EDGUY、ALL ENDS来日公演2009ライブレポート!

EDGUY/ALL ENDS JAPAN TOUR 2009:来日公演ライブレポート!at 渋谷O-EAST 2009/3/5

EDGUY&ALL ENDS画像
ALL photos by Hiroyuki Yoshihama  Suported by MARQUEE AVALON&BMG JAPAN
※写真はすべて3/6公演のものです

EDGUY&ALL ENDS画像 ▼ALL ENDSセット

 既にスタンバイされたEDGUYの機材を覆った布が照明と上手く調和し、ヴェルヴェットのような質感を醸し出すと偶然にも華麗な演出を仕掛けてくるステージ上。エマ&ティナの2人の北欧美女シンガーを擁するバンドに相応しい、品のある美しい景色が目の前に広がるなか、荘厳なSEから続く「Walk Away」でALL ENDSのショーの幕が開けた。
 ティナのどこまでも伸びるハイトーンに比べ、エマの魅力的なハスキーヴォイスがあまり出ていない序盤、それとほぼ私服同様の2人の衣装もせっかくの“華”を押しつぶすかのようで、個人的には少々残念。しかしながら、タムタムなしでフロアタム2点を前と横に配した独特のセットで徹底したヘヴィ・グルーヴを生み出すドラマー:ジョーイの活躍、そして1stアルバム『ALL ENDS』でも聴かれる楽曲群の素晴らしさはライブでもやはり絶品!自然とオーディエンスの良い反応を生み出している。

 中盤の「Alone」や最新シングルにもなっている名パワーバラード「Apologize」では、ようやくティナの喉も本調子になったのか、本来備えた歌の上手さが光りはじめる。その魅惑的なハスキーヴォイスが浮遊感と哀愁を併せ持つメロディーラインを歌い上げると、CDで聴くよりも、またノリの良い他のメタルチューンよりも数倍魅力的に感じられる。この辺の器用さは間違いなく今後のALL ENDSの武器になってくるであろう。

 体も声も大きくロックシンガーとしての器が十分なティナ、そして小柄ながらソウルフルな歌いまわしも出来る実力と魅力的な“声”を備えるエマ。ALL ENDSのオリジナルカラーを創り上げる2人の対照的なシンガーは、星の数ほどいるフィメールシンガー・メタル・バンドの中でもALL ENDSをピカリと輝き続けさせる素質を持っている。MCらしいMCがなく、淡々と曲を繰り出されるショーの構成力の乏しさなどまだまだ課題はたくさん残るが、確かな可能性と何よりも楽曲の良さを改めて感じさせる50分弱であった。想像していた以上のオーディエンスの好反応も、それを見込んだファンがここ日本にも多数存在していることを窺わせた。
ALL ENDSセットリスト:
1.Still Believe 2.Walk Away 3.Spend My Days 4.Alone 5.Apologize 6.Regrets 7.We Are Through 8.Just A Friend 9.Close My Eyes 10.What Do You Want 11.Pretty Words 12.Wasting Life
EDGUY&ALL ENDS画像 ▼EDGUYセット

 照明が暗転しSEが流れるはじめると、新作『TINNITUS SANCTUS』のアートワークに写る“耳から血を流すキリスト”の絵と、それをシンボルに掲げた巨大な古城の出現に自然と胸が高まる。この“演出”がステージ上でかなりの存在感と威圧感を与えるものの、それをもろともしない更にビッグなパフォーマンスがもうじき目の前に広がることを確信しているファンは、いっそう胸を高鳴らせ、バンドの登場を前に自らテンションを上げている。

 予想通りバンドメンバー、そして賢人ロックスター:トビアス・サメットがステージへ駆け出すと、豪華なステージセットを忘れさせる“バンドの存在感”が、瞬時に渋谷O-EASTを飲み込んだ。登場するや否やステージ左右を息つく間もなく走り回り、念入りにオーディエンス一人一人のテンションを高めさせるトビー、まさに“所狭し”とはこのことだろう。
 もちろん聴覚からの刺激も魅力だ。ピュアメタリックなギターリフを擁した「Dead Or Rock」から間髪いれずに「Speedhoven」を2曲目に配し、オープニングのコーラスで会場全員の鳥肌を誘うなど、オーディエンスを高揚させる術をしっているEDGUY。彼らの戦術どおりサビでは早くも大きなコーラス隊を生むのに成功した!

 日本のファンのために特別なセットリストを用意してきたという今回の公演、やはり「Tears Of A Mandrake」、「Until We Rise Again」、「The Headless Game」など初期アルバムの曲や日本人好みのスピードチューンを要所要所でキメてくれるなど、オーディエンスにも息つく暇を与えない。携帯画面の光が客席で揺れたメロハー顔負けの叙情バラード「Save Me」など、“聴かせる”シーンをしっかり用意しつつも、会場のテンションを最後まで落とさせない練りに練られたセットリストは、まさに新世代ヨーロピアン・メタルの最高峰ライブバンドたる所以だ。(映画「バックドラフト」のテーマ曲にのせた前半は良かったフェリックスのドラムソロは少し長かった…)
 トビーの会場とのコール&レスポンスの上手さも、またたく間に客席から大きな反応を発生させる。「どこかにブルース・ディッキンソンがいるぞ!?」と言わしめたほどの熱狂的なファンをはじめ、満員とは遠いオーディエンスの数からは想像できない程の巨大な歓声は、会場にいる一人一人全員が心から彼らのショーにエキサイトしている証拠だろう。

 トビーのMCどおり、まさに会場では“ヘヴィ・メタルのオフィシャル・パーティ”が催されている。ルドヴィグがステージ袖でこっそりビールを飲んできたことにツッコミを入れたり、EUROPEの「Final Countdown」を倣い大ヒットを狙った曲と「Vain Glory Opera(紹介は“Vain Glory Countdown”!)」を自虐ネタで紹介したり、最後の曲を披露する前には「かならず戻ってくることを約束するぞ!そう、明日な!!」などとギャグを飛ばすほど、トビー本人も心からパーティを楽しんでいる。練りあがれらたセットリストをはじめ、徹底した準備があっての充実したショー運び&パフォーマンスなのだが、その反面、トビー自身が心から楽しんでいるからこそ生まれる即興的なMCが、ファンのハートも熱く動かすのだ。

 「King Of Fools」で用意された楽曲はすべて終了し、客席の照明が点いてもまだファンは帰ろうとしない。その簡単には冷めやらぬ熱い魂たちが、バンドを必至に呼び戻そうとEDGUYコールを続ける光景が実に眩しい。しばらくの間焦らされながら、会場に無残にも響きわたった公演終了を伝えるアナウンスがあってもまだ、数名のファンはステージ前から去ろうとしなかった。はるか遠いドイツの有志5人が、日本人の心をここまで動かすにはそれ相当の魅力があるはず。EDGUYにはそれがあるのだ。
 ちょうど同じ日に別の会場ではIN FLAMES,LAMB OF GOD,UNEARTHの3組による来日公演が行なわれていたが、オーディエンスの数は差し置いて、熱狂の度合いで言えば決して劣ることはないものだっただろう。例え当日会場にいなかったとしても、このファンの行動を知れば容易に納得していただけると思う。嘘かどうか、EDGUYのパフォーマンスは本当にそんな熱狂させるものなのかどうか、そう疑うメタルファンがいるのであれば、4月にリリースされる予定の待ちに待った初のライブDVDで確認してもらえると一ファンとして嬉しい。次回の来日公演も決して見逃すことは出来ない最高のライブバンドなのだ、EDGUYは!


EDGUY&ALL ENDS画像
EDGUY&ALL ENDS画像
EDGUYセットリスト:
1.Intro 2.Dead Or Rock 3.Speedhoven 4.Tears Of A Mandrake 5.Until We Rise Again 6.Ministry Of Saints 7.-DRUM SOLO- 8.The Pride Of Creation 9.The Headless Game 10.Save Me 11..Superheroes 〜encore〜 12.Vain Glory Opera 13.Lavatory Love Machine 14.King Of Fools.

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