン収録。 最新デジタル・リマスタリングを施し、各2100円で「KING OF THE KILL」,「REMAINS」,「REFRESH THE DEMON」も同時に再発。 「REMAINS」以外はボーナス・トラックも収録。




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