PYTHIA/「Beneath The Veiled Embrace」 アルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「Beneath The Veiled Embrace」PYTHIAジャケ写
「Beneath The Veiled Embrace」
PYTHIA

11.2.23release

 ソプラノ系フィメール・シンガーを擁するUK産メロディック・メタル・バンド:PYTHIA、日本デビュー作!

 中世音楽の女性コーラスグループ:MEDIAEVAL BAEBESのメンバー、エミリー・アリスを擁するイギリス産6人組メロディック・パワー/ゴシック・メタル・バンド:PYTHIAの1stアルバム。現在2ndアルバム製作中とのことで、それに先駆け2009年秋にリリースされた本作『Beneath The Veiled Embrace』で本邦デビューを飾るという。

 サウンドは、キラキラ系のKeyをフィーチャーした初期SONATA ARCTICA型メロディック・パワー・メタルから初期NIGHTWISH、さらにはLEAVE'S EYESのようなシンフォニック・ゴシックにも通じるもの。非常に幅広い楽曲ながら、そこに統一感をもたらすのはエミリーの透明感のあるヴォーカル。ヴィジュアルのみならずまさにバンドの看板となる存在だ。また、音だけ聞くとフィンランドあたりの北欧サウンドを思わせるが、イギリス産ということがキモ。エミリーの歌には、同じアイリッシュの血が流れるサラ・ブライトマンやケイト・ブッシュのようなポテンシャルの高さを感じさせる。

 SONATAの「Abandoned, Pleased, Brainwashed, Exploited」を彷彿とさせるメロスピ・チューン「Sweet Cantation」ではトニー・カッコとは一線を画す透明感のある歌声でオリジナリティーを発し、かと思えばアイリッシュ・トラッドの香りを漂わせるゴシック・チューン「Sarah (Bury Her)」あり、アーサー王伝説における円卓の騎士の一人を取り上げた(?)「Tristan」ではEPICAのようなドラマティック・メタルを聴かせ、ケイト・ブッシュのような妖艶さが印象的な「Oedipus」や、ストーリーテリングから流れていく勇壮な「No Compromise」ありと、様々なバンドからの影響を窺える。

 確かにSONATAからの影響もみられるが、筆者的にはEPICAや、LEAVE'S EYESなどのシンフォニック・メタル的壮大さを堪能できる本作。特にギターのアプローチの仕方や、メロディー/楽曲展開に“青さ”を時折感じさせるものの、先にも述べたとおり高いポテンシャルを持っているのは間違いない(日本盤ボーナスの、GARY MOOREの「Thunder Rising」カバーや自局のアコーステイックver.は面白い!)。今春リリース予定2ndアルバムにぜひ期待したい。その期待値も込みのスペシャル・リコメンド。

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