UNITED/「TEAR OF ILLUSIONS」 アルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「TEAR OF ILLUSIONS」UNITEDジャケ写
「TEAR OF ILLUSIONS」
UNITED

11.4.20release

 ジャパニーズ・スラッシュ・メタルの重鎮:UNITED、6年ぶりとなるニューアルバム登場!

 今年結成30周年を迎える日本のベテラン人気スラッシャー:UNITEDの新作。オリジナル・メンバーは一人も残っていないというが、初期から貫かれる世界レベルのスラッシュ・サウンドは本作でも健在。長らく理想のシンガーを探せずバンドの活動が滞ってしまったというが、理に適ったシンガーを見つけ制作された本作はまったくのブランクを感じさせず、昨今のスラッシュ・メタル・ブームのなか水を得た魚のように暴れまくっているのが印象的なニューアルバムだ。

 クウェート出身のケンシンなるシンガーは、その風貌から覗かせる期待通りのカリスマ性を持っており、表現力も豊か。サウンドからは国内産であることを微塵も感じさせないだろう。また、一聴して印象に残るのはそのサウンドメインキングだ。モダンな音圧をもって迫力あるギターリフと共に聴かれるドラムサウンドは、スラッシュ・メタル全盛だった頃のMETALLICAを髣髴とさせる。そのファットで奥行きのある音造りは、昨今にはあない実にユニークなもので、独特の迫力を生みだしているのも面白い。

 叙情的なアコースティック・ギターによるイントロダクションから流れるオープニング「Tear Of Illusions」〜「My Inner Revenge」の劇的な流れは、まさしく往年のスラッシュ・メタル精神。かと言って決して過去の焼き直しではなく、フューチャリスティックなインストから流れる「From The Evil That Is You」は実にモダンなアグレッションを放ち、ノーマル・ヴォイスをフィーチャーした10分越えの大作「Devil With Halo」では新天地を開くなど、チャレンジ精神も旺盛だ。30周年だけありソングライティングにおいては要所要所に巧みの業を感じさせ、“新世代バンド”には到底たどり着けない貫禄もしっかりある点はさすが。30年バンドを存続させられる環境を築いてきただけに、今後のポテンシャルをも感じさせる作品だと思う。

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