「AUTUMNAL」/DARK MOOR アルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2008-
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「AUTUMNAL」/DARK MOORジャケ写
「AUTUMNAL」
DARK MOOR

08.11.19release

 スパニッシュ・シンフォニック・パワーメタルの雄、DARK MOORのニューアルバム!!

 もはや誰もデビュー時の個性的な“女性シンガー:エリサの元いたバンド”との見方はしなくなった、エンリク・ガルシア率いるDARK MOOR待望の新作。前作の仕上がりがまた素晴らしく世界的にも好評価を受け人気に拍車をかけることになったというが、まさに本作『AUTUMNAL』は前作を軽く凌ぐ充実作となった!

 いきなり聞き覚えのある有名すぎる旋律…、チャイコフスキーの「白鳥の湖」を元にした8分の大作「Swan Lake」で幕を開けるのだが、これがまた思わず唸ってしまうほどのカッコ良さ。“白鳥の湖”と聞いてしまうとゲンナリする人は多いと思うが、同曲は是非そういう人にこそ聴いて欲しい意欲作で、チープな感じは微塵もない。それもこれも、メインテーマを少しずつ展開させていくというクラシック特有の技法をバツグンのセンスで用い、しっかりと『壮大なメタルチューン』にアレンジされているからだ。また、メタルシンガーとしては決して実力派とは言えないアルフレッドの甘美なヴォーカルスタイルが、良い意味でメタルらしさを半減させており、まさにDARK MOORサウンドとして成立させているのだ。エンリクは恐らくこれを狙ってアルフレッドを起用したのだろう。そういった意味では、本作は今後のDARK MOORサウンドの金字塔的作品となることに間違いないと思う。

 いきなりオープニング1曲についてだけの解説に熱を入れてしまったが、タイトルからも想像できるように“秋”をイメージして作られた郷愁を帯まくりのメロディーも、過去最高レベルにある。また、アルフレッドのヴォーカルに絡んでくるソプラノシンガーが全編にフィーチャーされているのも、叙情性、劇的度を上げている。しかも、あくまでもバックグラウンド・シンガーとして置く事により、しっかりと焦点を定めている点もさすがだ。

 オーケストラをフィーチャーした壮大なメタルでありながらも、チープな感じはせず、あくまでも気品を漂わせているのは、エンリクが全てを計算づくで行なっているせいだろう。“常に違って聞えるように努力している”とはそのエンリクの言葉だが、肯ける。静と動、明と暗が同居する気品漂うクラシカル・メタル。素晴らしい〜、、



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