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’05.2.23に新作をリリースする新世代メロディック・エクストリーム・メタル・バンドの雄、SOILWORK
自らのクリーン・ヴォーカルにも絶対的な自信が付いたと語るビョーンにニュー・アルバムの仕上がりを聞く!


Supported by:Marquee AVALON
Translator:Mariko Kawahara


−まずはご結婚おめでとうござます。ニュースを聞いたとき正直驚きましたがナナミさんとはどうやって知り合ったのですか?(笑)。

Bjorn "Speed" Strid(以下B):TERROR 2000で日本に来たときにハードロック・カフェで知り合ったんだ(笑)。

−新婚生活はどうですか?

B:新婚なんだけどツアーでずっと忙しくてねハネムーンも行く間もなくスタジオに入ったから、かみさんは日本に帰っていたんだ。その後、今回の(プロモーションのための)来日の少し前にも日本へ来たんだけどスウェーデン大使館に行かなければならなくてね。スウェーデン人と結婚したからといって直ぐに国籍をもらえるわけでなく、色んな面倒な手続きをしなければならないらしいんだ。

−新作「STABBING THE DRAMA」はいつぐらいから制作し始めたんですか?

B:今回のアルバムに限らず曲造りは基本的に前作が完成してから直ぐにはじめている。まぁ本格的に取りかかるわけではないがね。特に今回はツアーが多かったから本格的に書いている暇がなかったんだけど、ツアーが終了した5月ぐらいから本格的に始めたのかな。レコーディングは9月13日からスタートしたんだ。

−前作と、前々作で完璧にSOILWORKのサウンドを確立したわけですが、新作を作るにあたって何か目標みたいなものはありましたか?

B:曲に関しては“こういう曲を書いてやろう”という意図は全くなく、その時の自分たちから沸き出たものを形にしただけだ。当然、その前のツアーで受けたインスピレーションは何らかの形で反映されていると思うけどね。番人受けをするアルバムを作ろうとも全く考えなかった訳だけど、結果的には割と初期のサウンドにあったギター・リフやエネルギーが甦って、かつキャッチーでメロディックな面が出たサウンドになったと思う。特にギターが凄く前面に出ているアルバムだね、もちろんクリーンなヴォーカルもだけど。

−プロデュースはバンドですか?

B:いや、外部の人間でIN FLAMESやMESHUGGAHなどを手掛けたことのあるダニエル・バーグストランドとウーヤン・ウンクルーというコンビだ。レコーディングもオーレブールにあるファシネーション・ストリートという新しいレコーディング・スタジオで7週間掛けて行った。

−出世作「NATURAL BORN CHAOS」ではデヴィン・タウンゼンドをプロデューサーに迎えていて、その次のAL「FIGURE NUMBER FIVE」も彼からの影響のせいか、凄く分厚い音造りをしていましたよね?。でも新作では非常にライブ感のあるソリッドな音に仕上がっていますが、この辺を意識して彼らをプロデューサーに迎えたんですか?

B:「NATURAL BORN CHAOS」はプロデュースはデヴィンだが、ミックスはフレドリック・ノルドストロムだった。だからサウンド的にはノルドストロム色が強かったんじゃないかな。彼の音造りは凄くファットだけど今回のダニエルはもっと音が前面に迫ってくるような感じで、凄くダーティなんだ。あまりエフェクトも掛けないから、そう言ったところでは今回我々が求めていた部分でもあったね。

−今回はキーボードの音もあまり前面に出てこないですが、この辺りもプロデューサーのアイデアですか?

B:実はプリプロダクションの段階ではキーボードの音がいつものように前面に出ていたんだけど、スヴェン本人が引っ込めた方が全体の音の深みが出るんじゃないかというアイデアを出したんだ。キーボードがあまり使われていないわけではないんだけど、今回こういうミックスをした事で違った効果を生みだしていると思う。

−普通だったら自分の音を前に出したがりますよね?

B:そうだね、俺も驚いたよ!。スヴェンが最初「そうじゃないんだ!」と言った時にはもっと音を上げろという意味だと思ったんだけど、逆に「下げろ」と言うんだ(笑)。でも結果としてこの方が良かったと思うな。

−スヴェンは前作からソングライティングにも積極的に関わっていてSOILWORKには欠かせない存在になってきましたが、彼自身もそう言った自覚が強いんですね?

B:そうだね、自覚は十分にあると思う。だけど選曲にあたっては「ピーターの曲を何曲、スヴェンの曲を何曲」という選び方ではなくてあくまでも“良い曲”を採用する方針をとっている。ソングライティングに関してはオーラ・フレニングも書いているし、複数のソングライターがいるというのはそれだけサウンドにバラエティーを出せる。それぞれ曲の書き方も違うしね、良いバランスもとれる。しかも誰が書いた曲でも全てSOILWORKのサウンドになっているということが最も重要なんだ。

−誰の書いた曲でもSOILWORKに聞こえるのは正にビヨーンのヴォーカル・スタイルですよね。

B:まぁ、それ以前にも個々のメンバーのプレイの仕方や、曲造り、ギターやキーボードの音、それら全てがSOILWORKのサウンドを創り上げているんだ。でも確かに俺の独特の声がその上に乗ることで統一されたサウンドになっているというのももちろんあると思うけどね(笑)。

−音造りの面でもソリッドで攻撃的な感じに仕上がっていますが、楽曲的にも例えば「Stalemate」や「Blind Eye Halo」の様に初期型のブルータリティを取り戻しているものが多いですよね?

B:そうだね、現に最初その2曲は今回のアルバムに合わないのではないかという心配があったんだ。君のいうとおり確かに初期のサウンドに近いから「今のSOILWORKにはどうかな?」とね。でも確かに“初期風”ではあるけどやっぱり“今”の要素も持っていると思った。だから実際にアルバムに入れてみたんだけど、結果こうやって並べて見て凄く合っていると思ったね。

−この2曲も含めてですが、逆にメロディーの叙情性も更に強くなりましたよね?

B:このアルバムに限らないけどラジオやテレビから流れてくるメロディーに無意識に影響を受けていることもあるんじゃないかな。俺は子供のころから色んな音楽を聴いてきたけど昔から特にメロディーが凄く好きだったからシンガーとして、ソングライターとして、の今の自分に影響を与えているんだろう。

−特に新作ではそれが顕著に現れている、と?

B:今回はクリーン・ヴォーカルが凄く多いんだけど、その反面ヴォーカル・ハーモニーが減っているんだ。ということは主旋律がより際立ち、俺の声がよりハッキリと聞こえている、というのが理由でもあるのかもしれない。それと実際に俺自身クリーン・ヴォーカルに対しての自信が凄くついてきたんだ。前作では“メロディアスなパートなんだけどクリーン・ヴォイスではなく敢えて歪ませて歌った”ところが沢山あって、今回のレコーディングでもはじめはそうやって歌っているところが多かった。でも「これらをクリーン・ヴォイスでやったらどうなるんだろう?」と思って試しにやってみたら凄く上手くいったんだ!。だからどんどん差し替えて行った結果、こうしてよりクリーン・ヴォイスによるメロディーが際立ったパートが増えたんじゃないかな。

−特に「Nerve」なんて胸を締め付けるようなメロディーが特徴ですが、これは何を歌っているんですか?

B:世界では他人や周りから色んな意見を聞くけど、それに翻弄されずにあくまでも自分の意志を持って自分の道を歩んでいくことが大事だ。テレビでは情報操作見たいなものが沢山あるけど、そう言ったことに惑わされてはいけない。そのためには“人の意見を聞かない”のではなく、人の意見を客観的に捉え自分の進むべき道を見極めることが大事だ、と歌っているんだ。



−ポジティブなメッセージ性を含んでいるんですね。

B:う〜ん、ポジティブ・・・ではあるんだけど微妙なものでね。世の中色んな事が起こっている中で「人は冷たいんじゃないか?、本当に心の温かい人なんていないんじゃないか?」って思ってしまいがちだけど、冷静に客観視して見極めなければいけないんだ。

−今回フレニングが書いた「Fate In Motion」という曲が収録されていますが、これは今までのSOILWORKにないメロディーを持っていますよね。歌うのは難しかったのではないですか?

B:まぁチャレンジではあったね。最初は一曲通して普通にメロディックに歌おうと思っていたんだけど、また「Departure Plan」みたいな歌い方をするのは避けたかった。何か違う試みをしたかったからヴァースを語り調にしてみたんだけど、これが凄く良いムードを生んだと思う。それに、ここからサビへ行く展開も意外性があって面白いんじゃないかな。凄くパワフルなメロディーを持っているけど普通のメタルにはない展開を持っているよね。

−さっきもビョーンの声がSOILWORKを象徴していると言いましたが、この曲(「Fate In Motion」)なんかでは特にそれが顕著ですよね?。スクリーム・ヴォイスとクリーン・ヴォイスとを上手く使い分けるビョーンが歌うからこそSOILWORKの曲として成り立つ、という。

B:この曲の歌がないインストだけの状態で聴いたときはSOILWORKらしくなかったんだ。ヴァースだけを聴くとWHITESNAKEっぽいし・・・俺はWHITESNAKEが大好きなんだけどね(笑)。でも、ギターやキーボードなどのアレンジをし直し、ヴォーカルにもエフェクトを掛けてインダンストリアルっぽい冷たさが良い感じで加わって結果的にこうなったんだ。

−今後も更にメロディアスになって行ってもWHITESNAKEみたいにはならない、と?(笑)。

B:多分ね(笑)。あれはデヴィッド・カヴァーデイルに任せておくよ。

−ビョーンがどんどんクリーン・ヴォーカルが上手くなって行き、カヴァーデイルのように歌えるようになったとしても?(笑)。

B:そうなったら別バンドを組んでもっとメロディックなバンドをやるかな(笑)。結構ヴォイス・トレーニングをやるときにWHITESNAKEの曲を歌ったりもするから、カバー・バンドを遊びでやるのもいいかな。でもそうしたらヅラを被らないといけないけどな!。

−(一同爆笑)

−まぁファンはそれはあまり望んでいないと思いますが(笑)、SOILWORKのライブでそういった曲をカバーしてくれたらファンも喜ぶんじゃないですか?

B:それもいいかもな。でも他のメンバーは俺ほど(WHITESNAKE)を好きじゃないから説得しないといけないけどな。

−アルバム全体を振り返ってみて仕上がりはいかがですか?

B:とっても気に入っているよ!。こういうパンチが効いていてアグレッシブな音楽でありながら、かつキャッチーさもあるアルバムを創りたかったから、それが叶って嬉しい!。

−昨今アメリカで積極的にツアーを行っていますが、反応はいかがですか?

B:非常に良い反応をもらっているよ!。アメリカでもスウェディッシュ・サウンドから影響を受けたバンドも続々でてきているから、彼らのルーツがIN FLAMESやSOILWORKのサウンドだというのをもっともっとアメリカのメタル・ファンに知ってもらいたいし、もっと評価もしてもらいたいね。

−音楽性も楽曲のクオリティーもアメリカでブレイクしてもおかしくないほどのものを持っていると思いますが、アメリカのマーケットを意識してアルバム作りをしましたか?

B:それはないね。人によっては新作もアメリカンなテイストがあると言うけど、それは分からなくもない。もしそうであるとすれば、アメリカを長くツアーしてきた間に向こうのエナジーなどからインスピレーションを自然と受けた結果なのだろう。でも、決して意図してアメリカ向きの音を作ろうとしたわけではない。今回のアルバムにしてもアメリカだけではなくどのマーケットでも受け入れられる要素はあると思うよ。

−個人的には演奏力などSOILWORKの方が断然上だと思いますが、サウンド的にはLINKIN PARKのファンなんかにも十分にアピール出来る音楽だと思います。

B:SOILWORKを聴いたことのない人にも是非聴いてもらいたいという気持ちは凄くあるんだけど実際にはなかなか上手く行かないね。やっぱりメジャー・レーベルの音楽は殆ど押しつけみたいなもので、「これが良いんだから聴けよ」みたいな感じだけど、我々にはなかなか人に聴いてもらうチャンスがない。いかにたくさん露出をして、色んな人に聴いてもらえるかが重要で、俺自身もLINKIN PARKのファンに聴いてもらえば絶対に気に入ってもらえると思うんだ!。

−ビョーン自信はLINKIN PARKは好きですか?

B:ああ、ラップのところは好きではないけどメロディー・センスは凄く良いと思うよ。


−アメリカといえば先日、元PANTERAのダイムバック・ダレルが他界してしまいましたが彼らに特別な思いはありましたか?

B:もちろん。当初メタルを聴き始めたころはPANTERAはそんなに好きではなかったんだけど、時が経つに連れどんどん好きになっていったし、ピーター(・ウィッチャー)も影響を受けている。やっぱり「COWBOY FROM HELL」は画期的なアルバムで、メタル・シーンに凄い影響を与えた一枚だというのは間違いない。ヘヴィ・メタルとスラッシュ・メタルを見事に融合させたんだ。「FAR BEYOND DRIVEN」も俺個人は凄く好きでフィル・アンセルモからもインスパイアされた。このような偉大なバンドを支えたダイムバックのギター・サウンドは直ぐに彼のものだと分かったし、彼のような貴重なミュージシャンが亡くなってしまったのは非常に残念な事だ。

−ステージ上でファンに撃たれて亡くなってしまったようですが、SOILWORKもアメリカをツアーし更にたくさんのオーディエンスを前にプレイするようになると他人事ではなくなりますよね。

B:ああ、やっぱりちょっと心配だよね。今までは少なくてもステージ上では安全だと思っていたし。だけどこれからはセキュリティも強化されるはずだが・・・・でも夢にも思わないよな、演奏中に急に変なヤツが来て撃たれるなんて・・・。ステージ上で撃たれるのは今回が初めてだろう?。心配は消えないよ。

−まぁ、日本のファンはそういうおかしなファンはいないと思うので是非また日本でプレイをしてもらいたいのですが、いつ頃になりそうですか?

B:予定では10月頃に行ければと思っている。ちょっと先の話だけど、待たせたかいのあるステージにしてみせるぜ!。

−じゃあ、最後に日本のファンへメッセージを下さい。

B:日本でも2月にニュー・アルバムが出るけど、相変わらずヘヴィでキャッチーなメロディーがある素晴らしいアルバムに仕上がったから楽しんでくれたら嬉しいよ!。そして10月のツアーで合おうぜ!!。





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