MOON SAFARI/「LOVER'S END」 アルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-

「LOVER'S END」MOON SAFARIジャケ写
「LOVER'S END」
MOON SAFARI

11.5.25release

 スウェーデン産、若手シンフォニック/ポンプ・ロックバンド:MOON SAFARIの本邦デビューアルバム!

 同郷のプログレッシブ・ロック・バンド:THE FLOWER KINGSのキーボーディスト、トマス・ボーディンに見出され、2005年に1stアルバム「A DOORWAY TO SUMMER」を発表。同年、サイモン(Vo,Key)&ポンタス(Vo,Gt)のオーケソン兄弟はメロディック/スピード・メタル・バンド:NIGHTSCAPEとして『SYMPHONY OF THE NIGHT』をリリース。また、2008年の2nd『BLOMLJUD』は31分の大作を配し2枚組の大作に仕上げるという、なんともクリエイティブティ豊かな6人組:MOON SAFARI。本国ではすでに昨年リリースされている本3rdアルバムをもって日本デビューを飾る。

 サウンドは爽やかなメロディーが全編を覆いつつ、随所でさりげなくも凝ったアレンジを施したプログレッシブ・ロック/ポンプ・ロック系のもの。ただ、繰り返しとなるが彼らの最大のウリである楽曲/メロディーは、80’sのメインストリームを飾ったAOR系のビッグ・バンドとタメをはれるほどのクオリティーだ。14分弱の大作「A Kid Called Panic」も徹底して情緒に富んだメロディーに溢れ、Marillionをポジティブにしたかの感傷的なバラード「Southern Belle」や、80'sヒットチューンであってもおかしくない「The World's Best Dreamers」、GENESISにも似た牧歌的メロディーが印象的な「New York City Summergirl」、本作中もっともプログレッシブ・ロックな「Heartland」など、一貫してポジティブな雰囲気のなかで曲ごとに表情を変える表現力も見事。ドラマー以外全員がヴォーカルをとる重厚なコーラスワークも、あくまでも曲の魅力を引き立たせる一つの術に過ぎない。

 ふつう、ここまで一定のリズムをキープした楽曲を並べられると飽きるが、本作はどの曲でもその美しいメロディーが見事に心を奪い続ける。これをバンドメンバー6人で創り上げる創造力には、当時スゴ腕スタジオミュージシャンによって結成されたTOTOを思わせるし、はたまたAir Supply、STARSHIPなどのヒットメイカーたちの臭いも漂わせる。時代が時代だったら"化けて"いたのだろう。ぜひラジオで大量オンエアを願いたいが、掛からないんだろうねきっと…。プログレ・メタルを期待すると火傷するが、初期のROBBY VALENTINE、VALENSIAの世界観が好きならばハマると思う。

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