ROYAL HUNT/「Show Me How To Live」レビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「Show Me How To Live」ROYAL HUNTジャケ写
「Show Me How To Live」
ROYAL HUNT

11.12.7release

 ネオクラシカル・メタラー:ROYAL HUNT、D.C.クーパーを呼び戻し制作されたニューアルバム『Show Me How To Live』!

 今年2月、D.C.クーパーが復帰し来日公演を行うという突如入ったニュースには驚かされたが、4月の来日からわずか7ヶ月後。彼をフィーチャーしたニューアルバムをこんなに早く聴かれるとは正直思ってもなかった。そして、いざ蓋を開けると見事なこと。アンドレ・アンダーセンが完ぺき主義者だというのは有名な話だが、何をすればファンが喜ぶか、D.C.を戻して何をすべきかを完全に把握した上で創り上げた作品に仕上げている。

 ジョン・ウェスト時代には彼の持つブルージーなテイストを導入し、ここ数作ではインストパートをより複雑化させた作品を作ってきたが、本作では“あのサウンド”に徹底しているのだ最大の特徴だ。キャッチーなメロディーを全面に配しながら、クラシカルな旋律を惜しげもなく導入し、そしてアルバムをエンディングまでサラっと流れるように構築する手法は、まさに『PARADOX』でとっていたもの。ジョンやマーク・ボールズがいた時代を否定することは決してしないが、やはりD.C.の声によるROYAL HUNTサウンドはすんなりと耳に馴染み、14年の時を経て創られた本作に違和感は皆無だ。それだけお互いが相性のよい存在であることを改めて感じさせられる。

 アートワークの世界へ誘うSEをイントロに配し、その後飛び出すキーボードの旋律、そしてキャッチーなコーラスの間に絡みつくD.C.の歌。やはりここ数作では聴かれなかった“あのサウンド”の帰還が素直に喜びを与える「One More Day」。高揚感漂うメロディーが十八番の「Angel's Gone」もしかりだ。そして、シアトリカルなD.C.のバースが印象的な「An Empty Shell」や、オペラティックなクワイアが劇的さを強調する「Hard Rain's Coming」、ミカエル・アーランドソン的な哀愁味を帯びたメロディーが切ない「Half Past Loneliness」なんかは、新鮮な要素をも垣間見られる曲だ。

 『PARADOX II』はここでやるべきだったか…なんて皮肉はさておき(汗)、やはりD.C.クーパーを擁したROYAL HUNTは特別なものだ。確かに良い曲、良い作品をこれまでも創り上げてきたが、両者が揃うことで生まれるケミストリーが間違いなく存在する。ミュージシャン同士がインスピレーションを及ぼしあって初めて生まれる化学反応は、最近のバンドには正直あまり見られない。そんな本物のミュージシャン達が創り上げるROYAL HUNTサウンドが、今後どういった化学反応を生んでいくのか一ファンとしてみたい。

home album review interview alive&kickin' release info catch the move A to Z links contact