SERPENTINE/「Living And Dying In Hi Definition」レビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「Living And Dying In Hi Definition」SERPENTINEジャケ写
「Living And Dying In Hi Definition」
SERPENTINE

11.7.20release



Living and Dying In High Definition - Serpentine
 元SHYのトニー・ミルズを擁する哀愁メロディアス・ハード・バンド:SERPENTINE、待望の2ndアルバム!

 英国メロディアス・ハードの名バンド:SHYの元メンバーであり、現在はTNTのシンガーとしてトニー・ハーネルの穴を堂々と埋めるトニー・ミルズ。そのクリアなハイトーン・ヴォイスを最大限に活かす透明感と哀愁を帯びたメロディアス・ハード・サウンドを継承し、2010年にこのSERPENTINEがデビューしたわけだが、およそ1年半ぶりとなる本作もまた良い。前作『A TOUCH OF HEAVEN』と基本路線は変わらないものの、よりドラマテイックな仕上がりとなっているのも特徴だ。

 大仰なイントロを配した6分の大作「Deep Down (There's A Price For Love)」、サビの畳み掛けるメロディーが名曲「Emergency」のような強烈なフックを生む「Philadelphia」、メロディーの展開が劇的な「Where Do We Go From Here?」などは前作であまり見られなかったいわゆるキラーチューンの部類に入るもの。ギターのエッヂ具合と疾走感は、再結成以降のSHYよりもむしろ往年期の彼らに近い。メロディーのフックといい、それを美しく包み込む奥行きのあるキーボード・サウンドといい、期待通りの仕上がりであることは間違いないし、前半の充実度は特に素晴らしい。しかし、ドラマティック路線を推し進めた感はアルバム後半に行くに連れ、少ししつこさを感じさせることも確かで、この辺はあくまで歌もの志向だったSHYとは違う。(オリジナリティー確立を目論んでいることは十分に理解できるが…)

 残念ながら、そのトニーは本作リリース後にSERPENTINEを脱退したとのことで、新しいシンガーもすでに迎え入れている。ボーナストラックとして収録された「Lonely Nights 2011」でその新シンガーの声が聴けるが、これがまた哀愁を帯びた繊細な声で哀愁メロハー・ファンには堪らないもの。バンドにとっても元SHYのトニー・ミルズを擁することで与える余計な先入観を撤廃できる良いチャンスであり、トニーなしでも十分に魅力的な音楽を創ってくれることだろう。次作にも期待したいが、もちろん本作の仕上がりも前作が気に入った方であればお勧めできるものだ。

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