VAIN/「ENOUGH ROPE」レビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2011-
「ENOUGH ROPE」VAINジャケ写
「ENOUGH ROPE」
VAIN

11.10.26release

 魅惑のカリスマ、デイヴィ・ヴェインによるVAIN注目のニューアルバム!

 80年代後半、デビュー前にも関わらずメディアから大きく注目され、’89年にアルバム『No Respect』でデビューした米産ハードロッカー:VAIN。その1stアルバムは名盤との誉れ高い作品で、廃盤後はプレミアがつくなど、ここ日本では知る人ぞ知る的な存在。ただ、シンガー:デイヴィ・ヴェインは、DEATH ANGELのデビュー作のプロデューサーを務めたり、あのクリスティーナ・アギレラのヴォーカルパ・フォーマンスをプロデュース。さらには来年公開のトム・クルーズ主演映画「Rock Of Ages」で楽曲が使用されるなど、デビュー前時と同様に注目されるべき存在であり、それ相応の才能の持ち主であるようだ。

 そんなデイヴィ・ヴェインのほぼソロプロジェクトながら“VAIN”名義での本作。筆者も前述の1stがプレミア価格で中古店に並んでいるのを見たことがある程度で、しっかり聴くのは今回がはじめて。そのハスキーがかった声は確かに魅惑的であり、特別な存在感を放つもの。ラフな歌唱にも関わらずどことなく哀愁を漂わせるロックンロールは、例えばマイケル・モンローや、現代の北欧ゴシック・ロッカーのソレに近いのかもしれない。楽曲の安定感もバツグンで、キャッチーではあるもののポップではなく刺々しい。おそらく当時と何ら変わらない音楽性ながら、輝きを失っていないというか、古臭くないというか、とにかく“今のバンド”にはない魅力を持っている。一部では“1stに匹敵する仕上がり”と囁かれるのもわかる気がする。

 日本盤初回生産分にはナント、’92年当時、既に仕上がっていたもののレコード会社の倒産でお蔵入りとなっていた2ndアルバム『All Those Strangers』を全編収録したボーナスディスク付きという、ファン歓喜のアイテムとなっているのも特筆点。ハードロックシーンが当時ほどの盛り上がりをみせるには、やはり彼みたいな存在が必要なのだろう。

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