QUEENSRYCHE/「Dedicated To Chaos」レビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-
「Dedicated To Chaos」QUEENSRYCHEジャケットが増
「Dedicated To Chaos」
QUEENSRYCHE

11.6.22release



Dedicated to Chaos (Special Edition) - Queensryche
 シアトル出身、プログレッシブ・メタルのパイオニア:QUEENSRYCHEの2年ぶりニューアルバム!

 カヴァーアルバムにはじまり、名作の続編となる『OPERATION:MINDCRIME II』、米兵にインタビューを行い“戦争”をテーマにした『AMERICAN SOLDIER』と、昨今定期的なスパンで話題を集める作品をリリースしているQUEENSRYCHE。デビューから30年以上経つベテランながらも、その創作意欲を途切れさせない音楽に対する真摯な姿勢と感性の鋭さはさすがだ。
 当初のステイトメントでジェフ・テイトは「21年前にリリースした『EMPIRE』の未来盤のようなものだ。非常に聴きやすいものになっている」と語っていた本作。当然ながらファンならずとも大きな期待を抱くわけだが、昨今の流れどおり我々が思い描いたものとは見事に異なる内容に仕上がっている。

 正直、サウンドを聴く限りでは『EMPIRE』との共通点は見つからない。敢えて挙げるとすれば都会的な冷たい空気感と、各曲が単体で成立しコンパクトにまとめられている点だろう。ただ、同時に出していた「今我々が持ちうる能力と現代テクノロジーを使って音楽的実験を行ってみた。是非、ヘッドフォンで聞いて欲しい」とのコメントは非常に納得できる。シンプルなハーモニーながら、サウンドエフェクトやSEが緻密で、ヘッドフォンで聴くと非常に立体的なサウンドが頭の中に響きわたる。立体的に形成されることを初めから想定して創られたような音楽だ。キャッチーさはなく、そして分かりやすくもない。じっと向き合って初めて色々なものが見えてくるという意味で、これまでにも増してプログレッシブな作品と言えよう。

 アダルトオリエンテッドな「Hard Time」やポップ・ロック的な「I Believe」、グランジ的なウネリが特徴の「LuvnU」などは比較的とっつき易い曲ながら、すべてボーナストラック。同じくBjork的なジェフの表現力が冴えるボートラ「Broken」も面白いし、シアトリカルな「Wot We Do」、普遍的なロックチューン「The Lie」とバラエティー豊かなのも特徴。本編ラストの「Big Noize」は確かに『EMPIRE』っぽいと言えばぽい。数回聴いただければわからない手ごわいアルバムだ。

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