PATHFINDER/「Fifth Element」レビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
ヘビーメタル、ハードロックアルバムレビュー
-2012-

「Fifth Element」PATHFINDERジャケ写
「Fifth Element」
PATHFINDER

12.5.23release

 ポーランド産シンフォニック・スピード・メタラー、PATHFINDERの2ndアルバム『Fifth Element』!


 アルカディウス・E・ルース(Ba)とカロル・マニア(Gt)によって2006年に結成。2010年リリースの『Beyond The Space』ではデビュー作ながら77分というボリューム感と濃厚さ、クサさ、そしてSTRATOVARIUSのマティアス・クピアイネン、LABYRINTHのロベルト・ティランティらの豪華なゲスト参加などで注目を浴びた6人組、PATHFINDERのニューアルバム。アルカディウスは元々クラシックの素養があったというだけに音楽/アレンジのクオリティーは高く、RHAPSODYの壮大さとBLIND GUARDIANの勇壮感、そしてDRAGONFORCEの疾走感を備えたシンフォニック・スピード・メタルは本作でも健在だ。

 奥行きのある壮大なオーケストレーションをバックに、DRAGONFORCEばりのスピード感とピロピロ系のギターソロ、そしてメロディーの勇壮感と3拍子揃ったサウンドは、この手のメタル・ファンの心を掴むことは間違いない。しかも、ニーチェの一節を用い、“5つめの元素”をテーマにしたコンセプトアルバムらしい深みをも持っており、昨今出現する数多くのフォロワー達とは一線を画すクオリティーだ。高揚感をもたらすメロディーをのせ疾走するスピードチューンの充実は元より、女性シンガーを随所に配したドラマティックな演出、そしてを複雑なインストパートなど聴き所が満載で、各曲は非常に濃密。かと思えばBLIND GUARDIAN風の叙情バラード「Yin Yang」があるなど、ソングライティングの幅広さも特筆点だ。シャウトやCRADLE OF FILTHのダニばりのデスヴォイスも絡めつつ歌い上げるシンガーの表現力の豊かさも多彩なサウンドを再現するのに欠かせない存在だろう。

 スピードチューンを中心に創るアルバム構成はDRAGONFORCEゆずりであるが、その濃厚さは本作の方に軍配があがる。その点でアルバム通して聴くとかなりのエネルギーを必要とし、かつ各曲の個性が立ち難いのがちょっと難点。ただ、筆者をはじめこの手のメタルが好きなファンならばたっぷりとそして安心して楽しめる作品であることは間違いない。

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