SERENITY/「DEATH AND LEGACY」 アルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「DEATH AND LEGACY」SERENITYジャケ写
「DEATH AND LEGACY」
SERENITY

11.2.23release

 オーストリア産シンフォニック・パワー・メタラー:SERENITY、2年半ぶりリリースする3rdアルバム『DEATH AND LAGACY』!

 EDENBRIDGEと同郷、そしてクラシックにも精通する国オーストリア産のシンフォニック・メタラーということで、否が応でも期待が高まるSERENITYの新作。これがまた素晴らしい。EVERONのオリヴァー・フィリップスがオーケストラ・アレンジを、そしてEDENBRIDGEのブレイン、ランヴァルがコーラス・アレンジを担当するなど、外部のサポートはあるものの、壮大なシンフォニック・アレンジにつつまれ、時にプログレッシブに、時に疾走をみせるサウンドは想像を上まわる仕上がり感を見せている。

 一聴して感じるのがシンガー:ゲオルグ・ノイハウザーの声質がトニー・カッコを彷彿とさせる点。まさに“シンフォニック・パワー・メタル化したSONATA ARCTICA”を連想させる。技術的にも非常に安定しており、バラード系を歌う様もご丁寧にトニーそっくり。また時にアルフレッド・ロメロ@DARK MOORのようなセクシーさを醸し出す歌声は、壮大なインストパートに決して埋もれることなく、常に存在感を放つ理想的なシンガーなのだ。
 オーケストレーションやSE、女性シンガーをゲスト(アマンダ・サマーヴィル、アイリン@SIRENIA)に迎えるなどの演出、そしてメロディック・パワー・メタルからシンフォニック・ゴシックまで幅広い楽曲は、アルバム通して集中力を途切れさせない。この手の音楽ファンを裏切らないメロディーの質感、そしてじっくり聴くに絶える緻密なアレンジは、まさに筆者の趣味ド真中だ。中盤にストーリーテリングをフィーチャーした教会音楽的インスト「Prayer (Interlude)」をはさむ点、プログレッシブなリズムアレンジのミドル・チューン「When Canvas Starts To Burn」なんかでフックをもたらす点など、アルバム構成もニクイ。

 疾走系の楽曲がもっと欲しい点、品のあるサウンドに見合わないジャケ、そして“長い”ことが若干の難点(日本盤ボーナストラック3曲が散りばめられている)だが、それもSERENITYというバンドのポテンシャルを考えての贅沢な欲求。特に大それた期待をしていなかっただけに大きな収穫だ。新旧SONATA ARCTICAファンは迷うことなく“買い”だろう!

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