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ヘビーメタル、ハードロックmegadeth2005live photo
2005.4.3 in 川崎クラブチッタ
support:Marquee AVALON  photo:Hiroyuki Yoshihama
◆SETLIST

1.Black Mail the Universe
2.Set The World Afire
3.Skin Of My Teeth
4.Scorpion
5.Wake Up Dead
6.In My Darkest Hour
7.She-Wolf
8.Something I'm Not
9.Angry Again
10.Tout Le Monde
11.Die Dead Enough
12.Trust
13.Mice And Men
14.Kick The Chair
15.Hanger 18
16.Return to Hanger
17.Back In The Day
18.Sweating Bullets
19.Tornado of Souls
20.Symphony Of Destruction
21.Peace Sells〜Paranoid

〜encore〜

22.Holly Wars
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 追加公演の要望がファンから殺到したという“祝・復活デイヴ・ムステイン!”にして“MEGADETHフェアウェルツアー”となってしまった今回の来日公演2日目。年齢層が高いのか、デイヴ同様大人(!?)なファンが多いのか?意外にも開演前の開場は落ち着いている。ほとんどのファンが「これでMEGADETHは見納めか」と思いながら待っているのかもしれない・・・。
 開演時刻を10分ほど過ぎ会場が暗転すると同時にパンパンに詰まったはずのファンの波が前方へと押し寄せ、嵐のSEと共にやっぱり大歓声に包まれる。ブルージーンズに黒のTシャツにリストバンドという往年の容姿で登場したデイヴが坦々とリフを弾き始めるのとは裏腹に前方では既に興奮状態でファンの一人が人の上を流されていく。リード・ギタリストに抜擢されたグレン・ドローヴァーがソロを弾いているにも関わらず、オーディエンスの視線は常にデイヴへと向けられ、スポットライトも常にあてられている。その光景はまるで後光が射すかの如くオーラを放つ!

 ドラムフィルと同時に“それ”と分かったオーディエンスが大歓声をあげた「Skin Of My Teeth」。マーシャルの壁を背にリフを弾くデイヴの存在感は何とも言葉にしにくいものだ。他のバンドのフロントマンのように会場を煽ることは一切せず、顔を上げただ客席を見渡すだけでオーディエンスは興奮しているのだ! 以前、陰陽座の瞬火が「一流バンドのライブはクールにプレイしていても客席は大興奮する」と語っていたのを思い出す。「Wake Up Dead」、「Darkest Hour」という初期名作2作からの曲が連続されると会場が上下に揺れ、あちらこちらでモッシュピットが出来るほどの反応で迎えられた。後者の「Darkest〜」で両手を広げ大きなアクションで熱唱するデイヴのパフォーマンスは、内に秘めた気合を感じさせ恐怖すら覚えるほど威圧感がある。

 ここまで6曲つづけてプレイされ初めてのMCが設けられるのだが、息を切らすどころか聞いているほうが苦しくなりそうな早口で、かつクールに今日はなるべく長くプレイすることを述べると、デイヴのメロディー・センスとリフの構築美が素晴らしい融合を見せる名曲「She-Wolf」で会場を沸かせ、ここから中期のメロディアスな楽曲で構成されたコンサート中盤に突入する! クリーン・アルペジオをバックに歌い始める「Tout Le Monde」を筆頭にミドル・テンポ・チューンが続きオーディエンスの動きも鈍くなるのだが、これはテンションを落としたのではなく良質でほんのり哀愁のあるメロディーを満喫しているのだ。その証拠に部分部分では会場中をあげて大合唱を生んでいる。中期名曲のオンパレードはキャッチーながらもメタルのノリと展開美を損なわない非常にライブ栄えのする楽曲郡だと改めて気づかされる。

 「Kick The Chair」で久しぶりのアップテンポ・チューンに場内が沸き、新作からの楽曲への反応の良さが伺えたかと思うと続いてプレイされた「Hanger 18」には比較にならないぐらいの大きな歓声が向けられる!マーティ・フリードマンの素晴らしいリード・ラインをほぼ完璧に再現するグレンの仕事ぶりにも拍手だが、1コーラスから2コーラスへ移る際の“あの”ハモリによる下降フレーズをデイヴと向き合って弾くシーンも再現されファンを喜ばせる!キングVのとがった片端を股ではさみながらソロを弾くデイヴの姿も見られ、腕の故障がウソだったかのようにアグレッシブなフレーズを弾きこなしている姿は個人的に10代にビデオに収め何度も見て夢中になったあのプロモーション・ビデオのワンシーンを思い起こさせる。
 セットリスト後半はアップテンポなメタルチューンを次々に連射するなか「Back In The Day」を終えるとオーディエンスを黙って見渡すデイヴ。一言も喋れらず、ただ視線を投げると向けられたオーディエンスは歓声をあげる。まさにこれがカリスマ性だ。そのカリスマティックな姿から突如「Sweating Bullets」の入りを歌いだすのだが、これが鳥肌もののカッコ良さで痺れるファンも多かったであろう!
 何の演出も、“煽る”こともなくただ曲を次々に繰り出すだけでこれだけの熱気に包まれるのは正に一流バンドの証であり、ステージ上に唯一のMEGADETHメンバーと言えるデイヴ・ムステイン一人の存在だけがオーディエンスを動かしている。眩い光を放つオーラを背負いステージ上を左右にゆっくりと歩くその姿はメタルシーンには決して欠いてはならない存在なのだ!!


 パガニーニのカプリースを披露した短いベースソロからリフを弾き始めると、それが「Peace Sells」だと気づいたオーディエンスは爆発音の如く大きな歓声をあげる。曲は途中でアレンジされギタリスト:グレン・ドローヴァーとドラマー:ショーン・ドローヴァー(兄弟!?)が入れ替わりBLACK SABBATHの「Paranoid」へと流れまた元へ戻るのだが、驚くのは今までテクニカルで安定したプレイをしていた彼らだが、それぞれパートを入れ替えた後も達者なプレイを披露するのだ!ギタリスト:グレンのドラミングは笑ってしまうほどに手馴れたプレイをし、やや不恰好な構えながらもマシンガン・ピッキングで早弾きソロまでも披露するドラマー:ショーンを見るなり「なんだこいつらは??」と思わずにはいられない(苦笑)。

 ちょうどベーシスト:ジェイムス・マクドナフの誕生日だというのでステージ上にケーキが用意され会場全体でのお祝いにちょっと照れぎみな彼をはじめ、今回MEGADETHとしてステージにあがったメンバー一人一人をデイヴが紹介すると、最後に残ったデイヴ・ムステインの名前は敢えて誰にも言わさせずにいる。と、会場から「デイヴ!デイヴ!・・・」と叫び声が上がり、それをいつもの不適で素敵な(!?)笑みで応えるとMEGADETH史上もっとも有名なリフを弾きはじめる。そう、「Holy Wars」だ!!当然の如く会場は約1/3と言っても過言ではない範囲でモッシュピットが発生し、本日一の盛り上がりを見せる。スパニッシュ・ギターも期待通りに再現されると曲が停止し、暗転した会場の中唯一ライトがデイヴのみを照らす。背後からあたるライトによって映し出されるそのデイヴのシルエットのカッコ良さといったらもう、何者にもかえられないほど。カッコ良すぎて言葉も出ない状態だ。

 ただ会場をにらめ付けプレイするだけで会場を揺らした計22曲という多くの名曲郡を披露し、あっという間に感じられた120分間。言葉どおり“怒涛の如く”過ぎ去ってしまったMEGADETHフェアルウェル・ジャパン・ツアーは「また会おう!」の一言を後に去り際も見事にカリスマティックなデイヴだったが、後はその言葉を信じて待つしかないのだろう。悲しさも感じさせない見事に構成されたセットリストによりメタルシーンに大きく名を刻んだビッグバンドの最後の日本公演の幕を閉じた。
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