ENBOUND/「AND SHE SAYS GOLD」 アルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「AND SHE SAYS GOLD」ENBOUNDジャケ写
「AND SHE SAYS GOLD」
ENBOUND

11.4.20release

 元ZONATAのメンバー率いるスウェーデン産、メロディック・メタラー:ENBOUNDのプログレッシブな感性を持ったデビュー作!

 『TUNES OF STEEL』,『REALITY』,『BURIED ALIVE』と3枚のアルバムをリリースしマニアの間で支持された、ZONATAのドラマー:マイク・キャメロン・フォース率いるENBOUNDのデビュー作。当初はCRYSTAL EYESのジョナサン・ニーベリとマーカス・ニーグレン、ベーシストのスウェードにより、“他のロックやメタルではない音創り”を目指すバンドであったものの、ジョナサンとマーカスの2人が次々に離脱。そこへ、加入当初は17歳だったというギタリスト:マーヴィン・フローベリと、有名なミュージカル「JESUS CHRIST SUPERSTAR」やTV番組にも出演するなどのキャリアを持つシンガー:リー・ハンターが加わり、2009年に本作のレコーディングを開始したと言う。

 本作のサウンドはハーモニーと叙情性に富んだヴォーカル・メロディーが印象的なヘヴィ・メタルながら、時に予期せぬ展開をみせるプログレッシブな感性があったり、メロディアス・ハード的なキャッチーさがあったりとバラエティ豊か。バンド結成時の思惑がしっかりと貫かれている。マイクとリーが兼任しているキーボードが全編で活躍するのも特徴だろう。
 プログレ・メタルというよりもむしろ70’sのユーロロック的なアコースティカルなアレンジも目立つサウンドは、ヴォーカル・ラインの叙情性も相まり同郷のKAIPAをも髣髴とさせる。メタリックなアグレッションを持ちながら、中心となるのはリー・ハンターの豊かな表現力とそれを最大限に活かした多彩なアレンジ力。ほとんどの曲が3〜4分台にまとまっているものの、QUEEN的なヴォーカル・ハーモニーを導入しながら劇的に展開していく楽曲群は、ENBOUND独自の音楽と言えるものだ。

 メロディック・メタルの高揚感とフックのあるメロディーが印象的なリードトラック「Combined The Souls」、フィメール・シンガーをフィーチャーした叙情ロック・バラード「Frozen To Be」、極上の泣きが堪能できる本編ラストの「Me And Desire」まで、思わず聞き入ってしまう楽曲がずらりと並ぶ本作。少々強引さがあり荒削りな部分を残すものの、メロディー作りの上手さはSONATA ARCTICAの最新作を気に入るファンであれば楽しめると思う。要注目のバンドであり、洗練さを増すであろう次作に大きく期待したい。その期待値と後半の感動を踏まえ“Monthly recommend”に。

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