MICHAEL SCHENKER Live in JAPAN
2000.5.25 YOKOHAMA BAY HALL
(写真は全て5.27 赤坂BLITZのものです)

Supported by NIPPON CROWN
All Pictures by Shusuke Sezai

 “神”が久しぶりに日本上陸。UFOでのトラブルについては今となっては単なるアクシデントだったと考えよう。そんな気持ちにさせてくれるほど、今回の来日公演は非常に楽しめた。25周年ツアーでの散漫振りに比べれば、選曲もまとまっていてファンを喜ばせてくれたといえる。

 スタンディング形式でマイケル・シェンカーを観れるということもあり、徐々に盛り上がってくる会場は、マイケルを除く4人が登場し、ウェイン・フィンドレイ(Key)が弾き出した聞き覚えのあるキーボードの音で、いきなり熱狂がピークになる。そう!! オープニングは「Cry For The Nations」だ!! ずっと、「Armed And Ready」で始まると思いこんでいた僕は拍子抜けしてしまったが、それは良しとしておこう。


Michael Schenker(G)
Keith Slack(Vo)
Barry Sparks(B)
Shane Gaalaas(Dr)
Wayne Findlay(Key,G)


 
マイケルがサングラスをかけ、フライングVと共に出てくると、さらに盛り上がる。いや、凄い歓声だ。前かがみに、黙々とギターを弾く姿は変わりがない。今回、特に注目していたキース・スラック(Vo)もこれといって特徴はないが、実力者で在ることを証明するように、気合いの入った歌を聴かせてくれた。RIOTのマイク・ディメオに雰囲気が似ている。それにしてもマイケルの奏でるギターのトーンは感動的である。テクニックがどうとかではなく、人間味に溢れたメロディの素晴らしさといったら言葉を失う。ライヴではそれが一層際立つようだ。こちらも懐かしい「Let Sleeping Dogs Lie」を挟み、ここで何と!! 「Rock My Nights Away」が始まったのだ。イントロが聞こえたとたん、既にステージ近くのファンの渦の中にいた自分も思わず歌い、はしゃいでしまった!! まさか、この曲が聴けるなんて夢にも思わなかったので泣けてくる。ここでもマイケルのメロディアスなフレーズは健在で、後半はアドリブ的に弾き倒す。そして、最新作「ADVENTURES OF THE IMAGINATION」からの「Three Fish Dancing」を皮切りにインストゥル・メンタル・ショウが始まる。名曲中の名曲「Captain Nemo」、「Into The Arena」の美しくも、力強いナンバーを挟み、存分にマイケルのギターを楽しめた。とにかく上手い!! バラエティに富んだ美しいフレーズが次々に弾きだされる。そしてここではバックのリズム隊の凄さが伝わってきた。シェーン・ガラース(Dr)、イングヴェイでもお馴染みのバリー・スパークス(B)が体に突き刺さるような圧倒的な演奏力を見せつけてくれる。

 「Pilot Of Your Soul」等、「THE UNFORGIVEN」からのナンバーも数曲、演奏されたが、やはり過去のMSGの曲と比べると劣ってしまうというのが率直な印象。何故ならそれらに続く初代ヴォーカリスト、ゲイリー・バーデンの歌メロのセンスが詰まった「Looking For Love」が素晴らしかったからで、この曲もライヴで聴けるとは思わなかったので嬉しい驚きだった。もしかして日本のファンへのプレゼントかな? その後、「On And On」、「Attack Of The Mad Axeman」と名曲オン・パレードで年配のファンも大喜び!! 「On And On」ではキースの高音がきつそうだったが、それ以外は文句なしだ!! 本編最後は誰もが知っているギターリフに導かれ、お待ちかねのロック・パーティ、「Armed And Ready」!!! これで盛り上がらないはずはない。体を揺らしてノリノリな人、拳を振り上げ歌うものと場内が最高に盛り上がった!!

☆Set List☆
1.Cry For The Nations
2.Let Sleeping Dogs Lie
3.Rock My Nights Away
4.Three Fish Dancing
5.Captain Nemo
6.Essence
7.Into The Arena
8.Written In The Sand
9.Pilot Of Your Soul
10.In And Out Of Time

11.The Mess I've Made
12.Hello Angel
13.Fat City N.O.
14.Looking For Love
15.On And On
16.Attack Of The Mad Axeman
17.Armed And Ready
 〜encore〜
18.Too Hot To Handle
19.Lights Out

 そして、この日の最大のハイライトは、アンコール!! ローディーらしき兄ちゃんがファンに「マイケル!! マイケル!!」とコールを煽り、「オリジナル、マイケル・シェンカー!!」と言い残すと、なぜか、カツラを着け、派手なマイケル・シェンカーがバンドと共に再び登場し、UFOの「Too Hot To Handle」をスタート!! マイケルの姿はまさに全盛期(1976年ぐらい?)のUFO時代のロング・ヘアーとなっていて、ある意味、不気味(笑)だったが楽しそうだ。そのおかげで、70年代にトリップしたような雰囲気があった。その後「Lights Out」で幕を閉じたのは、再び飛行するUFOへの新たな決意なのだろう!! 

 “神”は元気だった。カツラをつけて出てくるユーモアなんて、以前は考えられなかったことで、彼の精神状態が良い証拠なのだろう。バンド・メンバーのステージでの動きが少なく、その点はもの足りなかったし、横浜BAY HALLは半端じゃなく観にくく、個人的には緊張感に欠けたのも事実。だが、マイケル・シェンカーの貫禄勝ちとも言えるパフォーマンスが全てだったといえる。 もう一度言おう、“マイケル・シェンカーは凄い!!!!”

Live Report By Yosuke Takahashi


【ALIVE & KICKIN' TOP】