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LABIRYNTH set list

Sorry NO IMAGE

1.Synthetic Paradise
2.Livin' In A Maze
3.Moonlight
4.Piece Of Time
5.The Prophet
6.This World
7.Chapter 1
8.Highway Star
9.Just Soldier(Stay Down)
10.Neverending Rest
11.Lady Lost In Time
12.Slave To The Night
13.Thunder
〜encore〜
14.The Derby
(BULLDOZER:Featuring Alberto Contini)


 海外ではWACKEN OPEN AIRをはじめとする巨大フェスティバルが当然のように毎年行われているが、ここ日本ではメタル・シーンが衰退する以前のBON JOVIの初来日公演だったスーパーロック、METALLICA,EUROPEなどのビッグバンドが大晦日に東京ドームに集まったファイナル・カウント・ダウン以来大々的には行われていない。ファンにとっては自分の好きなジャンルのバンドが一挙に観られるこれらのフェスティバルは喜ばしいイベントで、一バンド単体での公演よりも何倍もの集客力が見込めるのは当然なのだがビジネス面他様々な理由で実現は難しいようだ。

 しかしながら、ここ最近“巨大フェスティバル”と言うには桁が違いすぎるもののオープニング・アクトを踏まえての数バンドによる来日公演イベントがポツポツと行われはじめている。ヘヴィ系バンドが名を連ねるエクストリーム・ドージョーやDRAGONFORCE,TWILIGHTNINGの若手を従えて行われたHELLOWEENのライブ、SONATA ARCTICA,ARCH ENEMYの中堅を従えてベテランの存在力をアピールしたIRON MAIDENフェスティバルも記憶に新しく、そしてそのどれも大好評のうちに終わっている。今日行われたこのメロディック・メタル・ドリームVol.1もイタリアン・メタル・シーンにおいてRHAPSODYと肩を並べるトップ・バンド:LABYRINTHと、DARK MOORを衝撃脱退して結成されたDREAMAKERのそれぞれ初来日組、そして東京公演ではゲストとして日本の様式美メタル・バンド:ARK STORMが参加した計3バンドの魅力的なメロディック・メタル・バンドによるライブイベントで新世代ヘヴィ・メタルの多くのファンを結集させていた。


 オープニングを飾るのはARK STORM。時間通り開演するもののまだ会場の5割程度しか埋まっておらず「これしか集まらなかったのか?」との心配をよそに高速ネオ・クラシカル・プレイの太田カツを中心にテクニカルな演奏でオーディエンスを魅了していた。パーマによって膨れたヘアスタイル,白のストラト・キャスター,ロング・コート、そしてパワーコードをかき鳴らした後のキメの姿や身のこなし・・・すべての面で完璧に研究しつくしたインギー・スタイルを武器にする太田カツのパフォーマンスは、ここまでやってくれれば気持ちよいものだ。
 遠目で見ているとイングヴェイ本人と間違えても仕方ないがやはりヴィジュアル面でもプレイ面でも注目を集めるのは彼。歌唱力は安定しつつも明らかにステージ経験の浅そうな佐々井康雄、こちらもステージング面ではまだアピール力に欠けるが太田負けじとテクニカル・プレイを連発し視線を浴びていた瀧田イサム、意外とパワフルで見た目もダイナミックなドラミングを披露していた長井一郎、そしてARK STORMのテクニカルな面からもドラマティックな面からもサポートするキーボーディスト:YUHKI、それぞれのメンバーが高い技術力を持っており安定した演奏は聴いていて安心感があり、“日本人による洋楽メタル”もなかなか侮れるものではない。

セットの最後に披露された今年秋頃の発売が予定されるニュー・アルバムからの新曲は今までのサウンドとは若干異なり、ピアノのアルペジオからヘヴィなギター・リフへと流れ、そのまま自然と疾走力を伴っていきエンディングにはクワイア系のコーラスもフィーチャーするというドラマティックなスピード・チューン。これがなかなかの佳曲に仕上がっている事も特筆しておこう! オリジナリティーを確立しステージを重ね、バンドとして成長していくであろう今後に期待したいし、実際に日本のメタル・シーンを盛り上げるのに貢献出来うるポテンシャルを持ったバンドだと感じさせた。

ARK STORM -set list-

1.Ark Storm 2.Only Time Will Last 3.Play For You 4.new song


 つづいて登場したのはDARK MOORを電撃脱退したメンバーが早い時期での見事な復活を遂げたDREAMAKERだ。この頃には会場は約7割のオーディエンスが入っており、ステージ上にメンバーが登場する否や大きな歓声を受けていた。特に、数少ない女性メタル・シンガーの一人:エリサを一目見ようと集まったファンも少なくないはず。その多くは色んな意味で“想像よりもパワフルで太い”と感じただろう(苦笑)。
 意表をついて「Eternal Love」で幕を切った彼らのステージングやヴィジュアル面はエリサを除いてはやや地味だ。しかしながらフロントマンであり看板であるエリサの存在感は凄まじいものがあり、“日本”とプリントをされたTシャツに身を包み外見と裏腹の軽快なステップで左右に動き回り、日本のオーディエンスをがっちりと掴んでいくそのパフォーマンスは“優れたフロントマン”として男性のそれに引けを取らない。それどころかシーンの中でもトップクラスに属するだろう!

 色んな意味での“太さ”は声についてもおおおうに言え、CDよりも遙かにパワフルだ! 時々繰り出されるディストーション・ヴォイスもアンジェラ・コゾウ顔負け・・・まで言うと大袈裟かもしれないがなかなか堂に入っている。「日本のファンを思って書いた曲」との紹介でプレイされた「Forever」でのバラード部では女性らしい繊細な歌声をも聴かせてくれ、切ないメロディーが胸に染みる魅力的な楽曲だというのに改めて気付かされる。DARK MOOR時代の楽曲「Silver Lake」ではイントロのギター・ソロをアルベルトが決めると大きな歓声が上がり、ここに集まった多くがDARK MOORからのファンだというのが実証される。

 「Master Of Puppets」,「One」をフィーチャーしたMETALLICA名曲メドレーを含め9曲というセット・リストは物足りないが、やはりエリサのフロントマンとしての器の大きさ、そして意外にも器用で表現力豊かなシンガーだというのを痛感させられたショウだった。見た目はキンバリー系ながらもアンジェラのような力強さと違った意味でのカリスマ性をも持ち合わせており、音程が少々はずれようとも気にせずオーディエンスをコントロールしきる堂々としたパフォーマンスは現存する女性メタル・シンガーの中で一、二を争うほどの将来有望株だというのを感じさせる。そのエリサの熱いキッスをステージ上で次々と受け止める(苦笑)他のメンバーが何とも貧弱に見えてしまったのは、フロントマンの存在感とのギャップの大きさ故だろうか。どちらにしてもエリサがバンドを引っ張る形は今後とも変わらないだろう! 恐るべしエリサ。

DREAMAKER -set list-

Intro〜1.Eternal Love 2.Killing 3.Nightmares Factory 4.Without Angels 5.Key Solo〜Forever In Your Arms 6.Enemy 7.Silver Lake 8.METALLICA Medley 9.Welcome To My Hell


 そして大トリを努め一番注目を浴びるであろうLABYRINTHの初見参ライブ・パフォーマンスが始まった。こちらもオラフ・トーセンという中心人物を失いつつも、バンドの底力を見せつけ見事な力作「LABYRINTH」をクリエイトした実力のあるバンドだけにステージへも自然と大きな期待を抱かせる。
 まずSEが流れはじめ、バンドロゴを施したバックドロップを背に暗いステージ上にサポート・ギタリスト(?)を含める6人のメンバーが登場しはじめるや否や、体格が良く腰あたりまで伸びた長髪を全員兼ね備えた“本物のメタル・バンド”の出で立ちに圧倒される! 凄まじいオーラを発散するそのステージ上の光景は前のDREAMAKERの男性陣とは比べものにならない威圧感を伴い、まだ何の動き/パフォーマンスもないのにとてつもなくクールだ!!

 イントロからオープニングの「Synthetic Paradise」がスタートするとロブが元気良く登場した。前のDREAMAKERよりも更に熱い盛り上がりを初っぱなから見せ、前の方ではモッシュさえ起きている。間髪入れずに「Livin' In A Maze」が始まるが脱退したオラフに代わってイニシアチブをとるアンドレアをはじめ、意外とメンバーの動きは大人しめだ。が、ロブは左右に走り回る・・・というか、キリリとした一見クールそうなイメージを抱かせる顔立ちとは打って代わり、落ち着きがないというかユニークでファンキーな動き/表情さえも見せるいかにも陽気なイタリアン好青年風だ。ステージ慣れはしているようだが“歌い上げる”という感じではなくフェイクしまくったりオーディエンスに歌わせようとしたりと、繊細さに欠けるそのパフォーマンスは個人的には「その強烈なハイトーンを生で味わせてくれ!」との思いが強かっただけに少しばかり残念。そんな筆者の密かな期待をよそにロブに先導されるがままにオーディエンスはヒート・アップしていき、3曲目に早くも名曲「Moonlight」がプレイされると熱気は一気に頂点に達した。若干ハズし気味ながらも徐々にロブの超音波ハイトーン・ヴォイスが繰り出されるようになり、以降でもここぞとばかりに超絶ヴォイスが突き抜けていく!

 特にMCというものがなく坦々と楽曲が進むにつれ、抜けの思いっきり悪かったドラムの音が前に出はじめるとその圧倒的なテクニックとパワーに驚かされる。キーボードの音も最後まで途切れ途切れでLABYRINTHのウリでもある“静”の美しさが十分に伝わらないのが非常に残念で、「何やってんだよ!」といった顔つきでPA席をにらみつけるファンも少なくなかった。バンドのパフォーマンス面でも歌が入る直前の2コードまでは何の曲が分かりにくかったDEEP PURPLEの「Highway Star」ではモニターにカンペを貼りながら歌っていたり、“戦争反対(?)”を訴えたかったのかロブが曲間に取っ替え引っ替え衣装チェンジを繰り返し、尚かつロブが袖に引っ込んでいるその間も他のメンバーが間をつなぐこともせずただただ何もしていない時間すぎていく、という問題点もだんだん露わになってきた。時間的な問題のせいだと思うがたった1曲だけ設けられたアンコールではオリジナル曲ではなくイタリアでは凄くビッグ(らしい)なBULLDOSERのオリジナル・メンバーをゲストに迎え披露された「The Derby」。「日本のサッカー代表に捧げます!」とのMCは良かったが楽曲そのものへの反応は当然ながらもの凄く薄く、本人達にとってはスペシャルな企画も日本のファンにとってはなんて事なく空振りだったようだ。

 個人的には色んな面での期待が大きかっただけに準備不足や疑問を感じる点が多かったもののやはり素晴らしい楽曲の数々をファンが楽しんでいるのが印象的だった初来日公演。日本のファンの要望が一番強かったという「Save Me」は残念ながら披露されなかったのだが、「Moolight」,「Thunder」,「Lady Lost In Time」という2ndアルバムからの名曲群への歓声はやはり大きい。それと同時に予想を大きく上回りアルバム「LABYRINTH」からの楽曲への反応がそれら過去の楽曲を更に上回るものだったという結果を見ると新作から好きになったファンも多いようで、LABYRINTHへの期待や注目は今後も更に大きくなっていくのだろう!! 既に新曲の曲造りに取り組んでおり来年の夏を予定しているという新作でも再来日し、今度は“完璧な音”でアグレッシブさ、ドラマティックさ、美しさを兼ね備えた優雅なLABYRINTHメタルを生で体験させてくれる事を今から期待したい。それと同時にこれからもこの“MELODIC METAL DREAM Vol.1”というバンドにとってもファンにとっても凄く魅力的で価値のあるイベントがここ日本でも頻繁に行われることを一人のメタル・ファンとして切望する!!


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