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Pix by Masayuki Noda

「MELODIC STAR☆DIUM」 2005.10.5 渋谷CLUB QUATTRO

 ここ数年、中堅どころのバンドを集めたイベントを決行してくれる粋な(!)メタル・レーベルのおかげで我々はレアなバンドのライブをここ日本にて楽しむことが出来る。今日の“MELODIC STAR・DIUM Vol.1”と題されたヘヴィ・メタルの宴はイタリアのVISION DIVINEをヘッドライナーに同郷のシンフォニック・メタル・バンドのSkyLark、そしてスウェーデンのシンフォニック・ネオクラシカル・メタル・バンドのDIVINEFIREをオープニング・アクトに迎えるという、マニア心をくすぐるカップリングでのショーだ!ここ渋谷クラブクアトロは決して満員とは言えない状態なものの、熱きメタラー達が結集し会場の7割ほどを埋めている。

DIVINEFIRE


 小型ロブ・ハルフォード(!?)と形容したくなるサングラスに黒いジャケットをはおり登場したシンガー:クリスチャン・リヴェルを筆頭にメンバー全員がSEが鳴り響くなかステージ上に登場し背中を向けて立ち構える。逆光の照明のなかにはじめて日本のファンの前に姿をあらわすバンドのシルエットがクールだ。オープニングは痛烈な衝撃を与えたデビュー作「GLORY THY NAME」のイントロ「From Death To Life」から「Live My Life For You」を披露。意外な曲からのスタートにチョット違和感を覚えるが、壮大なコーラスやオーケストレーションをテープでアルバムの音を忠実に再現しており、その畳み掛けるようなスピード感と重厚なサウンドが客席に襲い掛かかり、それを受けるオーディエンスも黙って観ているはずがない!攻撃性と叙情性を最高のバランスで兼ね備えた荘厳なクラシカル・メタル・サウンドは、ライブでもやはりどの曲も素晴らしい。激しい動きを見せながらもCDどおりの安定した歌を披露するクリスチャンはオーディエンスをコントロールする術も知っており、そのライブなれしたパフォーマンスは楽曲を更に輝かせている。

 リリースされたばかりの2ndアルバム「HERO」の仕上がりも悪くないが、やはりオーディエンスが待っていたのは1stからの「The World's On Fire」と「Never Surrender」で、この2曲での盛り上がりは予想以上のものだ!コーラステープの音量のデカさ(!)故にオーティエンスの声はあまり聴こえなかったが、多くのファンによるクワイアが展開されていたに違いないだろう。塊となっておそってくるヘヴィネスと荘厳さの上にのるフックある歌メロは、メタル魂を持つ人間であれば落ち着いて聴いていることは不可能に近い。そんな興奮したオーディエンスを観るやクリスチャンも客席へ降りてのパフォーマンスを披露していた。

 アルバム同様に中心人物:ヤニ・ステファノヴィックの完璧主義者ぶりはライブでもしっかりと反映されており、良質のヘヴィ・メタル・サウンドを大音量で楽しむことが出来たショーだった。今後、この来日メンバーで“バンド”としての活動をして行くのかどうかはこの時点では分からないが、可能であれば今度はプログラミングを使わずにCDとは違ったバンド・サウンドによる再現も観てみたいものだ!
■SET LIST
1.From Death To Life 2.Live My Life For You 3.New Beginning 4.Secret Weapon 5.Hero 6.United As One 7.The World´s On Fire 8.Never Surrender 9.Divinefire



SkyLark



 一部の熱狂的な支持者を持つイタリアのシンフォニック・メタル・バンドであるSkyLark。セットチェンジ時は中心人物の赤いTシャツでお馴染みの(?)キーボーディスト:エディ・アントニーニと客席前方の日本のファンとが親しげにジャレ合っている姿が見られたが、彼の人間性も信者をつけている理由なのだろう。アルバムでは意図をしているのか、していないのか分からない薄っぺらなサウンドメイキングをしているが、今回の3バンド中で唯一自前のPAクルーを連れてきて、かつアルバム通りのサウンドをライブでも作っていることからこの音に相当なこだわりを持っているのだろう。

 長身のシンガー:ファビオ・ドッゾは黒いスーツ姿、好評の看板女性シンガー:キアラも負けずにヘソ出しルックのモデル並みの服装でステージへ登場し、とてもメタル・ライブとは思えない光景が目の前に広がる。だいぶピッチがあやしい・・・というか“あやしい”という次元ではないような気もするキアラの歌はご愛嬌として、激しくステージ上を左右に動き回ってまわり構わずロングヘアを振り乱しながらプレイするベーシスト:ロベルト"ブロド"ポテンティの音は、例の低音がカットされたサウンドによりほとんど聴こえなく、ギタリスト:ファブリツィオ"ポタ"ロマーニは“永遠のギター・キッズ風”の容姿でオーラの欠片もない・・・という、これが正に「わが道を行く、愛すべきC級メタル・バンド」の姿なのだ!

 歌謡メタルと言えそうなキャッチーなメロディーをはじめ、個性的なメンバーによる独創的なサウンドは一度填ると抜けられない魅力を持っている、のだろう、恐らく。モデルなみの8頭身スタイルを兼ね備えたファビオが黒いスーツを着ながら中世騎士のソードを頭上にかざすその姿は何ともオシャレで、流行の発信地であるイタリアの街ではきっと若者はみんなこのファッションで歩いている・・・はずがない(苦笑)。まぁでも、横では斧を持ったドワーフが暴れているし剣を持っていても・・・って、ベースを持ったロベルトか・・・(汗)。

 強烈なメンバーのオンパレードはどこに目をやったら良いか分からないほどに充実したステージ上であり、キャッチーなメロディー・ラインは一部のファンは熱狂し一緒に歌っている。「Mt.Fuji」のかけ合いも結構盛り上がっている。その気持ちは正直言って分からなくもない。ヒートアップしたキアラも歌っている最中にファビオのシャツのボタンを外し、裸にしようとするセクシーな場面も見られたが、ファビオはかなり嫌がっていて、後でこっそりとボタンを自分ではめる。という愛らしい姿も見せつつ、待望の再来日ステージを終えた。
■SET LIST
1.Welcome 2.Summer Of 2001 3.Twilight 4.A Rose In Her Hand 5.Skylark 6.The Triumph 7.The Princes' Day 8.Mt.Fuji 9.Lady Of The Sky / Belzebu



VISION DIVINE

 一風変わった世界観を打ち出したSkyLarkのおクチなお・・・いや、やめておこう。続いてはファビオ・リオーネというRHAPSODYの最強シンガーを失ったものの、ミケーレ・ルッピンという前代未聞の強力シンガーを迎え入れバンドを見事に再生させたVISION DIVINEの日本での初ステージ!ご存知の通りLABYLINTHを抜けたオラフ・トーセン率いるドラマティックなヘヴィ・メタル・サウンドを追求するバンドだが、10月にリリースされる新作「THE PERFECT MACHINE」でも前作に続きコンセプト・アルバムという形態をとり、ドラマティックさに更に磨きを掛けている。そのニュー・アルバムのリリースを直前に控えての来日となった。

 さすがの貫禄溢れる姿がステージ狭しと立ち尽くす。、とくにLABYRINTHを脱退して依頼ファンは待ち望んでいたであろう生オラフの姿に感動した人も少なくないはずだ。しかも、かなりの長身でギターが非常に小さく見える。ギターのサイズが小さいせいかプレイの方は結構危なっかしい場面も多々見られたが、細い枝を握るようなデカい左手が狭そうにフレット間を左右する様を目の辺りにすれば納得がいくような、いかないような・・・。
 その反面、ミケーレの実力はアルバムで聴かれるそのもの、もしくはそれ以上で 改めて素晴らしいシンガーであることを照明してくれた。そんな彼の斜め後ろに陣取り自身のバンドで日本の地でプレイ出来たことに終止満足げな笑顔を浮かべているオラフの姿も何とも印象的だ。ミケーレのパフォーマンス慣れも相当なものではじめての日本のオーディエンスを完璧にコントロールして見せている。ファビオの歌った「Send Me An Angel」も見事に自分の
ものにしているし、VISION DIVINEのもう1つの面と言えるメロディアス・ハードを彷彿させるキャッチーな楽曲もミケーレの歌により更に冴え渡るのだ。

 やはり一番の盛り上がりは前作からのスピード・チューン「La Vita Fugge」で、この最強スピードチューンは黙って聴いていられないほどの高揚感を与えてくれる。アウトロの超ロング・ハイトーンも見事に再現したミケーレには会場から思わず拍手が贈られる! アルバムどおりの流れで優秀なメロディーを持った強力メロハー・チューン「Versions Of The Same」に移るもののオーディエンスのテンションはいっさい落ちない。ライブ栄えのする「Out Of The Maze」やワンコーラスをピアノとヴォーカルのみで披露されたバラード「Identities」もライブならではの威力を発揮する佳曲だ。

 それにしてもやっぱり目や耳を引き付けるのはミケーレ・ルッピンだ。歌の上手さは申し分なく、本人も余裕で歌い上げているのが終止絶やさないその笑顔を見ればわかる。「新作はもう手に入れたか〜!?」の問いかけに「オッー!!」と熱い声援を送り返すファンを裏目に「ウソつけ!まだリリースされてないよ!」と笑いながら返したり、メンバー紹介でサポート・ギタリストのことを「アントニオッー・いの〜き〜」と言って笑わせるなど、オーディエンスのコントロール力も見事の一言だ。歌唱力を備えたシンガーは少なくないが、それに見合ったパフォーマンスを披露できるシンガーはメタル界にはそう多くはない。この両面を高次元にて兼ね備えるミケーレの存在感は今後更に注目を浴びて行くことになるだろう。そんな周囲の大きな期待をよそに、セットリストを全て終えた後も一人でのこり、惜しげもなくその強烈なシャウトをオーディエンスにプレゼントしステージを降りていった大器ぶりもファンを増やしたことだろう!!

■SET LIST
1.The Secret Of Life 2.Colours Of My World 3.Send Me An Angel  4.La Vita Fugge 5.Versions Of The Same 6.We Are, We Are Not 7.Out Of The Maze 8.Identities 9.New Eden 10.Land Of Fear 11.The Whisper


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