LANA LANE
“PROJECT SHANGRI-LA”
special event Acoustic Live in Tokyo
2002 1/31


協力:マーキー・インコーポレイティド
photos by : OSAMU “TIO” SUZUKI
(写真はすべて1/31東京でのイベントのものです)


 シンフォニック・ロック界のクイーンとして、すっかり定着したLANA LANEが1/23にリリースした新作「PROJECT SHANGRI-LA」に伴うプロモーション来日を果たし、大阪と東京でファンを集ったスペシャル・イベントが開かれた。 ここでは東京でのイベントをアコースティック・ライブの模様をメインにレポートしましょう!!

 都内某所のジャズ・バー風のスペースにネットや雑誌の抽選で招待状を手に入れたラッキーなファン、約100名が会場に集まったのだが、まずその集まったファンの年齢層の広さに驚かされた。 白髪混じりのスーツ姿のサラリーマンもいれば、子連れの母親、学生・・・。 ここ数作サウンド面でハードさを増し、若いHM/HRファンも増やしつつも、やはり往年のプログレ好きな中年(失礼!)層からの支持も多いのだろう。 はたまた、CDのインナーで見るラナの姿を実際に近くで・・・いやいや、それは置いておこう。

 伊藤政則氏が司会をつとめトーク・ショー〜アコースティック・ライブ〜Q&Aコーナー〜プレゼント抽選会〜サイン&握手会と、何ともファン思いなイベントだった。 トーク・ショーでは、エリクの口から2ndアルバム「CURIOUS GOODS」をキーボード・パートを増やし、ラナのヴォーカルを全て取り直した今現在のLANA LANEサウンドに仕上げた新たなバージョンをレコーディングし、来日公演に伴いリリースする予定とのこと。 そして新作にゲスト参加しているマーク・ボールズとラナの声はとても似ていて気付かないかもしれないが、アルバムの高音部のコーラスは殆どマークによるものだとか、ラナの主婦としての活躍ぶりはどうなの?というファンの質問に素直に応えてくれたり等、和気藹々としながらもの興味深い話も聞くことが出来た。 そして、誰もが一番の楽しみにしていたであろうアコースティック・ライブなのだが、アコースティックと呼ぶには手の込んだライブだった。 てっきりエリクのピアノをバックにラナが歌うものだとばかり思っていたが、実際はこの日のためにエリクがドラム・サウンド、キーボード・オーケストレーションを打ち込んだ壮大なプログラミングをバックにし、エリクの手弾きキーボードとラナのヴォーカルがのるという大がかりなものだった!!

 まず1曲目は、ライブでもアルバムでもお馴染みのインストで、ここでは「SECRETS OF ASTROLOGY」のプレリュードを基調にしたもの。 小さな会場を一気にLANA LANEワールドへと変えてしまう壮大なサウンドだ。 エリクの手弾きパートでのミスが耳に付いたが、ここまで凝った準備をしていたのだからリハに時間をかけられなかったのだろう、致し方ない。 2曲目は「SECRETS〜」からのLANA LANEらしい叙情的でファンタスティックなバラードの「Alexandria」。 アルバム以上の繊細で情感あふれる歌声に、会場全体が息を飲み込み聴き入っているのが良く分かる。
 続いて新作「PROJECT SHANGRI-LA」からの「Ebbtide」、「BALLAD COLLECTION II」から「母の好きな曲」とラナの紹介で「Autumn Leaves」がプレイされた。 特にジャズ・スタンダード・ナンバーの「Autumn〜」での言葉では言い表せない程の感情移入の素晴らしさは圧巻だ!! バンドでのライブとは違い、生声の隅々まで聞こえるアコースティック・ライブでこれだけの力を発揮出来るシンガーは、HM/HR界には数少ない。 その中でも、ラナの生歌の素晴らしさは間違いなくトップ・クラスで、この堂々としたパフォーマンスには誰もが酔いしれるだろう!!
 次はなんと、エリクのソロ・タイムだ。 叙情的なメロトロンやピアノのアルペジオ、あまり見られないテクニカルな速弾きフレーズ、和音階を取り入れたフレーズ等を駆使し、エリクらしい叙情的なソロ・タイムを披露していた。 続いては、エリク曰くこれまでで最高の出来のバラードという、新作からの「Before You Go」。 新作の中でも、そう目立つ印象もなくLANA LANEらしい叙情的な佳曲だ、位にしか思っていなかったがこれを生で聴いてエリクの言った言葉に思わず納得させられる曲だ。 やはりこういった深みのあるバラードはラナが歌うのにもってこいの楽曲だ。 最後には「QUEEN OF THE OCEAN」アルバムからラナの包容力のある歌声で会場を包み込んだ、平和なバラード「Let Heaven In」で締めくくられた。

 盛り上がるライブというよりも、思わず聴き入ってしまった・・・というよりむしろ「これを聴かされて誰が聴き入らないでいられる?」というライブだった。 当日、僕自身高熱を出しながらも足を運んだのだが、そのせいなのか以前よりもラナの歌が感傷的に聞こえた。 もし仮に会場にいた方で、別に体調は悪くなかったが僕と同じように思えた方がおられたら、きっとそれはラナの歌が更に表現力を増したからなのだろう!! それと、このライブは録音されていたようで、どんな形になるかは分からないが今後発表されるとのこと。 ライブ中終始、不快極まりなかった子供の泣き声(!!)が消されているのを願いつつ、是非この音源を手に入れたいものだ。

 このたった2回限りのイベントのために、レアなプレゼントがあったり(その中のひとつだったウッド・ペンはそのものがレアだが、更にレアなのがラナ自身がラッピングをしたのだそう!)、手の込んだサウンドでの約30分、7曲というライブを披露してくれたエリクの完璧主義者ぶりと日本のファンを思う2人の気持ちがヒシヒシと伝わって来るイベントだった。 きっとこの会場にいた誰もが4/26に予定されたバンド公演に足を運ぶのだろう。 アコースティック・ライブとはまた違う味わいの出来るバンドでのライブにも期待したい。



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