ANCIENT BARDS/「SOULLESS CHILD」レビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「SOULLESS CHILD」ANCIENT BARDSジャケ写
「SOULLESS CHILD」
ANCIENT BARDS

11.12.14release

 フィメールシンガーを擁するイタリア産エピック・シンフォニック・パワー・メタラー:ANCIENT BARDSの2ndアルバム!

 2006年にキーボーディスト:ダニエレ・マッツァが創設、フィメールシンガー:サラ・スクワドラーニを擁したイタリアの6人組による2ndアルバム。2010年リリースの1st『THE ALLIANCE OF THE KINGS』では“フィメールシンガー版RHAPSODY OF FIRE”と称されるとともに、昨今日本で流行のRPGメタルなバックグラウンドを持っており、「ファイナルファンタジーVIII」の主題歌「Eyes On Me」のカバーを日本盤ボーナストラックに収録したのもファンの間で話題になったそうだ。

 前作同様、オリジナルストーリー“Black Crystal Swor”に沿ったコンセプト・アルバムであり、ソレを謳うのに十分なドラマティックな楽曲群はシンフォニック・パワー・メタル・ファンの期待に十分応えるもの。重厚なオーケストレーションおよび男女混声クワイアにチープさは皆無だし、サウンド・プロダクションも申し分ない。タッピングを交えるベース&ギターのテクニカルなプレイも耳を引く。サラのボーカルに当然の如くファビオのような漢の熱さはなく(笑)、いたってストレートに歌い上げる様は時折BLACKMORE'S NIGHT的でもあったりと、本家とまた違う魅力を持っている。

 ただ、ねっとりとした歌唱がもたらすイタリアン・メタル特有の高揚感が感じられないのは個人的には少々残念な部分。例えばANCIENT BARDS版「Emerald Sord(Rhapsodyの名曲ね)」と呼べる「Broken Illusion」がいまいち盛り上がりに欠けるのは、メロディー自体の性質にプラスしてサラの歌唱スタイルのせいもあると思う。逆にエキセントリックなクワイアが印象的な「Dinanzi Al Flagello」からの「Soulless Child」や、モダン・メタルの要素が強い「Through My Veins」なんかの方がオリジナリティーがあって面白い。

 何となく良さそうなヴォーカル・メロディーだが頭の中に残りにくいのは筆者の聞き込みが足りないだけか?しかし、じっくりと聴きこむに絶えうる確かなクオリティーがあるのは間違いないし、あちらこちらで魅力的なオーケストラの旋律と壮大なアレンジを楽しめる。これは本家に引けをとらないと思う。

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