2001.10

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「BE AWARE OF SCORPIONS」

MICHAEL SCHENKER GROUP

CRCL-4792

01.10.24Release

1.No Turning Back 2.My Time's Up 3.Fallen The Love 4.Because I Can 5.How Will You Get Back 6.Blinded By Technology 7.Age Of Ice 8.Standin' On The Road 9.Sea Of Memory 10.On Your Way 11.Reflection Of Your Heart 12.Roll It Over 13.Eyes Of A Child 14.Ride The Lightning(Japanese bonus track)
 ゛神"マイケル・シェンカーのMSG名義による2年半ぶりのニュー・アルバム!! 
'98年の再結成UFOによる来日公演での事件を自ら反省し(?)命名された「THE UNFORGIVEN」から2年半ぶりの本作「BE AWARE OF SCORPIONS」は、地味だった前作に比べ、楽曲/メロディー共に充実した内容に仕上がっている!! 本作でシンガーをつとめるのはクリス・ローガンなる人物で、ここ最近の゛神"の好んでいる系(?)のブルージーな歌い回しのシンガーだ。 声はハスキー・ヴォイスで少々地味な印象だが、しっかりした実力を持ちあわせており、さすが地元で歌っているクリスのパフォーマンスを聴いた゛神"本人が引き抜いただけのことはある。 それと同時に、特筆すべき点はクリスのメロディー・センスの良さだ!! リフから曲作りをしていく゛神"ながら、その上に歌詞と歌メロをのせていくのはシンガーの仕事(もちろんMSGでは)。 いくら魅力的なリフを奏でようと、やはり一番耳に入ってくるのは歌メロであって曲の良し悪しというのは、このメロディーが魅力的か否かにかかってくる。 クリスは各曲にフックのあるメロディーで楽曲に輝きを与える素晴らしい仕事をしており、間違いなく本作のキー・マンとなっている!! そんな彼単独での作詞作曲による「Because I Can」が収録されているのは゛神"が彼のセンスに惚れ込んでのことだろう。 Aメロ、Bメロでのグルービーなハード・ロックはおなじみだが、「Fallen The Love」や「Eyes Of A Child」,「Sea Of Memory」のサビの様に所々にハッと顔を出す、胸を締め付ける切ないメロディーはここ数枚では見られなかったもの。 後半で似たテンポの曲が続く中、ドラマーとして参加したジェフ・マーティン(RACER X)がヴォーカルをとるアップ・テンポの「Ride The Lightning」(日本盤ボーナス)と、あか抜けた「Roll It Over」(本編最後から2曲目)は、良いアクセントに・・・・・なってないか(苦笑)。
 そしてそして、ファンにとって一番肝心の゛神"のプレイだが、ここ数作ではベストと呼べる程のさえ渡る叙情フレーズを連発してくれる!! 一曲一曲ごとに、叙情的なパートを導入し見せ場がしっかりと作られている。 オープニングの「No Turning Back」でのアコースティックの泣きのパートから弾きまくりのソロへと展開していく部分は今だ衰えぬ往年の輝きを思わせるし、「How Will You Get Back」などの中間部のアコースティック・ギターによる叙情的なフレーズは、その名の通り゛神"がかりなプレイでこれだけでも本作を聴く価値が十二分にあるだろう!!
 「いやいや、゛神"が本気を出したらこんなもんじゃない」という往年のファンもいるだろうが、本作は楽曲、ギター・プレイ共にここ最近では間違いなくベストなパフォーマンスだと思う。 突然中止になってしまった来日公演に、ファンとして非常にショックを受けると共に、゛神"のとる不可解な行動に余計な心配をしてしまうのも無理はない。 本作での来日公演の実現を願うばかりだ。

HARD ROCK,HARD POP,AOR,ROCK'N ROLL


「THE ROAD」
HAVEN

CRCL-4561
01.10.11release
 フィメール・シンガー、パム率いるメロディック・ハードロック・バンドの新人HAVEN、日本デビュー!! 既に海外のメロディック・ロック・シーンでは話題になっており、その手のウェブ・サイトなどで好評なレビューを得ているのでご存じのコアなメロディック・ロック・ファンも多いと思う。 このHAVENは女性シンガーのパムとキーボード、ギター、ベースを担当するブロディ、ギタリストのヴァンスロウの3名からなるバンド(プロジェクト?)で曲も全てこの3人によるものだが、アディショナル・ミュージシャンとしてマット・ソーラム(Dr)、ロビン・マッコーリー(Vo)の名前がクレジットされている。 「女性シンガーの歌うメロディアス・ハード・ロック」と聞くと、すぐにHEARTを連想すると思うが、その通り!!(笑) 現にパムの影響を受けたアーティスト・リストにスティーブ・ウォルシュ(KANSAS)、スティーブ・ペリー(JOURNEY)とアン・ウィルソン(HEART)をあげている。  いかにもアメリカンなメロディを持つHEARTに比べるとこのHAVENの方が叙情的なメロディーが多く、哀愁路線を好む日本人にとってはうれしい!!  
各メンバーの活動歴は長いらしく、本作の収録曲のクオリティーはとても高い!! パムの時折見せるしゃがれ声の歌い回しが、良くも悪くも80年代的女性ロック・シンガー(&少々のB級臭)を彷彿させるが、ごまかしの効かないアコースティックな叙情的なバラードではしっかりとした歌唱を披露している。 哀愁のメロディーを切々と歌い上げる「The Curtain」、爽快な産業ロックの「Show Them」,「Hold On」,「Be The One」からLANA LANEの「Love Is An Illusion」を彷彿させるハードな「Strange Premonition」、HEARTの名バラード系の「All I Ever Need」,「The Road」・・・。 バラード系の曲が多いが、どれもクオリティーが高く全てのメロディアス・ロック・ファン、そしてもちろんHEARTファン必聴!! ココロガアラワレル!!


「BE MY GOD」
LULLACRY

KICP-841
01.10.3release

 TO/DIE/FORにゲスト・ヴォーカルとして参加した、紅一点タニヤの在籍するLULLACRY、2作目にして日本デビュー!! 名門Spinefarmに籍を置き、'99年にリリースした、デビュー・アルバム「SWEET DESIRE」に続く2作目である本作は、既に輸入盤で入ってきており大ヒットを記録している。 音楽性は女性シンガーの歌う、ゴシック・ロック/ハード・ロックといった種だが、正統的なヘヴィ・メタルから、'80年代的ハード・ロック、ゴシック・メタルとなかなか幅広い音楽性が収められている!! だからといって、アルバム全体が散漫になるような感じは全くなく、どの曲にもLULLACRYのカラーを持ち合わせており、これはタニヤの歌によるものだろう。 特別パワフルなわけでも、個性ある声でもないのだが、アグレッシブな曲から叙情的な曲まで幅広い楽曲を歌いこなし、魅力を感じさせられる歌を聴かせてくれる!! それに加え、というかこちらの方が先に言うべきだったのかもしれないが、メロディー/曲が素晴らしく、クオリティーの高いアルバムに仕上がっており輸入盤で好セールスを記録しているのも納得だ。 ゴシック・ロックというとギター・リフも単調で、歌のメロディーも男性ヴォーカルによる低音域ばかりを使った抑揚の少ないキャッチーな曲、といったイメージを持ち、個人的にはあまり歓迎できないジャンルだったのだが、本作はそんな僕も十二分に楽しめる好盤だ!!! 正統派HM/HR系の「Embrace Me」,「Without The Dreamer」,「Trust」、ゴシック・ロックの「Be My God」,「Bonfires Of Time」、切ないパワー・バラードの「Into Your Heart」と、どの曲も胸を打つ叙情的なメロディーばかり!! メタル・シーンのみに留まらず、大化けする可能性の秘めたニュー・バンドだ。 日本盤ボーナス・トラック1曲収録。

「NICE」
ROLLINS BAND

CRCL-4562
01.10.24release
 オッサンロッカー健在! 精力的なライブ活動を続けるヘンリー・ロリンズ率いるROLLINS BANDの通算5作目のアルバムが完成。男なら誰でもおおっ!と唸るであろうセクシーなジャケット同様に、音の方もバッチリで、70年代風味満載のヘビーなロックンロールが楽しめる。オープニングの「One Shot」や、「Stop Look And Listen」といった疾走チューンはTHIN LIZZYが好きな人なら必ず気にいるはず。特にファンキーかつオルガン・サウンドがご機嫌な「Up For It」は心地良さ抜群。また、バックを固めるMOTHER SUPERIORのタイトなプレイは要チェック! ラップやミクスチャーロックを好む若者にも、ヘンリーのマシンガンのように繰り出される歌声を聴いてもらいたい。本来ロックがもつ男臭さと暑苦しさが同居した痛快でナイスなアルバムである! かっこいい!(Yosuke Takahashi)

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「THANK YOU」
HARDCORE SUPERSTAR

HEAVY/POWER METAL,様式美



「WARMTH IN THE WILDERNESS : A Tribute To Jason Becker

VARIOUS ARTIST

MICP-90006

01.10.24release

 不治の病と闘い続ける天才ギタリスト、ジェイソン・ベッカーのトリビュート・アルバム!! ジェイソン・ベッカーは弱冠17歳にしてマーティ・フリードマン率いるCACOPHONYへと参加し「SPEED METAL SYMPHONY」をリリースし、当時RACER Xとタメをはる高速ツイン・リード・ギター・バンドとしてここ日本でも話題になった。 しかし、彼の本当の実力/才能を世間に知らしめたのは18歳時にリリースしたソロ1作目の「PERPETUAL BURN」だろう。 その対位法等の高度な理論を用いたクラシックからの影響を全面に出しながらも、テンポ・チェンジや変拍子などを交えた独自の解釈と楽曲/フレーズの魅力が、多くのテクニカル・ギタリストが登場していた時代においてジェイソンを頭ひとつ秀でた存在にした。 その後、VAN HALENを抜けたデビッド・リー・ロスのバンドにスティーヴ・ヴァイの後任として起用され「A LITTLE AIN'T ENOUGH」をリリースするのだが、そのツアー中になんとALS(またはルー・ゲーリック病といい、全身の筋肉が日に日に衰えていき、終いには呼吸をすることさえ自分の力では出来なくなってしまうという病気)におかされていると医師より診断を下されてしまう。 しかし、ジェイソンはそれにめげることなく正面から立ち向かい音楽活動を続けていき、2ndソロの「PERSPECTIVE」をコンピュータと彼の友人達の力を借りながら完成させる。(作成時には既にギターを弾けない状態にまでなっていた) その内容は、ミュージシャンとしての未だ衰えぬジェイソンの才能が生み出した、スピリチュアルな素晴らしい作品となった。 その後未発表音源を集めた「THE RASPBERRY JAMS」をリリースをするも、しばらく音沙汰のなかったのだが(ジェイソンへのトリビュート・イベントは何度か行われていたらしいが)、本トリビュート・アルバムでは、ジェイソンが未だ苦しい病と闘い続けている勇姿(ブック・レットに現在の彼と思われるフォトがある)と、彼自身からのメッセージが書き記されている。
 本作は知る人ぞ知るといった感じのラーズ・エリック・マットソンの指揮により、彼自身の知人やジェイソンの友人達が集まり、ジェイソンの過去の作品のカバー曲と、参加者自身のオリジナル・ソングが収録されている。 ちなみに参加者はポール・ギルバート、マーティ・フリードマン、スティーヴ・モーズ、ジェフ・ピルソン、マーク・ボールズ、ジェフ・ワトソンをはじめ、ここには書ききれないほど沢山の有名ミュージシャンが結集している。 ソロ・アルバムからのインスト、CACOPHONY時のメタル・チューンからデビッド・リー・ロス・バンド時の陽気なハード・ロック・チューンまで幅広く収められているが、中でも旧友マーティ・フリードマンによる「Black Stallion Jam」,ポール・ギルバートがヴォーカルをはじめ全てのパートをこなすトッド・ラングレンのカバー「Hawking」などを筆頭に、感動的な叙情チューンでは、涙を誘うほどのプレイが聴ける。 「A Jam For Jason」ではジェフ・コールマン、クリス・ポーランド、ヴィニー・ムーア、ジェフ・ワトソン、スティーヴ・モーズによるバトルが聴けるなど、テクニカルなインスト曲では一流ギタリスト達によるバカ・テク・プレイも収めらたギター・キッズ必聴のアルバムで、一作品としての価値も大きい。 3枚組(日本盤初回生産のみ未発表トラック8曲を収録したボーナスCDが付く)で3,048円という値段も信じがたい!! 本作での収益金はジェイソンと家族に送られるという友情が生んだ本当のトリビュート作品だ。 医療の発展により、一刻も早くジェイソンをはじめ同じ病気で苦しんでいる多くの方々の完治を祈るとともに、アグレッシブに、エモーショナルにギターを弾く元気なジェイソンの姿を拝める日を期待したい!!



「DREAMLAND」

DGM

MICP-10268

01.10.24release

 イタリアン・プログレッシブ様式美メタル・バンドDGM、驚異的な成長を遂げた3rdアルバム!! 前作(2作目)の「WINGS OF TIME」で既に日本デビューしており、その日本人好みの音楽性とメロディーでマニアの間で話題になったので、ご存じの方も多いだろう。 たしか前作も取り上げさせていただき、「成長した2nd」と書いた記憶があるが、出だしを読んで「またかよ」とお思いになるかもしれない。 でも、間違いなく前作よりも遙かにスケール・アップしたアルバムだと胸を張って言い切れる!! 前作のオープニング・チューンを聴いても察しがつくとおりSYMPHONY Xからの影響が大きく現れていたが(現にメンバー自らYngwieとSYPHONY Xからの影響を受けていると語っていた)、本作ではそれをうまく吸収し自らの音楽を築きあげるのに成功している。 プログレッシブで様式美の香りの漂うメロディック・パワー・メタルだという点には変わらないが、前作でも見られたような叙情的パートを導入しドラマティックな展開をする点は健在で、パワー・メタル・パートでの表現力が広がったことによりいっそう磨きがかったように思える。 マイケル・ロメオ・フォロワーぶりを見せていたディエゴのギター・プレイも幅が広がり、サウンド、フレーズ共にスケール・アップしている点に加え、ニュー・シンガーのティッタの安定した歌唱もバンドの成長に役立っているのだろう。 オープニングの「Dreamland」で、ペンタトニック系のブルージーなギター・リフから始まり、一瞬ひんやりさせられるが、その後様式美系スピード・チューンへと展開し叙情的な歌メロがのるのでご安心を!! キャッチーなメロディーが飛び出す「Lost In Time」やサビではメジャー・キーへ転調するパワー・バラードの「The Rain Falls In The Desert」などは、新機軸の曲だが元々メロディー・センスの優れているバンド(作詞曲はバンド名義)なので、新しい要素を導入してもそれをまとめ上げる力があるので、浮き出た感じはない。 イタリアの名プログレ・バンドGOBLIN(「サスペリア」や「ゾンビ」など多くの映画のサントラを手がけたバンド)のクラウディオ・シモネッティによる奥行きのあるミックスにも注目!!
 つい最近までは(RHAPSODY、LABYLINTHを除く)イタリアン・メタルと聴くと、どうしてもB級メタルを連想してしまっていたが(失礼!)、このDGMやSECRET SPHEREなどはじめとする有望株の登場により、イタリア勢の底力がジャーマン勢を追いつけ、追い越せモードになり良い競争/ライバル関係が生まれているのでHM/HRの復興の日も近い将来やってくるだろう!! 日本盤ボーナスのYngwieの「You Don't Remember」のカバーでは、ニュアンス、フレース共にほぼ完コピのギター・ソロが聴ける!!


「STORMBRINGER RULER」
DOMINE

TKCS-85026
01.10.24Release

 イタリアのメロディック・パワー・メタル・バンドDOMINEの3rdアルバム!! '97年に「CHAMPION ETERNAL」でデビューし、地元イタリア誌で最優秀イタリアン・バンドと最優秀新人バンドに選ばれ、ギリシャ版メタル・ハマー誌では同時期にデビューしたRHAPSODY,HAMMER FALLに続いて新人部門第三位を獲得する。 '99年発表の2ndアルバム「DRAGONLORD」においてもヨーロッパ方面で好評を博し、ここ日本においても日本盤のリリースに伴いこの手のサウンドを好むマニアの間ではなかなかの評価を得られた。 そして3rdにあたる本作「STORMBRINGER RULER」だが、ファンの期待を決して裏切ることのない壮大でドラマティックなメロディック・パワー・メタルを聴かせてくれている!! シンガーのモービーは一時期LABYRINTHのツアー・シンガーに抜擢されたほどの実力者で、力強いハイトーンからオペラティックな歌唱までこなし、表現力の豊かさがドラマティックな楽曲展開を見事に助け、DOMINEの音楽の要となっている。 前作に比べドラマーの交代による演奏面でのグレード・アップがなされており、さらにドラマティックになった楽曲面にも確実な成長の跡が見られる。 間違いなく本作のハイライト・チューンである「The Ride Of The Valkyries」はリカルド・ワーグナーのフレーズを引用し、彼に捧げられたドラマティックな楽曲で、クラシカルなイントロから叙情的でオペラティックなモービーの歌が加わり、勇壮なメロディーを持つミドル・テンポ・パワー・メタル(?)へと展開して行く見事な楽曲!! 途中の「ワルキューレ」のメロディーの導入もセンスが光っている!! 「For Evermore」でのモービーの叙情的な歌も素晴らしく、感動的なメロディーを持つパワー・バラードでソング・ライティングのセンスの良さが現れている楽曲。 「The Hurricane Master」,「True Leader Of Men」等のスピード・チューンも悪くないのだが、ミドル・テンポやスローな曲/パートの方に魅力を感じてしまうのは、中心人物でもあるエンリコ・パオリのギタリストとしてのテクニックが今ひとつという点がネックになっているのでは?、と感じずにいられないのが正直なところ。 この手の音楽ファンは聴いて損のないクオリティーなのは確かで、着実に成長しているバンドなので今後も楽しみだ!! 日本盤ボーナスとしてRAINBOWの「Statgazer」収録。

「ENDANGERED」
PINK CREAM 69

MICP-10267
01.10.24release
 前作「SONIC DYNAMITE」はハード・ロックの醍醐味をたっぷりと味わえる作品だった。恥ずかしながら、リリースから1年余り過ぎて初めて耳にした「SONIC DYNAMITE」は今ではお気に入りの1枚となっている。さて、この最新作「ENDANGERED」も期待通り、より攻撃性を増したメロディックなナンバーが目白押しで、ANGRAを見事に蘇らせたデニス・ワードによる極上のサウンド・プロダクションも冴え渡っている。しかし、一番凄いのは童顔ボーカリストのデビッド・リードマンの歌唱力で、とにかくウマイ!の一言。まさにハード・ロックに最もフィットする声の持ち主である。アメリカンなキャッチーさをもつ「Shout」、メロウでポジティブな風を呼ぶ「High As A Mountain」がこのアルバムのハイライト。とっくの昔にアンディ・デリスの影はない。ハロウィン型のパワー・メタルが溢れるヨーロッパのシーンではPINK CREAM 69の爽快なハード・ロック・サウンドは貴重である。THE WHOのカバーもボーナス・トラックも文句なしの出来! もっと世界中で評価されていいバンドだ。それにしても、恐るべしデビッド。 (Yosuke Takahashi)

「DOWN TO EARTH」
OZZY OSBOURNE
01.10.11release

「REBIRTH ANGRA」
ANGRA
01.10.24release

「KARMA」
KAMELOT
01.10.24

PROGRESSIVE ROCK/METAL,SYMPHONIC ROCK,INSTRUMENTAL MUSIC



「FEEDING THE WHEEL」

JORDAN RUDESS

MICP-10266

01.10.24release

 現DREAM THEATERのキーボーディスト、JORDAN RUDESSの4作目のインスト・ソロ・アルバム!! 弱冠9歳にしてジュリアード音楽院の門をたたき、9年間にわたりクラシックを学び奨学金を受けるほどの優等生ぶりで、周囲からは将来有望なピアニストとして期待されていたルーデスは、EL&Pの名作「TARKUS」に衝撃を受けて以来、クラシックに限らず幅広い音楽へと傾倒していったという。 SPEEDWAY BLVD〜DIXIE DREGS〜LIQUID TENSION EXPERIMENT、そして現在のDREAM THEATERへとの活動をしてきたのだが、そのどれもが高度な演奏テクニック、音楽センスを伴っていないと務まらないバンドで、それらへの参加によりその実力は十分証明されていたのだが、やはり、まだ記憶にも新しいDREAM THEATERの歴史的傑作「SCENES FROM A MEMORY」での仕事がルーデスの名を広めた決定打となったのは周知のとおりだ。 DTでのルーデスの活躍ぶりは誰もが認めるもので、もしルーデスの参加がなかったらあそこまでの作品はあり得なかったなどという声も聞かれるほどだったのものだった。
 本作はそんな、今では名実ともに世界のトップ・キーボディストとなったルーデスのソロ4枚目の作品で、多様な音楽で発揮される彼の才能が十二分に現れた作品となっている!! まず、豪華なゲスト・メンバーを挙げておくと、ドラムにはあのテリー・ボジオ(!!)、ギターにはジョン・ペトルーシとスティーヴ・モーズ(!!)、そしてベースにはビリー・シーン(!!)と、全てに(!!)が付くほどの夢のような顔ぶれでルーデスをバック・アップしている。 音楽性は、基本的には変拍子が見え隠れするプログレッシブ・ロックなのだが、もちろん主役はキーボードでDTばりのインストのバトルはあまり見られないのだが、次から次へと表情を変えていく音楽&キーボード・サウンド/フレーズはDT以上の深みすら感じられる。 アルバムのイントロから続く、曲全体に様々な音楽要素が煮込んであるから・・・という意味で名付けられたその「Quatum Soup」は11分の大作で、キーボード・プログレ〜ヘヴィなギター・リフのメタル・パート〜ラテン〜ジャズへと展開していく様は、まるで色々な世界を旅しているかのようだ。 異次元へと引き吊り込まれそうなほど美しい「Shifting Sands」での叙情面はDTでも証明済み。 まるでセリフのないピエロが舞台で演技をしているかのような「Dreaming In Titanium」。 ビリー・シーンがベースをつとめるフュージョンの「Crack The Meter」は、NIASINと同系の曲。 映画のサウンド・トラックを思わせる壮大なプログレの「Revolving Door」。 元(?)クラシック・ピアニストらしい「Interstices」はピアノ・オンリーの曲ながら、これまた様々な表情を持った楽曲。 テクニックとセンスの良さが光る、スリリリングで広い世界観を持つプログレッシブな「Feed The Wheel」。 インストながらここまで耳を引き付けられる、音楽はそう多くない!! ルーデス本人による作品のコンセプトと各曲の解説も興味深い!! DREAM THEATERでは発揮仕切れない、多様な才能が生みだした傑作だ!!!

「VOICE」
NEAL SCHON
01.10.24release

「VROOOM VROOOM」
KING CRIMSON
01.10.17release

「OPERATION:LIVE CRIME」
QUEENSRYCHE
01.10.24release

DEATH/BLACK/GOTHIC METAL,ストーナー


「FASSADE」
LACRIMOSA

MICP-10269
01.10.24release

 傑作「ELODIA」から2年、シンフォニック・ゴシック・メタル・ユニットLACRIMOSA、待望のニュー・アルバム!! ロンドン・シンフォニー・オーケストラを全面にフューチャーしたクラシック色の強い音で、オリジナリティあふれるゴシック・メタルを前作「ELODIA」で打ち出したが、本作もその延長線上にあり、オーケストラ、合唱隊を使った、相変わらずの悲哀に満ちたクラシカルで荘厳な音楽を聴かせてくれている。 「オーケストラをフューチャーしたゴシック・メタル」と聞くと、最近では結構ありがちだなと感じる人も多いと思うが、このLACRIMOSAの音楽は時としては純粋なクラシックと呼べる程のクラシカル度なのだ。 そんなクラシックへのアプローチの徹底度に加え、LACRIMOSAの音楽を個性的なものにしているのはなんといっても作詞、作曲、アレンジ、オーケストレーションを全て手がけるティロの悲哀に満ちたヴォーカル・スタイルだろう。 独特な声質(ヴォーカル・スタイル)なので好き嫌いが完璧に分かれると思うが、このティロの歌ともう一人の女性シンガー、アンヌと合唱隊のオペラティックな歌の全く異なる歌の調和が見事にLACRIMOSA独特の音楽を生み出している。 これだけの高度な音楽を創り出し、タイトル「FASSADE」の意味する「現代社会における自分の存在」という深い題材(一見すると陳腐なアート・ワークも当然このテーマに沿ったものなのだろう)を取り上げ、思わず納得させられる説得力のある歌詞を創作するティロの才能には驚かされる!!
 1,5,8曲目に納められている「Fassade-第一章」,「〜第二章」,「〜第三章」の組曲は圧巻だ。 特にオペラティックで純粋なクラシックとも取れる「〜第二章」と、ピアノとストリングスとティロのヴォーカルのみの「〜第三章」の悲哀度は100%。 「Liebesspiel」におけるツー・バス・ドラムを用いたメタル色の強い楽曲は前作には見られなかった楽曲。 ソプラノ、アルト、テナー、バスの合唱隊の導入部が多い分、アンヌの存在感が薄らいでいる気もするが、彼女作詞作曲の「Senses」も重要な位置を占めている。 LACRIMOSAの創り出すモノトーンの荘厳な悲哀ワールドにどっぷり浸かって下さい!!


「THE ANTICHRIST」
DESTRUCTION

KICP-840
01.10.3release
 シュミーア率いるジャーマン・スラッシュ・バンドDESTRUCTION、復活第2弾アルバム!! '84年のデビュー以来、ジャーマン・スラッシュ・シーンを築き上げアメリカでの成功もつかみかけた最中、カリスマ性を持ち、バンドのブレインであったシュミーア(Vo&Ba)が他のメンバーとの音楽的方向性の相違により脱退し、バンドは消滅してしまった。 DESTRUCTION脱退後シュミーアはHEADHUNTERを結成、名盤「PARODY OF LIFE」でシーンにカム・バックし、計3枚のアルバムを発表するがグランジ旋風には勝てず消滅。その後彼の名前は音楽シーンで聞かれることがなかった。 そして分裂から11年、突如シュミーアとマイクが中心となりDESTRUCTIONを再結成し、復活第1弾アルバムとなる「ALL HELL BREAKS LOOSE」を昨年リリースした。 スラッシュ魂の全く衰えないその強烈な作品は、新旧のスラッシュ・メタル・ファンを歓喜させ見事な復活を果たした。 そんな復活第1弾アルバムと同メンバーにより制作された本作は、若干モダンなヘヴィさを加味した前作に比べ、100%ピュアなスラッシュ・サウンドを貫き通している!! HEADHUNTERで見せた、ピアノを取り入れた叙情的部分も一切なく、初期のDESTRUCTION型スラッシュで、収録曲の大半が速い曲という気合いの入れようも凄い!! ドラムの音も現代的な、いわゆるPANTERAのような音ではなく、80年代の音づくり(音質が悪いのではない)をしている。 この辺の徹底様や、アルバムのイントロに続く2曲目の「Thrash Till Death」(!!)でのメッセージなどから見る限り、シュミーアも再び本腰を入れ本当にやりたいものへ向けて動き出したのだろう!! 日本盤ボーナスの2曲のライブを聴けば、今のDESTRUCTIONの勢いを感じることが出来る。


「AT THE GATES OF UTOPIA」
STORMLORD

TKCS-85027
01.10.24Release
 イタリアのシンフォニック・ブラック・メタル・バンドの2ndアルバム。 結成から8年後の'99年にデビュー作「SUPREME ART OF WAR」をリリースし、翌年'00年にミニ・アルバム「The Curse Of Medusa」発表、そして本作は「The Curse Of Medusa」からの2曲を含む2ndアルバム。 最初に言っておくが、非常に残念な作品だ。 サウンドは叙情的で悲哀に満ちたキーボード・ラインを導入した、劇的なシンフォニック・ブラック・メタルで、アレンジも練られており曲自体は悪くないというよりも、むしろドラマティックでカッコ良いのだが、ミックスの悪さと中途半端にバックのキーボードが鳴ったり鳴らなかったりしており、その音の厚みのギャップが凄まじい。 オープニングのファンファーレを用いた壮大なオープニングで期待で胸を膨らますが、ドラム、ギター、ベースの入ってきた時のペラペラな音とミックスの悪さに驚かされる。 男性テノール歌手(の模倣?)をイントロに導入した「Xanadu」、壮大なキーボードがクラシカルな旋律を奏でるアルバム・タイトル曲から続く「The Curse Of Medusa」などはオリジナリティーはないものの、楽曲のクオリティーはこの手の多数の他バンドよりも秀でているのは間違いない!! 特に音はどの楽器よりもすこぶる悪いが、キーボードの弾くフレーズは抜群にセンスが良く、イタリアには優れたキーボーディストが多い(!!)という個人的な定義がここでも証明されている。 音ははっきり言ってデモ・テープ並だが、楽曲のクオリティーは高い!! 曲のクオリティーが良ければ音はどうでも・・・という人は聴いて損なし!!

「SWEET HOME TRANSYLVANIA」
THE BRONXCASKET CO.

CRCL-4563
01.10.24releae
ここ数年、様々なアーティストが本業とは別にサイド・プロジェクトでの活動を楽しんでいる。不況な世の中だから食っていくのが大変なのかなとも心配してしまうが、ファンにとっては歓迎すべきことであるのは間違いない。さて、このTHE BRONX CASKET CO.はOVERKILLのベーシストであるD.D.バー二によるプロジェクトで、2枚目のアルバムを発表した。OVERKILLのスラッシーなサウンドとは違い、俗に言うゴシックな味わいと重いギターリフをもつメタルサウンドを聴かせる。アルバムジャケットやCDにはホラー的なデザインが施されているが、サウンドはそれほど恐くないので(笑)意外と親しみやすい。特に2曲目「The Other Me」はサバス流のリフと神秘的なコーラスが見事にマッチングして、自然とTHE BRONXCASKET CO.の世界に引き込まれてしまう。ちなみにこのバンドでギターを弾いているのは現SAVATAGEのジャック・フロスト。冬間近、秋の夜長にTHE BRONXCASKET CO.サウンドでドゥーミーな気分に浸るのも悪くないんじゃない?(Yosuke Takahashi)

「JAKTENS TID」
FINTROLL
01.10.3release

「SYMPHONY FOR THE DEVIL」
WITCHERY
01.10.24release



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