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SEX MACHINEGUNSライブ・フォト
SET LIST

1.出前道一直線
2.HEAVY METAL THUNDER
3.みどりのおばちゃん
4.パンダちゃん
5.illusion city
6.Operation TIGER
7.Iron Cross
8.Kiss
9.サスペンス劇場
10.踏み台昇降運動
11.食べたい なめたい 危険地帯
12.桜島
13.German Power

-encore1-
14.ファミレス・ボンバー
15.JAPAN

-encore2-
16.みかんのうた
17.BURN 〜愛の炎を燃やせ〜

-encore3-
18.SEX MACHINEGUN
SEX MACHINEGUNSライブ・フォト:anchang

 再加入ドラマー:SPEED STAR SYPAN JOEの復帰とニュー・ベーシストSAMURAI.W.KENJILAWの加入により過去最強のラインナップにて再結成を果たしたSEX MACHINEGUNS。復活第一弾アルバム『HEAVY METAL THUNDER』の好調ぶりに加え、4月5日から放送開始となるバラエティー番組『ヘビメタさん』のテーマ曲「愛人28」を書き下ろしたり、人気漫画家:矢沢あいの『NANA』のトリビュート・アルバム『LOVE for NANA 〜Only 1Tribute 〜』へ今や飛ぶ鳥を落とす勢いの大塚愛、木村カエラ、Do As Infinityらと肩を並べ参加したり、と何かと話題の絶えない彼ら。しかしながら本業と言っても良いライブ活動の方は今回のツアーが再結成後初となる大規模なものだという事で、特に気合を入れて望むこととなるのだろう。SEX MACHINEGUNSのライブの面白さは以前から聞いていたのだが、今回始めて生で体験する筆者も個人的に大きな期待を胸に開演時刻を待った・・・。


 ファンが所狭しと会場を埋め尽くす光景を見てまず思ったのは通常のメタルバンドのライブ会場では味わうことの出来ない“黄色い声援”が目立つ事だ。このことは大方予想をしていたのだが、その反面、見るからに“メタル・フリーク”なTシャツを着ている男性ファンも意外なほど多く、ここぞとばかり聞こえてくるドスの利いた声の大きさにも驚かされる。これは耳の肥えたメタルファンにもSEX MACHINEGUNSのサウンドの本質であるハイクオリティーな楽曲が受け入れられているという証なのだろう。

SEX MACHINEGUNSライブ・フォト:panther  乙女達が挙って叫ぶ“SEX! MACHINEGUNS!”のコールが響き渡る中、開演時間が過ぎ会場が暗転するとバンドへ贈られていたその声援は一気に歓喜の渦と化し、流れてきたSEをバックにANCHANGとCIRCUIT.V.PANTHERが叙情的なメロディを奏ではじめる。紫の照明に包まれたそのステージ上の光景は実に美しく、正に“嵐の前の静けさ”という表現が相応しい!その美しいメロディはやがてミステリアスなコード進行へと変化し“嵐”の前触れが訪れるとスピーディーなリフから一気に「出前道一直線」へと流れ、サウンドと共にヘッドバンギングの“嵐”が会場を包む。SPEED STAR SYPAN JOEの安定したリズムにのったタイトな演奏に伴い、ステージ上のメンバーの動きとファンの動きも非常にタイトで、会場にいる全員でこの熱狂空間を創り上げる。一種の宗教的な団結力を見せるバンドとオーディエンスには圧巻だ!


 半数以上が女性ファンにも関わらず基本的にANCHANGの歌のないところでは会場のほぼ100%のファンがヘッドバンギングを楽しんでいるものの、CIRCUIT.V.PANTHERの構築美溢れる流麗なギターソロには誰もが釘付けとなる。ギターを弾く人間でなくとも彼のプレイには“視・聴”の両覚に訴える魅力を放っているのだろう。特にそれが顕著な「HEAVY METAL THUNDER」のソロをバシッと決めたのを見届けるとファンはまたヘッドバンギングへ戻る。
 ANCHANGのオーディエンスをリードする人並みはずれた統率力もあってこそだが、MCではギタープレイと同様に攻撃的なツッコミでメンバーを刺す(笑)CIRCUIT.V.PANTHERや強烈に激しいドラミングの後でも息ひとつ切らさずオトボケなMCをかますSPEED STAR SYPAN JOE、盛り上げるのに必死な姿が裏目裏目に出るもののそれがキャラとして既に成立しているSAMURAI.W.KENJILAW。この4人ひとりひとりの個性がしっかりとバンドのサウンド/ヴィジュアル面に反映されているからこそ、これほどの大勢の人間を引き付ける魅力があるのだろう!各メンバーへの声援がほぼ均等に送られているところを見るとほとんどのファンは既に分かっているのだ。

  そのメンバーそれぞれの個性を官能(!)できる長めに設けられるMCタイムの面白さも彼らのライブには欠かせない要素だ。「メジャーの中でこれだけアホなアルバムを創っているのは俺らだけだろう」と言って笑いを取ったかと思うと、「強く居られるには決して諦めず自分に打ち勝ちつづけることだ!」とか「この4人で婚姻届にハンコを押したものがニューアルバムだ!」などと、“笑い”のみならずかなり深いメッセージ性を込めたANCHANGのMCは一言も聞き逃せない。その言葉の節々まで一句たりとも逃さず聞き入るファンたちへ向け、生きるための精神力を与える"メタル道の教え"をライブを通じ説いているのだろう!?

 オーディエンスを楽しませるためのエンターテイメント性をまず第一に折り込みつつもドラマティックな楽曲をタイトにプレイしてみせるバンドの演奏力の高さにも驚きだ! 照明の演出とファンの動きが古代エジプト王国の亡霊が会場を包んだかのような空気を生む「Iron Cross」は思いっきり速い初期METALLICA型のスラッシュ・チューン。メンバーによる茶番劇(笑)から続いた「サスペンス劇場」はストリングスを除いてヘヴィさを演出しアルバムとはまた違った魅力を放つ。その印象的なアルペジオを奏でた瞬間に会場中から喜声が上がり、クロマティックに下がっていくコード上にのる切ないサビメロが魅力的な人気チューン「illusion city」。凄まじいスピードにも関わらずしっかりとついて行くファンのヘッドバンギングも驚きな「Operation TIGER」。自殺行為だと知りつつもステージ上に用意された台を利用し、最後まで踏み台運動を続けた「踏み台昇降運動」・・・。そのどれもを頭が飛んで行きそうなぐらいの激しいヘッドバンギングと、80'sメタルライブの魅力だった"華麗なフォーメーション"を織り交ぜプレイしているも関わらず、一切ノリが乱れない。そのライブバンドとしての力量は、世界的に活躍する大物メタルバンドに決して引けをとらないと言っても過言ではないだろう!個人的にタイトな演奏と魅力溢れるそのパフォーマンスからはコアなメタルファンの間でも実に大好評だったEDGUYの来日公演を思い起こさせ、この空間に居れば誰しもが否が応でもテンションを高揚させられる。

SEX MACHINEGUNSライブ・フォト:kenjilaw SEX MACHINEGUNSライブ・フォト:sypan

 ANCHANGを筆頭にメンバー4人の全身全霊を込めたパフォーマンスには鳥肌が立つ瞬間が多く、終止SEX MACHINEGUNS流ヘヴィメタルに見合った強烈な気合を感じさせ、そして練り上げられたステージの構成力は"伊達にメジャーシーンでやっているわけじゃねぇ"と言わんばかりの威厳を放っていた。しかし、彼らのライブを構成しているどんな要素も、そもそも根底にあるものは彼ら自身が楽しんでヘヴィメタルをプレイしているということだろう。これが客席にもひしひしと伝わり、自然と観ているファンにも伝染してくるのがSEX MACHINEGUNS流のライブなのだ。
 (失礼ながら)とりわけヴィジュアルが良いわけでもなく、楽曲が万人に受け入れられるものでも到底なく、「じゃあ何でヘヴィメタルなのにSEX MACHINEGUNSだけが??」の疑問はライブに行けば一瞬で答えを見出せる。そして一瞬でそんなことを忘れさせ、楽しませる。そう、彼らにはメタルも男も女も全く関係なく、SEX MACHINEGUNSという生命体の姿が広くに受け入れられる魅力があるのだ!機会があれば万人共通に楽しさを与えてくれるサーカスのような彼らのショータイムにジャンルを問わず全ての音楽ファン、そしてエンターテイメントのファンに足を運んでもらいたい。



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