GOTTHARD/「Heaven :Best Of Ballads-Part 2」アルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「Heaven [Best Of Ballads Part 2]」GOTTHARDジャケ写
「Heaven
[Best Of Ballads Part 2]」
GOTTHARD

11.1.19release

 スティーヴ・リーに捧ぐ…GOTTHARD、追憶のバラード・ベスト・アルバム

 突然入ってきたスティーヴ・リーの訃報は誰もが耳を疑う衝撃のニュースだった。しかもそれがスティーヴ自身の過失ではなく、バンドメンバーであるマーク・リン(Ba)やスティーヴのフィアンセと共に楽しんでいたツーリングの途中、バイクを停めレインコートを着用しているところに無残にも雨でスリップしたトラックが突っ込んできたのだ。仲間が数名いるなかスティーブのみが犠牲になるという、悔やんでも悔やみきれない残酷な事故であった。ロニー・ジェイムス・ディオに続き、HM/HR界における宝がまたひとつ失われたのだ。

 そんなスティーヴに捧げたバラードベスト第2弾の本作。1弾となる『ONE LIFE, ONE SOUL』との重複は「Heaven」、「One Life, One Soul」のみながら、“ベスト”と称する恥じぬ充実の楽曲郡は改めて彼らの創る楽曲の水準が高いことを証明する。そんななか本作だけに収録される「Have A Little Faith」、「Falling」のそれぞれピアノ/アコースティック・バージョンの未発表テイクをはじめ、最新作『NEED TO BELIEVE』発表後に作られたという爽快感漂う新曲「What Am I」は特にファンにとって特別な曲になるだろう。

 『HUMAN ZOO』来日時のインタビューでは、スイスで国民的バンド=ロックスターでありながらも、まったくおごらず、紳士的な応対と優しい笑顔が印象的だったスティーヴ・リー。そんな彼の人柄が投影される温かく情感豊かな歌は、“死”という事実を抜きにしても音楽を愛する人の心を動かす特別な力を持っている。GOTTHARDの音楽で永遠に残るスティーヴ・リーの魂を、改めて哀悼の意をもって感じたい。涙なくては聴けない感動的な歌声をありがとう。そして、残されたメンバーたちには是非またその神から与えられた才能をもって、我々に感動を与えてほしい。スティーヴもきっとそう願っているだろう。時間はかかると思うが、いつまでも“その日”を待っている。

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