AT VANCE/「Facing Your Enemy」レビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2012-

「Facing Your Enemy」AT VANCEジャケット画像
「Facing Your Enemy」
AT VANCE

12.4.18release

 オーラフ・レンク率いるネオ・クラシカル・メタラー:AT VANCE、通算9枚目のスタジオアルバム『Facing Your Enemy』!


 ソウルフルな歌唱もこなすシンガー:リック・アルツィを迎えてから3作目となるAT VANCEの新作。ここ数作においてバンドメンバーの交代劇が激しいが、本作ではドラマーにKAMELOTのキャセイ・グリロを迎えており、それらしいタフなオブリをはじめ、KAMELOTとは一味違うシンプルながらグルーヴィーなドラミングをも披露している。

 作品によって(というかシンガーによって)若干音楽性を変えてくるAT VANCEだが、本作はネオ・クラシカルなオーラフのギターフレーズは各所に残しつつも、リックの歌唱を活かしたブリティッシュ・テイストを加味するハードロック的アプローチが多いのが特徴だ。ただそれでも十分にメタリックであり、従来のスピード感やエッヂが効いているのでそう大きな違和感はない。
 ソウルフルな歌唱が冴える「Facing Your Enemy」,「Fear No Evil」,「See Me Crying」,「Tokyo」などの叙情ハードロックチューンの仕上がりは特に素晴らしく、性質的には本来のAT VANCEが持っていた要素ながら、作品の全体像は言うなればデヴィッド・カヴァーデイルがRAINBOWで歌ったかのような仕上がり。GOTTHARD的でもある牧歌的なアコースティック・バラード「Things I Never Needed」なんかの新しい試みもある。

 唯一のネオクラ・スピード・メタル的な曲が3連の「Saviour」のみという点で個人的には少し寂しいが、それでも様式美系疾走チューンの「Fame And Fortune」やオープニングの「Heaven Is Calling」もアグレッシブなメタルチューンなのでアルバムの流れにしっかりメリハリがある。楽曲/メロディーの質で言えば4thアルバム『ONLY HUMAN』に肩を並べるほど魅力的な作品だろう。

home album review interview alive&kickin' release info catch the move A to Z links contact