SYMPHONY X/「ICONOCLAST」レビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「ICONOCLAST」SYMPHONY Xジャケット写真
「ICONOCLAST」
SYMPHONY X

11.6.22release



ICONOCLAST - SYMPHONY X
 人気プログレッシブ・メタラー:SYMPHONY X、4年ぶり待望の8thアルバムは2枚ぐみの大作!

 米産ながらヨーロピアンテイスト満載の叙情的かつクラシカルなメロディーと、プログレッシブかつアグレッシブなインストパートのバランスが絶妙で、プログレ・メタル・ファンから一目置かれる存在のSYMPHONY X。今回はマイケル・ロメオ(Gt)が創作意欲に赴くまま創り上げたらCD1枚に収まりきらなかったとのこと。その言葉どおり、SYMPHONY Xサウンドがぎっしりと詰め込まれた仕上がりだ。(ちなみに海外の通常盤は全9曲入りにエディットされたものらしい)
 機械的な冷たい質感の音造りを基盤に、ギターリフを前面に押し出したサウンドは前作『PARADISE LOST』の延長線上にある。“ニューアルバム『ICONOCLAST』にある音楽、および歌詞には、より暗いメカニカルかテクノロジカルなテーマがあり、『マトリックス』や『ターミネーター』のような映画からインスパイアされた”というのはマイケル・ロメオのコメント。まさにこれ以上なく相応しいサウンドだ。

 『THE ODYSSEY』で確立したヘヴィなギター・リフが全編を占め、アグレッションがSYMPHONY X固有の叙情さを優にが勝る作風は、例えばMETALLICAの『MASTER OF PUPPETS』のような劇的かつスラッシーな色合いをも持っている。マイケル・ピネーラのKeyは、これまでで最も存在感を消しているのも大きな特徴だろう。
 そんななかで、前作で言うところの「SEVEN」を彷彿とさせるキャッチーなリフが印象的な「Bastards of the Machine」や「Electric Messiah」,「Light Up The Night」、劇的なサビを導入したドラマティック・チューン「Children of a Faceless God」などは、従来のキャッチーなメロも飛び出す佳曲。そして、ピアノバックにラッセル・アレンの泣きの歌唱から“チューブラー・ベルズ”的なピアノフレーズが入るSYMPHONY X王道のプログレッシブチューン「When All is Lost」はかなりの力作で、個人的には本作のハイライトにあげたい。

 楽曲創り、インストパートのアレンジに専念したせいか、ギターソロはわりとストレートな速弾きが多く、トリッキーなプレイは今回驚くほど少なめなのも本作のポイント。たっぷりと時間をかけて聴き込むことで魅力の増す作風はこれまで以上のものであり、そういった意味では我々が求める典型的なSYMPHONY Xのアルバム。しかし、一聴して耳を引く叙情メロが少なめなのも否めない。集中力を最も要する作品だろう。まずは比較的あっさり目のDISC2から聴き込むのも一手段。

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